KLMのビジネスクラスを解説。サービスもアテンドも最高でまた乗りたい度100%! #ユーレイル
今回のユーレイルさんのツアーでは、ヨーロッパへの往復にKLMを利用しました。こちら、先方で手配していただいたチケットはエコノミーだったのですが、アップグレードができたのでビジネスにさせていただきました。ちなみにアップグレードにかかった費用はたったの3万円(!)ですが、それについては別途書くとして、今回はKLMのビジネスクラスについて紹介しておこうと思います。
ビジネスは2社目の経験です
実はこれまでにビジネスクラスを体験したことがあったのは、2月のロンドンツアーで利用させていただいたキャセイパシフィック航空だけでした。その時に「ああ、ビジネスって本当にいいですね」と思ったのですが、2社目である今回も輪をかけて「ああ、ビジネスって本当にいいですね」と感じましたので、そのあたりを説明しておきますね。
ちなみにビジネスだと出発時や乗り継ぎ時にラウンジを使えるのもポイントです。
アテンダントの「歓迎」感がエコノミーとは段違い
一説によれば、飛行機は「ビジネスクラス」と「ファーストクラス」さえ埋まれば利益が出るそう。それはつまり、この2クラスは少し扱いの違う利用者になるということ。ですから、歓迎感もはんぱありません。もちろんそれは「割引価格でアップグレードした」お客さんでも変わらないようです。
まず搭乗について。当然といえばそうなのですが、優先搭乗です。KLMの場合、日本〜オランダ路線でファーストクラス設定がないため、ビジネスクラスが最上の座席となります。そのため、最初に搭乗することが可能です。ちなみに今回の機材はB747-400だったので、ビジネスクラスの座席の位置は1Fデッキ前方か、2Fアッパーデッキ全体でした。今回は独立している感をもとめて、階段がめんどくさくても2Fを選択です。
具体的にはここ。
上記画像にあるように、ビジネスクラスにはクローゼットがありまして、フロアに着くと、上着を預かってもらえます。そもそもこの時点でいい気分。
座席に座ると置いてあるものがいくつか。クッションやブランケットはエコノミーと同じですが、いっぽうビジネスでは読み物がとても豊富。特にエールフランスとの共通オリジナル機内誌の「ボンボヤージュ」がとても良かったです。日本語で書かれている上に、内容豊富でした。今回はパリにオープンしたルイヴィトンの美術館の特集で、行きたくなりましたねえ。
他にはビジネスクラスのアメニティが置いてあります。
中身はこのとおり。歯ブラシ、くし、リップクリーム、ボールペン、耳栓、くつした。ヨーロッパのホテルでは歯ブラシを置いてないところが多いので、KLMのアメニティで付属しているのはわりと嬉しいところ。ちなみに、男女で中身が若干異なる場合があるとのこと(Cielさんに教えてもらいました)。
さらに驚いたのですが、ビジネス乗客は全員が名前で呼ばれます。アテンダントは、誰が座るかを事前に記憶しており、全ての接客について名前で対応してくれるわけです。これは高級ホテルのフロントに通じるものがありますね。
席に着くと最初にくるのがシャンパンサービス。もちろんアルコールが苦手なら別のものも選べますが、基本的にはシャンパンがいただけます。グラスはもちろんガラス製です。そのうえ、KLMの刻印が。オリジナル…なんですね。
聞けばKLMは機内カトラリーの全てをデザイナーの「マルセル・ワンダース」氏に依頼しているのだとか。ちなみにアメニティは別の方デザインだそう。
シャンパンを飲んで一息ついたら、身のまわりをチェックします。ちなみに出発時にシャンパングラスは回収されますので、速やかに飲みきりましょう(笑
まずシートですが、当然のようにフルフラットシートです。残念ながら隣の方と干渉のないシート構成(横向きになっていて離席の際にも隣の方をまたぐ必要が無い)ではないのですが、十分にスペースは存在しますね。というか、席のサイズが大きすぎなくらい。どうもこれはオランダ人の体格に合わせているもよう。そりゃ大きいわ(オランダ人は世界で最も身長が高いです)。
隣の方とはある程度の干渉を調整できるプラシバシースクリーンがついてます。声は通るよう穴が空いているのがポイントでしょうか。今回はたまたま隣も日本の方で、けっこう盛り上がりました。
座席のチェックに話を戻すと、リクライニングは電動式のため、全てこのボタンで制御します。赤いのは一説によるとマッサージらしいのですが、今回は使いませんでした。
専用コンセントもあり。日本のプラグはそのままささります。となりの3つ穴はヘッドフォン用。
この時点でアメニティや座席の写真をばりばり撮っていると、CAの方が気を利かせて「こちらもどうぞ」と子供向けアメニティをくれました。この気づかいが嬉しい!
