僕の人生を数%狂わせた大宮の2件のバー、そしてシングルモルト。
5月14日に、ニッカウイスキーさんとAMN共催イベント「シングルモルト余市・ブロガーミーティング」へと参加してきました。このイベントのキモは、なんといってもワールドウイスキーアワード(WWA)で最高峰の栄誉に当たる「ワールド・ベスト・ウイスキー」に選ばれた「シングルモルト余市1987」が飲めること。
果たしてシングルモルトで人生が数パーセント狂った人間(笑)にとって、非常に刺激的なイベントとなりました。そこでイベントのレポートをする前に、僕とシングルモルトの出会いについて少々…
*なんか盛り上がってきてしまい、長いです。ごめんなさい。
エアロプレインとシングルモルト
僕がシングルモルトに目覚めたのは23歳のとき。大宮に越してきてはじめて行ったバー『hang o’ bar(ハングオーバー:通称ハング)』と、その次に行ったバー『le CONCERT(ル・コンセール:通称コンセール)』から多大な影響を受けています。
ハングオーバーとラガブーリン
まず帰り道にあるハングへ行った僕は、段田安則にそっくりなマスターの村田さんにシングルモルトのうまさを教えられます。もともとハードリカーに抵抗がなかった僕は、アイラの巨人「ラガヴーリン16年」にノックアウトされます。
あのスモーキーさ、塩っけ、深み…どれをとっても今まで飲んできたものとは段違いで、ショックを受けたまま帰宅し、シングルモルトについて自宅PCで調べまくることに。同時にハングの近所にコンセールというこれまたハング以上にウイスキーの品揃えがスゴイ店があることに気が付くのでした。
コンセールでの出会い
と、なれば次に足が向かうのはコンセールです。非常に敷居の高い(笑)ドアを開けると、そこには壁一面のモルト、モルト、モルト…。そこでハングでの衝撃的な体験をマスターに伝えると、元ボクサーのマスター祓川さんは、色々なモルトを試させてくれたのでした。
ここでの体験は非常にショッキングなもので、例えば同じアイラのモルト「カリラ」において、確かに蒸溜所は「カリラ」でも、ボトラーズと呼ばれる瓶詰め業者が異なれば、味の印象はまったく異なることを学びます。そして同時に、「ロングモーン」というスパイシーでうまいモルトがあることを知ります。
ロングモーン
前出のラガヴーリンが個性的で力強いモルトで有名なアイラ島のものであったのに対し、このロングモーンは優雅な味わいのスペイサイド地方で作られたもの。特にこのロングモーンは、蒸溜所が瓶詰めしたオフィシャルものでも、ボトラーズでも、とにかくハズレがない。しかも味わいや印象のバリエーションが幅広く、飽きが来ません。こうしてボトラーズを含めたシングルモルトの深遠さに、僕はどっぷりとハマっていくのでした。
ピアレスのプルトニー
こうして見事モルトにハマった僕は、ハングやコンセールを中心にシングルモルトを飲んでいくわけですが、そこであらたにヘビーローテーションしてしまう1本を発見してしまいます。それがダンカンテイラー社のピアレスシリーズで出ている「オールドプルトニー」です。ピアレスシリーズの特徴でもあるフルーツのような華やかな香りと甘さに、沿岸地域独特の塩気、そしてアイラを感じさせるピート感。まさに僕の好みを全て凝縮したような味でした。
そして今に至る
その後、カリラや余市を中心に60銘柄ほど寄り道しつつも、僕のモルト道はラガヴーリン、ロングモーン、プルトニーを中心として回っていくのでした。ちなみに気が付けば家のシングルモルトも15本ほどに膨れ上がっていましたとさ。
モルトの魅力
シングルモルトの魅力といえば、深い香りと、豊かな麦の味です。人によっては「苦い」「辛い」で片付けられがちですが、その場合は適度に加水して飲めば、モルトの魅力に気が付くことができるのではないでしょうか。酒造の造る酒、焼酎が流行してきた今、年月と人手が織り成すアルコールの最高傑作「シングルモルト」が流行らないわけはありません。ブームに乗るのではなく、ブームを作ってみませんか?
モルトなんて縁遠くて怖いよ!なんて場合は、ラフロイグやグレンリベット、マッカランあたりを試してみるとよいかもしれませんね。
本文中に登場したもろもろ
- hang o’ Bar
- le CONCERT
- ラガヴーリン 16年(オフィシャル)
- ロングモーン15年(オフィシャル)
- ロングモーン12年(ゴードン&マクファイル)
- ピアレス プルトニー1989/17年(ダンカンテイラー)
- ラフロイグ10年(オフィシャル)
- グレンリベット 12年(オフィシャル)
- マッカラン12年(オフィシャル)
ちなみに、ロングモーン15年オフィシャルはすでに希少品化しています。どこかのバーで見かけたらとりあえず飲んでおきましょう。うちにもあるけど(笑
また、ピアレスのプルトニーも人気シリーズのため、割とおいているバーがあるようです。ハングにはまだあるのですが、紹介したら飲まれちゃうかな…。
バーに行ったら、自分の好みをマスターに伝え、適切なモルトを選んでもらい、なおかつストレートにしたり加水したり、色々な飲み方を試してみて下さい。きっと楽しいモルトライフがはじまるはず。
…そういえば、なんで「数%狂わせた」のか書いてませんでしたね。ようは、ハードリカーの飲みすぎで胃腸がやられちゃったということです。あと家の酒在庫がたいへんなことになっているとか、まあそんな感じでしょうか。
ディスカッション
ピンバック & トラックバック一覧
ハイボールナイト@THE GRAN BAR
5月28日にSUNTORY&ONEDARI BOYSプレゼンツ『ハイボールナイト by サントリー』が開催され、幸運なことに参加することができました。……
…