「金精軒」天然水白州工場とセットで行きたい元祖信玄餅など絶品和菓子の名店
先日の取材でうかがった、サントリー天然水白州工場。工場見学の後は同じ「水の山プロジェクト」を推進する、近隣の名店と呼ばれるお店を見学しました。そのひとつがこちら、生信玄餅や期間限定の水信玄餅で知られる「金精軒」さんです。
ちなみに記事広告ですが、白州工場取材の記事はこちら。
取り組みとしてはかなり良いものだと思いますよ。
知る人ぞ知る山梨の名店
さて、本題の金精軒さんです。創業明治35年という、大変に歴史のある和菓子専門店ですが、実はこちら、知る人ぞ知る山梨…いや全国を代表する名店で、特に夏季限定の「水信玄餅」はこちらでしか食べられない期間どころか時間限定のオリジナル商品なんだとか。こちらを求めて、毎年多くの人が行列を作るんだそうです。
これがその水信玄餅。水がギリギリ形を保てる程度の寒天しか入っていないため、できて30分ほどすると形が崩れてしまうという奇跡の和菓子です。だから「時間限定」なんです。車での運搬も不可能、保存も不可能。このお店に来なければ絶対に食べられないわけです。もちろんこの地の水の味があってこそのお菓子でもあります。なんせ、ほぼ水なので。
残念なことに今回取材に行った2日前に終了(!)ということでしたが、これは来年食べに来ようと誓いました。
さて、そんな凄まじい和菓子を作っている金精軒さんでは、当然ながらレギュラー和菓子も絶品です。
たとえば冒頭の極上生信玄餅。全ての信玄餅の祖であると言われるこちらは、まさに餅のお菓子。もっちもちとした食感と優しい甘さに癒やされます。味の秘密は水と山梨が誇る梨北米100%なこと。普通に考えたらコストが高すぎて選択されない梨北米ですが、試しに作ってみたところ、驚くほどにおいしかったのだとか。そこから商品としての検討を重ね、今のスタイルになったんだそうです。
試食してみると確かにうまい。甘い。自然の甘さが心地よい。餅系の和菓子好きなら、絶対に一度は試してほしい味です。僕は中サイズを買って後悔しました。なぜ、大サイズを買わなかったんだと…。家で広げたら一瞬でなくなるタイプのお菓子でした。
現地でいただいた水菓子も大変においしかったです。やはり水が良い土地だと、水菓子の味がぜんぜん違うなあと。そもそもお茶のあじがすっきりしているもんなあ。これは静岡の実家でも起きた現象なので、やはり水、なんでしょうね。
往年の「型」が歴史を感じさせます。お菓子屋さんに行くと、この型を見るのが好きなんですよね。型には店の歴史が全て詰まっているわけで。
ちなみに金精軒さんの建物の2階は、伝統ある旅篭づくり(旅館建築)。特徴としては柱がめちゃくちゃ多くて、グループの大きさによって部屋を分けやすくなっているんだそうです。
いまはギャラリーとして使っているこの建物の2階ですが、歴史的建造物ということで、研究調査や見学に来る人も少なくないそう。
取材に対応して下さった女将さんは気さくな人で、お話好き。ぜひ金精軒に行ったら、いろいろと聞いてみてください。
のりおのまとめ
これだけ「水」を使うスタイルでやっていたら、確かに水との共生はとても大切なテーマですね。なぜ金精軒さんが「水の山プロジェクト」に参加しているのか、それがよくわかった気がします。
それにしても!都内有名デパートに入ったら行列必至ですね。まだまだ未知の味、あるものです。
金精軒
山梨県北杜市白州町台ヶ原2211 [地図]