フットサル場にも戦国時代がやってきた

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都内近郊で増え続けるフットサル場ですが、そろそろサービスについて考えないと、淘汰の波に飲まれてしまうのではないかと危惧しています。

「あるだけで良い」時代は終わりつつある

思えばここ数年のフットサルブームは異常で、例えば僕は自宅から車移動20分前後で通えるフットサル場が10軒近くあります。特にこのところフットサル場密度の高い越谷地区においては、同じような名前のフットサル場が林立し、会場を間違える自体が頻繁に起きているとも聞きます。

そんな右肩上がりに増え続けるフットサル場ですが、このところサービスの質にバラツキが目立つようになり、そろそろ淘汰の時代がはじまるのではないかと勝手に思っています。

まず「屋根」があることが大事

そもそもフットサルとは、体育館を前提とした室内で行う競技。もちろん外でできなくもありませんが、雨などによりその競技の面白さが大きく損なわれることになるため、やはり室内で行うのが大きな大前提でしょう。

しかし日本では土地の問題や税金の問題(屋根をつけると建物扱いになり、税金が上がるらしい)によるのか、屋根付きのフットサル場はむしろ稀です。自治体所有の体育館が利用できるケースも本当に限られており、そうなると「正しいフットサル」が楽しめる施設はかなり限られたところになるでしょう。

屋根なし施設が生む新たな問題

ただし、この屋根の問題が影響を与えるのは、「正しいかどうか」ということではなく、「競技人口」にかかるところが大きいように思えます。というのも、フットサルは間口が広いがゆえにライトプレイヤーの多い競技なのですが、そんな彼らにとって、雨天時に外でプレーをすることはリスクが高すぎるのです。怪我のリスクも、風邪をひくリスクもあり、そんな状況でフットサルを楽しめるかどうかは甚だ懐疑的に思えます。

そしてもう少し突っ込むならば、女性プレイヤーの数にも直結します。日本のフットサルは男女ミックスプレーOKというのが一般的であるため、mixiなどの募集を見てもわかりますが、女子プレイヤー獲得を大きなミッションとして抱えるチームが非常に多いのです。しかしこの女子プレイヤーにとっても、やはり雨天時のプレーや真夏の直射日光下でのプレーには、多少なりとも抵抗が発生するものです。

これら女性やライトなプレイヤーにとって、安定した良い環境でプレーできることは、競技へのモチベーションに直結します。ぐずついた天候の中、やるかどうかもわからない状況で「雨の中はイヤだなぁ」と思いつつフットサル場へ向かった思い出が、フットサルへのポジティブな感情に繋がるとは思えないのです。

フットサルのように急激に競技人口を増やしたスポーツは、その競技人口を失うのも早いはず。そこで人口を定着させるのは、やはり屋根つき施設が鍵になるような気がしているのです。

浮かび上がるサービス面の質

一昔前のフットサル場といえば、コートだけあればシャワーがなくても…ということもありましたが、ライト&女性プレイヤーが大事な昨今、そんなことは言っていられません。少なくとも女性プレイヤーのための更衣室、きれいなトイレ、シャワー(できればシャンプー・ボディーソープ、タオル、ドライヤー完備)設備が求められる時代となってしまいました。

そんな中でも、やはりこれら設備をそろえることができていない(不可能な場合も含め)施設が存在するのです。これは危ない。想像してください。たとえば自分のチームにて、女性プレイヤーの出席率が男性プレイヤーの出席率にも少なからず影響を与えているとしましょう。そこで、女性プレイヤーが「あの施設は駅から遠いし、屋根もシャワーもないから、最近フットサルするのが躊躇されるのよね…」なんて発言があったとしたら、高い確率でそのチームはホーム施設を移してしまうとは思いませんか?

もちろんサービスとは施設だけでなく、スタッフの気遣いだったり、その他様々な要因によって評価されるべきものだとは思います。しかし施設の有無だけは○と×でしか評価できないことも事実です。他の施設に比べてあまりにも設備の劣っているフットサル場は、そろそろ考えないと…と思えてなりません。

超独断的・フットサル場にはこれが欲しい

ということで、ここ5年に渡り都内〜埼玉県内のフットサル場を使いまくっている僕が独断と偏見で「フットサル場にはこれがあって欲しいよね」というリストを作成しました。逆に受け取るなら、フットサルチームの幹事さんは、この施設が整っているフットサル場を選ぶことが、チーム運営の手助けになるのではないでしょーか。

フットサル場にほしい設備・サービス
– 屋根
– 男女別のトイレ(女性に仮設トイレはやめて><)
– シャワー(シャンプーやボディーソープ、タオル、ドライヤーがあるとベター)
– 駅近でない場合、十分な駐車場
– 観戦者(家族など)がプレーを見るところ(できれば室内)
– 公式Webサイトによる「まともな」情報発信

こんなところでどうでしょーか。僕の周囲でも、少なくともこれら設備のいくつかを備えるフットサル場は概ね好評で、予約もしっかり入っている印象があります。というか、正直なところコレぐらいは備えて欲しい。

通い慣れたフットサル場が閉鎖されてしまうのは辛いもの…ということで、そろそろフットサル場もサービスのことを考えてがっちり運営してくれると嬉しいな!と思います。

著者プロフィール

Norio NAKAYAMA ブロガー、ライター、フォトグラファー、アドバイザー。 2000年よりテキストサイト、ニュースサイト時代を駆け抜けそのままブログへ。国内外への旅行やガジェット、日々の出来事などを紹介中。 旅と大宮のブログ「エアロプレイン」運営。Yahoo!ニュースさいたま市担当。三島市出身。アイラ島、青ヶ島上陸済。JFA公認C級サッカー/フットサルコーチ。チェコ親善アンバサダー。ScanSnapプレミアムアンバサダー。エスパサポ。中小や飲食マーケアドバイザーとDX支援、広報PR。お仕事相談はお問い合わせより。