薬剤師の人に教えてもらった、(大人の)風邪薬の選び方

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ここ数日風邪の初期症状っぽい状態があったので、近所の薬局に薬を買いに行きましたところ、妙に熱い薬剤師さんが薬の選び方について色々教えてくれたので、簡単にまとめておきます。さらっと聞いた話の再現なので、あくまで参考程度にしてくださいね。なお大人の場合限定ですので、ご注意ください。

 

まず効果を得たい症状を選ぶ

まず最初のポイントは、効果を得たい症状の選択です。というのも、例えば風邪の大きな症状を「ねつ」「せき」「喉の痛み」「鼻水」などに大別したとき、「ねつ」のみ、もしくは「ねつ」と「喉の痛み」にしか効かない薬を選ぶか、どれにも効く薬を選ぶか、という選択肢があるからです。このとき、多くの症状に効果すればするほど、1つの症状への効力は下がります。ですから、「まだのどの痛みと鼻水しか出ていない」ということであれば、その症状だけに効く薬を選んだ方が良いよう。場合によっては風邪薬ではないほうが良いこともあるとか。薬剤師さん曰く

「余分な成分を摂取することにもなるので、不必要な効果については選ばないで。3つ以上症状が出ているなら、総合感冒薬(多くの症状に効く風邪薬)がオススメ」

とのことでした。いままで無計画に総合感冒薬を選んでいたのは、効果の低下を招くだけでは無く、体にも良くなかった…ということですね。反省。

 

総合感冒薬のパッケージは「効く順番」に書かれている

といってもやっぱり総合感冒薬は便利です。いまは症状が2つでも、明日には3つとなっているかもしれません。じゃあ総合感冒薬はどう選ぶかということになりますが、ポイントはパッケージにありました。薬剤師さん曰く

「効果のある順番にパッケージ(効能)が記載されています」

つまり、「のど、ねつ、鼻水」だったらのどに一番効く薬、「ねつ、鼻水、のど」だったらねつに最も効く薬ということです。これは表面でも裏面でも同様のルールであるようなので、自分が辛いと思う症状が順番に書かれている薬を選ぶのがポイントとなるようです。(追記:裏面の効能は効く順番ですが、表面は必ずしもそうではないようです)

 

飲み方も要チェック

薬の飲み方にも注意が必要であるそうです。例えばお昼に飲み忘れる心配があるようなら、朝夕2回の薬を選んだ方が良いとのこと。3回飲む方が効果が高い、というわけでもないようですから、飲み忘れの無い方式を選ぶと良いようです。

 

値段と効果は比例しない

対象となる効果や飲み方を決めたら、選択の幅が数個に絞られているはず。ここまできたら、あとは成分の量をチェックすることが大事だとか。例えば「イブプロフェン」という解熱・鎮痛成分がありますが、その成分がどれだけ含まれているかが効果に大きく影響します。最近の風邪薬はどの成分がどの効果を持つか記載されているものも少なくありませんから、それを頼りに、自分が必要とする成分が多く含まれている薬を選びましょう。これについては

「薬の効果は値段とは比例しないので、値段で選ばないで、成分の含有量で選んで」

と薬剤師さんも言ってました。確かに同じ「イブプロフェン」が同量含まれる薬であっても、かなりの値段差がありましたね。不必要な成分が入って値段が上がっている可能性もありますから、しっかりと成分表はチェックしておきたいところです。

 

基本的には相談して欲しい

最後に薬剤師さんが言っていたのは、とにかく聞いて欲しい、相談して欲しいということでした。薬剤師の場合、効く効かないの話は成分とその含有量でしか行わないため、「会社が売りたくない(つまり利益が薄い)薬でも、最適であれば勧める。それが薬剤師の仕事」とのことでしたから、よっぽど悪質な薬剤師でない限り、間違ったものをつかまされることはなさそうです。なお、複数の薬を飲み合わせると「重なる成分を大量に摂取することになるので危険」とのことなので、複数買いをするならば必ず薬剤師に相談をしましょう。

ということで、この話は「薬剤師に聞けない状況」という時に参考としてみてください。基本的には、薬剤師さんに症状と状況、薬の飲み方の希望を伝え、選んでもらいましょう!

 

かぜの科学―もっとも身近な病の生態
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