羽田クロノゲートで学ぶ物流の今とコンパクト便の明日(前編) #クロネコアンバサダー

2015/10/19イベントレポート,工場見学クロネコヤマト,クロノ,ベルトコンベアー,営業所,生活,羽田クロノゲート

クロノゲート見学イベント #クロネコアンバサダー

突然ですが、我が家は僕が3年間さいたま市大宮区の物件を隅から隅までチェックして選ばれた「様々な条件を加味するとこれ以上はない」という家なのですが、その際の利便性リストのひとつに「ヤマト運輸の営業所が近いこと」というものがあります。それくらいクロネコヤマトの宅急便を使っているということですし、様々な面でお世話になっているということでもあります。

そんなクロネコヤマトの宅急便ことヤマト運輸がはじめた「#クロネコアンバサダー」の第1回イベントが、あの、あの羽田クロノゲートで開催されました。ということで、今回はヤマト運輸好きの代表的な気持ちでレポートしておきたいと思います。

営業所が近いといろいろと知ることがある

さて、レポートの前に余談をいくつか。先にヤマトの営業所が近所にあると利便性が高い、と書きました。その理由はいくつかあるのですが、かいつまむと

1.営業所が閉まるまで荷物の受け取りができる
2.時間ぎりぎりまで当日便が出せる
3.新サービスをいちはやく知って利用することができる

と、大きく分けて3つあると思っています。

1については営業所ごとのポリシーもあるとおもうのですが、例えば不在票が入っていた荷物に対して「今日取りに行きます!」と行っておけば、営業所の電気がついている限り受け取ることができます。完全に営業所のサービスなんですけど、大変に便利。助かってます。

2については本当に最高の話で、そもそもヤマト運輸で最強のサービスは当日便だと思っていまして、これはある時間までに荷物を出せば、決められた場所まではその日のうちに配達してくれるというもの。例えば大宮区からは都内全域まで当日便が使えまして、レンタル品や請求書なんかを急いで出すのに重宝しています。で、営業所だと具体的にはトラックが来るまで受け付けてくれるわけですね。たとえば10時締め切りだったとしても、トラックが10分遅延していれば10時10分まで受け付けてもらえます。なので、とにかく持ってきてみるというのが有効な状況です。

3は例えば今回のコンパクト便みたいなものを「こっちのが安いですよ」と教えてもらえるわけです。そんなわけで、コンパクト便は登場してすぐから何度も何度も使っていたサービスなんですよね。もうね、好きなだけ語らせてくれって話ですよ。

ということで、今回のイベントはコンパクト便をフィーチャーしつつ、羽田クロノゲートの物流最前線を見学できる貴重な機会となっておりました。

 

夜の物流最前線

クロノゲート見学イベント #クロネコアンバサダー

さてさて、話は羽田クロノゲートに戻ります。

こちらはヤマト運輸が社運をかけて開発した、物流の最前線基地。ここがあることで、物流のスピードが格段にアップし、またヤマトをヤマトたらしめるハイクオリティなサービスを生み出すこととなっています。例えば先に言及した当日便、これはまさにこのクロノゲートがあることで実現されていると言っても過言ではないと思うんですよね。

いま、ヤマトの受け付け店舗は25万箇所(!)もあるのだそう。その25万箇所から、全国にあるセンターへ送られた荷物は、最終的には全国70箇所のベースに届きます。ベースからは荷物の送り先に最も近いベースへと様々な方法で配送され、ベースから配達を行うセンターに輸送後、配達、というのが今のヤマトの物流の流れです。このベースの中でも、国内最大のものがここ羽田クロノゲートになるわけですね。ちなみにその名前の由来は時空の神「クロノス」からきているのだそうです。

そんな羽田クロノゲートは、そもそも見学ツアーがあるのですが、これがまた大変に人気でして。普通には予約が取れないほど。しかも予約は昼間の見学ですから、物流のコアタイムである夜の見学にはなりません(よね?)。

つまり今回のイベントのメインコンテンツである「夜のクロノゲート見学」は僕にとってとても興味深く、最高に楽しいことが約束されていたわけですよ。ただ先に言っておきますが、ここ、誰が来ても凄まじく楽しいと思いますよ。それはなぜか?それを今から説明しますね。

 

物流最前線を実況しよう

さて、クロノゲートの物流最前線ですが、なんと写真が撮れません。そりゃそうだ、荷物なんて個人情報の塊ですからね。完全なる撮影禁止。ということで、ここからはテキスト実況にてその様子を想像していただきましょう。

クロノゲートの心臓部でもある物流棟に入ると、聞こえてくるのはベルトコンベアーの音。なんと、2フロア?をぶち抜きの巨大な空間では、これまた巨大なベルトコンベアーが縦横無尽に走っています。そのベルトコンベアーの上には、小さなローラーを備えた「セル」と呼ばれる板が乗っています。これはちょうど巨大な回転寿司のような状況を想像してもらえば、遠くないかなと。

そのセルの上には荷物が載ります。1セルに1荷物。そのセルにどうやって荷物を載せるかというと、なんとこれまたベルトコンベアーを使います。高速で移動するセルに対して、クロスベルトソーターと呼ばれる専用のベルトコンベアーが荷物を投げる(正確には荷物に速度を与えて滑らせる)ことにより、荷物を載せていきます。荷物の大きさ、重さを把握した上で、流れるベルトコンベアーの空き部分に荷物をスライドして入れるとか、いったいどうなってるんだよ?って感じですよね。ドリフトで入れる縦列駐車並の難易度ですよ。よーく見ると、セルに搭載されたベルトコンベアーがブレーキかけているところなんかも美しかったですね。

こちら、探したところクロノゲートオープン時の映像がありましたので、貼り付けておきます。だいたい1:00のところがそれにあたります。

映像だと地味目なのでわかりにくいと思いますが、クロスベルトソーターがセルの空き部分に荷物を投げ入れているのがわかるかなと。これ、とんでもないことやってますよ。

 

さて、セルに載った荷物ですが、その後はどのベースに行くかによって自動的に仕分けされます。ここではセルに搭載されたベルトコンベアーが活躍して、正しいベース(全国70箇所のどこか)へ行くラインのところで、荷物を落とすようになっています。ここでも荷物の重さや大きさに応じてベルトコンベアーがジャストタイミングで荷物を押し出します。少しでもずれたらベースへのラインにしっかりはいりませんからねえ。荷物を傷つけず、かつ絶妙なタイミングで絶妙な力にて荷物を押し出す。いったいどうなっているんでしょうか。

ここまで書いていて思ったんですが、クロノゲートってのは、その実、ベルトコンベアーの見本市みたいな感じですね。ベルトだけでここまで色々なことが出来てしまうのか…ということに感心します。いつぞやのスーパーマリオでこんな感じの面あったなあ…なんてことも思ったりしました。

 

それにしてもなあ。これ、山手線や埼京線と置き換えてくれれば、ベルトコンベアー載ってるだけで目的の駅に着けるので楽なんだけどなあ。それくらい、1つの荷物を正しい場所へ移動させる手段としては完璧な気がします。とりあえずベルトコンベアーに載ってみたい。運ばれてみたい。ここに来たら、そう思ってしまっても仕方がないのでは。

 

と、ここまででかなりの長さになってしまったので、このレポートは次回に続きます。

(後編はこちら)



羽田クロノゲートで学ぶ宅急便コンパクトの明日と物流の今(後編) #クロネコアンバサダー | エアロプレイン

 

のりおのまとめ

とにかくこうしたことがすごい速度で行われている、それがクロノゲートでした。時間無制限だったら半日くらいぼけーっと眺めていたい。

 

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