飛行機の絵とかかわいい。きちんとデザイナー仕事になっていていいですね。
ドリンク置き場にはさりげない滑り止め。
リモコンはエコノミーと同じですが、画面は1.5倍くらいの大きさです。偶然かもしれませんが、帰りに乗ったエコノミーよりも日本語対応の映画が豊富でした。
ヘッドフォンはすっぽり覆うタイプで、いちおうノイズキャンセリングタイプです。
座席の確認が済んでまったりしていると、飛行機は出発。離着陸時に座席を元に戻すのは、当然ながらエコノミーと変わりませんね。
離陸してすばらくすると、メニューが配られます(日本語対応メニュー)。そう、ビジネスクラスには料理とドリンクのメニューがあるのです。これが嬉しいんですよね。
中を開くと…なになに、和食はホテルオークラオランダの料理長が考案したのだとか。それは期待できちゃ。ということで、食事は和食に決めました。
ワインは赤白ロゼ数種類ずつ、カクテルやアルコール、ソフトドリンクも種類豊富なうえに飲み放題です。しかしなにより嬉しかったのが、配られたこの「SPA」というスティルウォーターがおいしかったこと!(注:欧州ではスティルとスパークリングで炭酸水かどうかを区別しています)。
とりあえずシャンパンを追加。おつまみもお皿で来ます。
紅茶をオーダーすると、さすがにティーバッグではあるものの、中身は自分で選べるとのこと。これはうれしい。
マドラーもデザイナーものです。不思議な形。
そうこうしていると食事が到着。あれ?少ない?そんなことはございません。コースよろしく、個別のペースに合わせて少しずつ運ばれてくるのです。配膳カーで一度に一斉配膳では無いのです。
ああ、醤油や塩コショウでさえおしゃれ。
そばのサラダ。柚子風味のごまドレッシングで食べます。これがうまい。そばは冷凍かと思ったら、そうでもない雰囲気。チルドかな。どれも本格的和食で、大変に驚きます。お高いランチですよ、これは…。
そしてなによりカトラリー。かっこいい。この手間をかけたデザインが嬉しいですねえ。
ハシもちゃんとデザインものです。
メインはすき焼きとご飯。恐ろしいほどに完成度が高い。ごはんは底面がわずかに固かったのですが、これは温める時に水分を失ったのでしょう。
食事で最も嬉しかったのが、なめこの味噌汁です。この後何日味噌汁を食べられないのか、と想いつつ飲みました。これがちゃんと出汁のきいたタイプでとてもおいしい。ここ、飛行機だよね?
食後のお茶もちゃんと湯飲みで出ます。すげえなあ。
これで終わった…と油断してはいけません。ここから食後のデザートタイムのはじまりです。まずはフルーツやケーキなどスイーツ類が到着。好きなものを好きなだけ選んでOKです。僕はフルーツとマカロンを選択。チーズケーキも食べれば良かったな。
さらにチョコレートのサービス。選べるのは1つだけですが、全員が選んだ後には箱が解放され好きなだけ食べられます。というか、おそらく何箱も積んでいるはずなので、実質的に食べ放題です。
ああうまい、と油断していたら、なんとプラスチックのコップもデザインものでした。KLMロゴに、オランダを象徴する自転車、チューリップ、木靴のデザイン。
オレンジジュースも当然ストレートジュースもの。果実感があっておいしい。なによりグラスがとてもおしゃれ。買って帰りたいレベルです。
2回目の食事は軽めでパスタ。これもうまい。パンも当然なようにうまい。そしてなにより、オランダ名物のアップルパイがすごくおいしい。
オランダは甘くない林檎を使って渋い味に仕上げるんですよね。そしてそこにたっぷりの生クリームを乗せて食べるのです。機内でももちろん生クリームのせ放題…!
窓からは機外の様子もばっちりと。
そろそろ到着するのかな、というタイミングで運ばれてくるのが、デルフト焼きのおみやげ。なんと中身はオランダのジンだそうです。乗り継ぎ用に密閉もしてくれます。今回は別の方が不要と言ったそうで、そのぶん合わせ2つもらってしまいました。
このデルフト焼きにはナンバリングがあって、全部で90種類以上あるのだそう。集めている人もいるそうですよ。
そうこうしているとさあオランダに到着です。長い旅が、はじまります。
のりおのまとめ
それにしてもビジネスは快適です。まるで上質なホテルの一室か、ラウンジで時間を過ごしているようでした。なによりアテンダントさんの気づかいが嬉しかったですね。プラベートなサービスを受けているかのよう。
予算さえ許せば、毎回ビジネスに乗りたい。アップグレードって、エコノミーに戻れない体を作る甘い誘惑なんだな…と痛感しました(笑
関連リンク
ちなみにKLMとは 「Koninklijke Luchtvaart Maatschappij」=「KLM Royal Dutch Airlines」という意味です。
なお、現地での活動はハッシュタグ #ユーレイル にてシェアして参りますので、ぜひご覧下さい。
またLinkトラベラーズでも平行してレポートしていく予定です!
取材協力
今回の旅では、KLMオランダ航空によるチケットと、現地での交通費および宿泊費と飲食代の大部分を、ユーレイルGIEグループよりご提供いただいております。ありがとうございます。
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