代表GK川島が発起するGlobal Athlete Projectとは? #gapj
日本代表の守護神、GK川島 永嗣選手を発起人・アンバサダーとして、Global Athlete Project(グローバルアスリートプロジェクト) powered by RosettaStoneが発足しました。実はこのプロジェクト、支援を行うロゼッタストーン・ジャパンさんと「こんなことができたら良いね」と話していたことなのです。それが現実のものとなるなんて…。
言葉で失敗するアスリートは見たくない
今まで、僕らはずっと見てきたはずです。実力とは違うところ、つまりチームに溶け込めなかったり、現地での生活に馴染めなかったりして、自信を失い帰ってきてしまった選手達を。いつまでも通訳を隣に付け、浮いているその姿を。できれば先人の失敗に学び、これからの人には同じ失敗をして欲しくない…。そんな願いで想起されたのが、このグローバルアスリートプロジェクトなのです。
語学習得のサポート、育成、セカンドキャリアをカバー
グローバルアスリートプロジェクトのミッションをかいつまむと
- なぜ語学が必要かを啓蒙し、アスリートの語学習得をサポート
- スポーツと語学を組み合わせたスクールなどを展開
- グローバルアスリートに対してセカンドキャリアの場を提供
ということで、世界に出て活躍するアスリートを生み出すことから、その引退後のセカンドキャリアまでを見据えたとても息の長いプロジェクトになっています。ロゴもとてもよくできていて
地球を表す円の中に、グローバルのgにも見える「吹き出し」が2つ。コミュニケーションを表しているわけですね。いいね…!
ロゼッタストーンの関わり方も本当に潔くて、あくまでPR目的では無く、業界を盛り上げるため、アスリートを応援するためと腹をくくっています。だから今日の記者会見にも、ロゼッタストーンとしてのCMはほとんどありませんでした。あって「世界31言語を取り扱っているので、おそらくはどこのサッカーリーグに行っても対応できるでしょう」くらいだったと思います。商業的な雰囲気を自ら排除していったのはさすが。
突然のイタリア語の質問にもすらすら答える川島!
いやあ、それにしても今日の発足式での川島はカッコ良かったです。印象的なのは
「思ったことをパッと言えることが必要」
という言葉ですね。コミュニケーションに大切なのは、常にイメージをアウトプットする能力。ニコニコしているだけでははじまらないわけです。脱線しますが、イメージと英語とをリンクさせて学習を行うロゼッタストーンは本当に役だったんだろうな、と思いました。なんせ川島は自分でロゼッタストーンを購入して学習しましたからね。それが今生きていることは、ロゼッタストーンにとっても川島にとっても喜ばしいことですよね。
さてさて、そんな川島の白眉といえば、突然のイタリア語での質疑ですよ。
あとで聞いたところによれば、やっぱり「イタリア語で生活のこと聞くから」程度は伝えられていたそうなんです。でも、質問のほとんどはこのイタリア人の「アドリブ」だったとか。つまりその場で聞いて、考えて、瞬間的に理解して答える能力が川島には求められていたのです。しかし彼はそれをクリアした。イタリア人も面白かったのか、この後にも何度かイタリア語の質問をしていましたね。噂によれば結構キワドイ質問をしていたとかw
でも、淡々とイタリア語で答える川島、いや川島さん、カッコヨカッタわあ…。
そしてプライベートインタビュー
そうなんです。今までいろいろなことをしてきて良かった…というのがこれです。短い時間ではありましたが、個人的な質問を個人的に答えてもらえる…そんな時間をとってもらうことが出来たのです。サッカーに貢献するための仕事をしてきて良かった…と思えた瞬間でもあります。
以下、プライベートインタビューの内容をかいつまみます。ちなみに質問者は全部で僕を含めて4人でした。
- Q:サポーターや地域の人とどんな会話をしていますか?
- A:ほんとうに普通の、がんばれよとか、おまえはサッカー選手だったのか、とか。どこに住んでいるんだ?とか。そうやって地域の人とコミュニケーションを取ることで、応援してもらえたり、自分に自信が持てて、それがプレーに生きている部分は少なからずありますね。実は学生の頃にイタリアへサッカー留学をしたことがあって、もちろんその頃もイタリア語を(今とは違う方法で)勉強してはいたんですが、チームで誰とも話せず、馴染めなくて…。イタリア人の代理人と車の中でも会話ができなかったり…。とにかく孤独で。そこで感じたのが、コミュニケーションがとれないと、プレーにもいつもの力が出せないということ。劣等感だったり、自信喪失だったり。「あっ、もう明日帰らされるかも」みたいな不安も生まれます。本当の信頼はピッチ外で生まれる、というのも学びましたね。
- Q:海外の選手と、日本の選手とで、やり方は違いますか?
- A:性格だとは思いますが日本人のほうが細かいですね。海外の選手への指示は「マークに付け!」みたいなレベルで、「何番がどうだ!」みたいなことは言いません。欧州にきて本当に良かったなというのは、ゴールキーパーの本場でもある、ヨーロッパの文化を吸収できていること。やっぱり日本とGK文化が違います。どれだけシュートを止めることにかけるか、みたいなところが違いますね。自分はそれを学んでいるので、いつか日本に還元したいですね。
- Q:代表の仲間内で「語学が」みたいな話にはなりますか?
- A:というよりも、海外組が増えたおかげで、既に海外の話題がスタンダードになっています。どの国はどうだとか、そんな感じで。海外に行く選手が増えたことで、相乗効果的に海外の情報が増えて、若い選手もそれを目指さないと!みたいなことにはなってきていますね。
- Q:昔から自分なりのやり方を見つけて練習するのが得意だったと聞きましたが?
- A:やはりトレセンまでいかないと専門のコーチがいなかったりしたので、自分で考えて、自分にあった方法を見つけてやってはいましたね。語学の習得もそうですが、「固執しない」のが自分の特徴なんです。学習も、例えばロゼッタストーンに飽きたら、別の方法、英語の音楽を聴いたり、字幕無しで映画を見たり。そしてまたロゼッタストーンに戻ってみたり。言語的にも、並行して英語とイタリア語をやってみたり。これはやっぱり大変で、イタリア語教室で英語を喋ってしまったこともありましたw
なんてインテリジェンスの高いアスリートなんだろうか。最近こういった「きちんと話せる、伝えられる、ビジョンを持っている」サッカー選手が増えてきた気がします。筋肉バカなんて言葉はもう言わせません。サッカーはメンタルスポーツであり、少なからずインテリジェンス・人間性が必要なのです。これはバルセロナのコーチも言っていますね。
私服もカッコ良かったわ。
グローバルアスリートプロジェクト
おまけ
そういえば全くの余談なのですが、以前フットサルの木暮賢一郎さんを取材させていただいたことがあるのですが、その時に便宜を図ってくださった所属事務所こそ、今の川島が所属している事務所、アンビションアクトでした。これにはなんとなく運命感じました。
ということで、本物のアスリート、川島選手を中心としたグローバルアスリートプロジェクト、これからの活動にご注目ください!
ちなみに一番「ニヤリ」としてしまったのは
「あ、サポティスタはお気に入りに入っていますよ」
と言っていただいた時ですw
あと大切なことを書き忘れていました。川島選手と最後に握手させてもらったのですが、意外に手が小さい!あのミラクルセーブが体に似合わず小さな手から生まれているのかと思うと、なんとも感慨深かったです。もし川島選手が気にしていたら申し訳ないですが!
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