【AMN】Lenovo ThinkPadミーティングでマニアックな話をしたよ
9月17日(水)に、AMNさん主催の『ThinkPadブロガーミーティング』に参加してきました。ThinkPadといえばIBMからLenovoに移ってはや数年。いまだに企業や研究機関向けの販売を中心にされていますが、このタイミングでブロガーミーティングを開くからには、今後の展開について何らかの変化があることでしょう!ということで、はやる心を抑えつつ参加してきました。
さて、会場に入るとそこには…
キーボードの神がいた
会場に入ると、そこには様々な製品が陳列されていたのですが、中に1つだけ異彩を放つテーブルが。そこにはまさに、ThinkPadのキーボードを長年にわたって設計しつつける職人、堀内さんがいたのです。
先に言ってしまうと、僕はこのイベントでプレゼンの時間以外はほとんどこの堀内さんと話していました。いやあ、職人って素晴らしいですね。ということで、まずはプレゼンの概要と質疑応答の報告から。
Lenovoの本社はどこにある?
アジアの会社なイメージの強いLenovo社ですが、その本社はなんと米国ノースカロライナ州ラーレイに。ただし事業拠点が世界中に散らばっているという会社のモデルであるため、本社機能=重要なことの決定機関、みたいなイメージらしい。例えば開発拠点は神奈川県大和市にあるわけで。
というかこれは知らなかったんですけど、開発拠点の中心こそあの大和事業所で、つまり、世界のThinkPadは日本で開発されているそうです。わーお。
色々なものからアイデアを得ています
ThinkPadのあのゴム足は、猫の肉球から着想を得ていたとか!驚き!さらに静音ファンはフクロウの羽から、こぼした液体を素早く排出する『ドレイン・システム』は雨どいから・・・などなど、身近なものを工夫して機構に取り込んでいるそうです。イカす!
究極のこだわり、キーボード
キーボードの設計には独自の「ストローク − 指にかかる力曲線」を用い、そのイメージを作り上げてから人手で少しずつ調整していくそうです。すげえ。しかも、キーはただ薄いだけでなく、「安全性」「快適性」をこれでもかと追求しているとか。エッジの部分を安全にするため、わざわざ厚みを持たせているとか・・・。
他の方の質疑応答の概要
Q:5万円PCをどう思う?
A:興味はある。出してみたいなという気持ちもある。
Q:ThinkPadの開発・技術などがLenovoにも影響している?
A:それはあると思う
Q:(実機に触れる店舗が大都市に限られているため)地方の人が触ることのできない現状を何とかしないのか?
A:今後、色々と発表できると思う(こんな感じの期待を含ませた回答)
僕の質問
Q:大和事業所はIBMの敷地の中にあるそうですが、両社はどういった関係?
A:基本的に行ける場所が区別されている。必要以上に両者が交わらない感じ。席はIBM時代と同じ場所。食堂は共通であるため、昔の同僚に会うことも。
キーボードについて堀内さんと議論しました
そもそもThinkPadのキーボードは、堀内さんの使いやすいもの=スタンダードという方針で開発しているらしい。つまり、堀内さんの感性で僕らは育てられている、ということですね(笑
また、キーボードのスペックは世界中で共通な模様。となると、日本人の指で設計したら、外人さんの大きな手で使うときに問題が出るのは・・・と思いきや、この福島さんの手がでかいでかい。全く問題なしといった感じです。
そういえば、かの有名な「バタフライ式キーボード」は米IBMのアイデアであったとか。堀内さんいわく、「キーボードはアイデアじゃない」。なんて深い言葉なんでしょう。それを体現するがごとく、ThinkPadのキーボードには普通では気が付かないギミックがたくさん。たとえばキーボードのキー間隔は、押したときに周りのキーと指が干渉しない絶妙な幅で配置され、押し間違えるとクリティカルなキーの周囲には堤防が設置されているそうです。ちなみにそのキー間隔も、場所によって微調整されており、よーく見ると広いところと狭いところがあることに気が付きます。これも感覚値で決められているとか。
そうそう、基本的に最近は誤ってキーを取ってしまってもワンタッチではめることができるとか。それじゃあキーはめ職人の僕の出番が減っちゃいます(笑
さらに高地でも使えるように、キーボードの基盤には「圧力抜きの穴」がついているとか。これにより、登山であろうと宇宙であろうと打鍵感を変えることなく利用可能だとか。まさに極まれり、ですねぇ。
とにかく自由な時間ではキーボードの話をしたことしか覚えていません。あはは…。
書ききれないほどの楽しく、そして興味深いお話をありがとうございました!
恒例、プレゼンシート全公開
すみません、時間の関係で今回は画像のみです。(一部写真をオトナの都合によりカットしています)
↓原田さんがお話してくださいました。
実は、本社は米国ノースカロライナ州ラーレイ、というLenovo社。やっぱ中国・韓国のイメージだよなー。
「ワールド・ソーシング」という造語を標語として掲げているそうだ。いわゆる、企業の部門を国レベルで適材適所化するということらしい。ちなみに開発部門は日本の大和事業所です。
北京オリンピックでも縁の下の力持ちとなったとか。雨天や大気汚染など、過酷な状況での使用にも耐えたそうです。
ここからは技術的なプレゼンを福島さんがしてくださいます。
今までの総受賞数は2300以上!もちろんLenovoになってからもその勢いに変化なし。すげー。
「HDDのデータは交換できない(=だからHDDのデータを守ることが最優先)」という考え方は、企業や研究所をターゲットとしたThinkPadを体現したような言葉でした。
ThinkPadといえば「拷問試験」ですよね(笑
延々と落下させたり、叩いたり、突っついたり、開けたり閉めたりする専用のテストマシンが大和にあるそうです。見てみたい!むしろ取材に行きたい!
今後力を入れていく!?というコンシューマー向け事業に注目ですね!モバイルの小型もよろしくお願いします!
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