リアルすぎる「ニードルフェルト人形」の世界と、作家の佐藤法雪さん
以前もさらっと紹介したことがあるのですが、驚くほどリアルな質感を持つ「ニードルフェルト人形」という世界をあらためて紹介してみたいと思います。なお今回登場する作品は、全てニードルフェルト人形作家の佐藤法雪さんの作品です。
(2015年までの活動をまとめ直しました→佐藤法雪さんに関する最新記事はこちら)
遠くから見るとほとんど「はく製」
このニードルフェルト人形は、その名の通りフェルトの「毛」を「針」でボディに埋めていくことで作るという、それはそれは地道な作業で作られています。特徴はその自由度の高い「形状」とリアルな「質感」でしょう。
まずは僕がニードルフェルト人形の世界と出合った時の1枚をご覧下さい。
左上にいるのが、ダッシュする猫という作品。左上がロシアンブルー。そのしたにいるのが雑種の子?です。僕は最初遠目で「はく製」だと思って、驚いて近づいたんですが、そしたらこのニードルフェルト人形だったわけです。
ちなみにフェレットもいまして、引きの写真がないのが残念なのですが、それはそれは、もう、リアルです。この時買えば良かった…。
さらにリアルさを追求したのがこちら、「柴犬」です。
遠目で見ると、本当に柴犬がいるように思えます。実際、ちょっとしたどっきりで通路に置いておいたら、えっ!?と二度見する人が続出しました。
この表情ですよ。あーいるいる、こんな犬いるよ…。
この佐藤さんの作品の特徴は、筋肉の雰囲気だと思っています。張り出すところ、細くなるところ、力強いところと弱いところ、それが見事に再現されているのです。聞けば鍼灸治療の先生をやっていたそうで、間違いなくその経験が生きているのだと思います。というか、鍼灸師とニードルフェルト人形作家って見事なマッチングだよなあ。
そんな佐藤さんとはいろいろとご縁がありまして、なんと今回、うちにも1体作っていただくことができました。
見事な三毛猫である
それがこちら、「ミケ子」です。実はこの猫、妻の実家で飼っていた猫だったのですが、数年前に老衰で死んでしまったのですね。でも幸いにして写真がたくさんありまして、「それなら再現してみたい」ということで、作品展に出展する題材としてもらい、作ってもらいました。
飼い主(妻や両親)から言わせると「ほぼ完璧」のひとこと。
上から見ると、背中のラインにぞくぞくします。猫って肩のあたり細いんですよね。で、内蔵が重力で下がるからおなかがポテッとするじゃないですか。完璧に再現されています。ちなみに釣りでこの写真をFacebookにアップしましたが、うちが猫を飼い始めたと誤解する人が続発しました。すみません(笑
すごく足が太い子だったんで、後ろ姿なんてまさにこんなプニッとした感じでした。
聞けば、佐藤さんの開かれている教室にも、死んでしまった自分のペットを形として残したいという人がたくさん受講に来ているのだとか。そういう需要あるよねえ。教室なら自分で作ることができるので、気持ちも入ります。
ちなみに ぬいぐるみ収集家としては、やわらかくない人形は敬遠する方向だったのですが、これは超越してます。
そんな佐藤さんの活動はブログにて公開されてますので、もしご興味ありましたらぜひチェックしてみてください!年に何回かはデパートの企画や美術展などで一般展示もされていますので、そちらもお楽しみに。
(2015年までの活動をまとめ直しました→佐藤法雪さんに関する最新記事はこちら)