イタリアからフランスへと夜を駆ける夜行列車「Thello」 #ユーレイル
ユーレイルのセレクトパスで行くヨーロッパの旅も、イタリアを終えて次はフランスへ。といっても、イタリアとフランス間は大変に距離があるため、そこそこの時間がかかります。ここで利用するのがユーレイルのパスで割引が受けられる深夜鉄道「Thello」です。今回はミラノからパリ(リヨン)までを利用しました。
日本でイメージする寝台列車とはずいぶん異なる
出発直前まで番線の案内が無かったため、電光掲示板の前で時間まで待ちました。
こちらがThelloの外観。実はいろいろなデザインの車両が接続されていて、あんまり統一感がないんですね。寝台列車と聞くと、どうしても日本のブルートレインのイメージがあるので、なんとなくギャップがありますね。
今回乗るのは個室のコンパートメント車両。乗り込むとそこには扉ばかり。完全に個室です。
ちなみに中はベッドを組み立てることによって最大3名まで泊まれる仕様になっていました。
さて、乗り込むと早速のトラブルが。なんといくつかの部屋で電気がつきません。まさか車両の故障!?とかなり焦ったんですが、どうも何かのスイッチが入っていなかったようで、しばらくすると何事もなかったかのように点灯しました。
部屋の中を確認すると、部屋の隅にコンパクトな洗面台が付いています。
ほか、一応エアコンも付いているのですが、基本は集中管理らしく、走行中は調整が効かなくてめちゃくちゃ暑かったです。もしかしたら就寝時間はエアコン切っているのかも?
この列車で最も注意したいのが鍵です。実はこれ、外からでも器具があれば簡単に開けられてしまいます。列車という特性上仕方が無いのですが、気になる方は扉と何かを繋いで、すぐには開けられないようにしておくと良さそうです。
僕はベルトで柱と固定して開かないようにしていました。ちらっと見えたのですが、となりの老婦人はヒモで固定していたようです。
室内のスペースですが、スーツケースを開けるといっぱいいっぱいになりますので、必要な荷物は乗り込む前に分けておいた方がいいかもしれませんね。
すごく遅れた気がしても、定時に到着の不思議
気になる運行のほうですが、これまた不思議なことに、出発時間になっても延々と止まったまま。あれれ?と思ううちに1時間ほど押して出発となりました。ああ、これは遅延して到着するんだろうなと思っていた訳ですが、なんとリヨンには定時で到着。
どうやら、かなり余裕をもったスケジュールになっているみたいですね。ということで、出発が遅れてもあまり心配することは無さそうです。
こちらは食堂車。朝食が付いていますので、無料で食べることが出来ます。
内容はクロワッサンにヨーグルト、ドリンクといったところ。味は一昔前の機内食、といった感じ。美食のイタリアからフランスにかけてを運行していることを考えると、少し物足りないかも(笑
あとは車窓を楽しむのを忘れずに。
駅が見えてきたら終点のリヨンまですぐです。特にアナウンスはないため、身支度を忘れずに。前述の通り遅延しているとばかり思っていたため、あれ?着いた?と焦ってしまいました。
降車して初めて見る機関車。イタリアの列車はスマートなデザインをしている印象でした。
のりおのまとめ
まさか生まれて初めての寝台列車がヨーロッパだとは思いませんでした。夜に出発するあのドキドキ感、ちょっと新鮮です。電車の中で朝日を見るのもなんか良かったです。寝ている間にイタリアからフランスへ移動しているってなんだかすごい。ちなみにパスポートは車掌さんに預けます。すごいゴツい人で安心感ありました。
なお、朝食ははっきり言って期待しないで、自分で持ち込んだ方が良いかもですね…。
これまでの記事一覧は「ユーレイル セレクトパスで行く、ヨーロッパ・スイーツを巡る冒険」をご覧下さい。
取材協力
今回の旅では、KLMオランダ航空によるチケットと、現地での交通費および宿泊費と飲食代の大部分をユーレイルGIEグループよりご提供いただいております。ありがとうございます。
また各国を電車で巡る旅には「ユーレイル・セレクトパス」を利用しました。サインのみで次々と電車を乗り継いでいける、最高に便利なチケットですよ。各国のチケット購入ルールも気にする必要がありません!
・ユーレイルグループGIE
・スイス政府観光局
・ベルギーフランダース政府観光局