英国王室のワインはまかせとけ!なBerry Bros. & Rudd であえてモルトを買う! #cx2britain
キャセイパシフィック航空で行く マンチェスター&ロンドンの旅!にて、ロンドンの王室御用達ショップを巡っています。そんなお店の中でも、僕がとっても期待していたのがこちら、Berry Bros. & Rudd(ベリー・ブラザーズ&ラッド)です。ワイン商として有名なこちらですが、なんとなんと、恐ろしいほどに貴重なモルトも売っているんですよ。
そりゃそうだ、英国王室御用達だからね!
ベリーブロスを学ぶ
モルトを買う前に、まずは歴史のお勉強から。
ベリーブロスの創業はなんと1698年まで遡ります。初めて英国王室にワインを届けたのが1760年ということで、実に創業から60年以上もかかったんですねえ。当時はワイン中心ではなく、コーヒーや香辛料を中心に扱う商店でした。
なので、ロゴもコーヒーにちなんだものです。
1765年にはコーヒーの巨大なはかりで「人間の体重を量る」サービスを開始し、大変話題に。そのはかりは今でも残っており、日本の「スモウレスラー」も体重を量ったことがあるのだとか。
当時の台帳も残っており、そこには体重の記録が。
体重を量るためだけに、お客さんが商店にくる…そんなユーザーフレンドリーな面もあるベリーブロスですが、公式サイトには
ベリー・ブラザーズ&ラッドが初めて英国王室にワインをお届けしたのは、ジョージ3世時代にさかのぼり、そして今に続いています。最初の王室御用達指定を賜ったのは、1903年のエドワード7世の頃で、現在は、エリザベス女王陛下とチャールズ皇太子殿下からそれぞれ御用達指定を受けています。
>弊社の歴史 ベリー・ブラザーズ&ラッド
とあるように、100年以上前から王室御用達を拝命しております。
現在の王室御用達を証明する書類はこちら。
伝統と実力、そして人気を兼ね備えたワイン(&スピリッツ)商なのですねえ。興味深いのは、ネット通販部門を立ち上げたのが1994年(!)ということ。そんな黎明期からインターネットでの直販に挑戦するなんて、どれだけ懐深く、先見性のある会社なのでしょうか。
ちなみに社名のベリーとラッドというのは、それぞれのおうちの名前。つまり、この会社は2つの家系が代々引き継いで運営してきたんですね。
こちらの写真左の方が現在の会長であるサイモン・ベリー氏。我々が滞在中にわざわざ顔を出してくれたお茶目な方です。王室のワイン担当という英国を代表する仕事人でもあります。右側は今回アテンドしてくれたフランシス氏。こんなにニコニコしていますが、ワインのテイスティングを始めると目つきが変わる、こちらも根っからの仕事人です。
店内は歴史に満ちあふれている
それではフランシス氏の案内にて早速店内へ。
こちらがセルフでテイスティングをしてワインやスピリッツを選ぶ部屋。一方、自分の好みを正確に伝えられる場合は、フロントで担当者に好みを伝えてオーダーをする方法がとれるようです。僕は今回シングルモルト・ウイスキーを買う気満々できましたので、こちらについては後述しますね。
さて、創業当時から同じ場所に立ち続けるベリーブロスの地下には、それはそれは歴史あるセラーが存在します。
分厚いホコリを被ったリカーの年代を見ると…えっ!?どれだけビンテージなんでしょうか。お客さんにしか出さないことになっているとのことですが、ごく稀にチャリティーに出すことがあるのだとか。いったいどんな味がするのか大変興味がありますね。
厳重管理です。
セラーは奥深くまで続いていますが、少し嬉しかったのは、温度管理のためのエアコンが日本製だったこと(笑
しれっと置かれている出羽桜。
さて、さらに地下深くまで行くと「ナポレオンセラー」と呼ばれるテーブル付きのセラーがあります。なぜそんな名前なのかと言えば、ナポレオンが通ってたから。なんとわかりやすい!というか、マジか!ナポレオンにとってはいわゆる「秘密基地」で、重要な場所だったんだそうです。
もちろん当時のテーブル。ここにナポレオンがグラスを置き、もしかしたらひじかけていたのかも。いまでも食事会なんかが開かれるそうですよ。
テイスティングでフランシス氏に見惚れる
さて、ここからはもう少しだけお勉強。ワインのテイスティングセミナーが開催されました。講師はフランシス氏。いつの間にか、にこやかな表情から、真剣な眼差しに変わっています。おお。
セミナーではワインの味の転がし方、見分け方などを勉強させてもらいました。色は白い紙の上で確認するとわかりやすいですね。ちなみに縁の色がそのワインの真の色です。
フランシス氏のテイスティングする姿がとてもかっこよかったので、ちょっと「ああなりたい」と思ってしまいました。所作がね、美しい。
最後にサプライズでシャンパーニュをいただきました。ほろ酔い気分。
お買い物をしてパーフェクトなベリーブロス体験!
さて、最後は先ほどのオーダールームでお買い物。ベリーブロスのラベルかこいいな。
今回は時間がそこまで無かったので、幾つか買おうと思っていた銘柄を伝え、それをテイスティングした上で商品を決めました。
希望していたのはロングモーン、ラガヴーリン、そしてキャパドニック。試飲の結果、大変にシングルモルトらしい太い味と、蒸溜所の個性である麦の甘みを感じさせてくれたキャパドニックを選びました。
このキャパドニック、日本ではほとんど知られていない銘柄ですが、大変においしく、ハズレの少ない銘柄であります。そもそもがシーバス系のブレンデッドウイスキーのための原酒として作られており、オフィシャルボトルが存在しないという、珍しい蒸溜所でもあります。残念ながら2003年に閉鎖済み。今後値段があがるだけ、という希少価値の高い銘柄でもあります。ベリーブロスの場合、ちゃんと樽でおさえていたってことですよね。さすがというか、なんというか。
そんなキャパドニックを扱っていたものですから、僕としては大変に嬉しかったんですよね。しかも、恐らくは日本未発売。この味を日本で所有しているのは自分とあと数人だけ…という優越感にも浸ることのできる、大変に満足度の高い買い物となりました。実際めちゃくちゃうまいしね、最高です。もはやワイン商の域を超えた、立派なボトラーズじゃないですか。
こうして僕のベリーブロス体験は完璧になったのでした。
のりおのまとめ
とにかく、プロフェッショナルでした。フランシス氏にはモルト選びを手伝っていただきまして、大変に感謝します。ありがとうございました。ワインが目立つベリーブロスですが、もしモルト好きなら、モルトを探すためにも訪れてみてください。かなり満足度は高いはず…!
関連リンク
ベリーブロスは日本にも支店があったりします。
>ベリー・ブラザーズ&ラッド Berry Bros. & Rudd 英国王室御用達ワイン商
http://www.bbr.co.jp/
この旅行について
この旅行は、英国政府観光庁と、キャセイパシフィック航空さんのブログレポーター企画に参加しており、個人的な買い物以外の全てを提供いただいております。
羽田〜香港〜英国を旅する7日間を随時レポートしていきます。
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