PowerShot S100 は「次の世界」へ飛び出すためのステップ
1カ月弱あった試用期間も終わり、毎日のように連れ歩いたPowerShotS100も返却の時を迎えました。返すことが最初から決まっていたとはいえ、さすがにこれだけ使うと愛着もわいて名残惜しいよな…と、なんともいえない喪失感で満たされてております。
さて、そんなS100について、これっていったいどういう人が使ったら良いのか、ということをつらつらとまとめておきたいと思います。先に言っておきますが、以下、文字多いですよ。
「オート撮影」を卒業したいあなたに
S100を最も使って欲しいのは、こんな人です。ここで言うオート撮影とは、コンデジや携帯・iPhoneなどで撮影をするとき、「シャッターを切る」ということしか意識しない撮影を指します。いや、シーン設定ぐらいはしている撮影も当てはまるかな。
ここ3年くらいではまった僕がいうのもなんですが、写真ってとっても奧が深くて、撮り手の個性がとっても反映される、もはや生き物なのでは!?というジャンルのものであると思うんです。その個性ある写真を撮るには、オートを卒業しなければなりません。
えっ、オート撮影以外なんて難しくてわからないよ…と思われるかもしれませんが、実は写真ってオートじゃない撮影、いわゆる「セミオート」的な撮影がそのほとんどといっても過言ではありません。どうしてもオートとそれ以外というと、自動車で言う「マニュアル」「オートマ」の戦いに置き換えられてしまいそうですが、そんなことはありません。
オート以外の撮影って言ってもセミオートなだけ
じゃあオート以外って、何をすれば良いの!?と言われそうですが、簡単なものでいえば、露出の設定というものがあります。ようは、写真が明るめに撮影されるか、暗めに撮影されるか、それだけを決めればいいのです。「えっ!たったそれだけ!?」と言われそうですが、それだけです。それだけで、写真って驚くほど個性が出てしまうものなんです。
でも明るいか暗いかだけなんて、つまらないと思うかも知れません。そこで次に出てくるのが、シャッタースピードと絞りという要素になってきます。「ちょっとまって、突然難しくなりそう」って思いませんでしたか?そうです、この2つはとても難しくて奥深いものです。でも、利用するだけならとっても簡単です。
例えば絞り。何のことかと言われたら、すごくはしょってしまうと「ボケるかボケないか」を決める数値と言ってしまっても良いかと思います。専門家が聞いたら怒られそうですが、オートの次のステップなんてそれくらいの理解で十分でしょう。この絞りの数値を設定することで、ピント以外がボケる写真と、そうでもない写真が切り替えられます。面白いことに、写真のほとんどって、この絞りと、先ほどの露出を調整下だけのものがほとんどなんです。だから、実は先ほど挙げた「シャッタースピード」は触らなくても大丈夫です。
えっ、なぜかって?それは、「絞り」と「露出」を設定したなら、「シャッタースピード」はカメラが勝手に決めてくれるから。そう、これこそが「セミオート」と言ったからくりです。PowerShot S100でいうならば、Avモード。実は、コンデジだろうとデジイチだろうと、ほとんどこのモードしか使いません。それはおそらく僕に限った事では無いと思います。それだけメジャーで使いやすくて、でも表現力の高いモードです。
実はオート撮影を卒業して、このAvモードを使うことが大事なんです。オート撮影は、いわばファミレスです。ある食材を使って、そこそこおいしい食べ物がいつでも出てきます。失敗しないかわりに、大成功もほとんどありません。誰でも安心、でも物足りなかったり飽きたり…というモードです。
一方Avモードは、そんなファミレスで出てくるような食べ物に、自分なりの「ひと味」を加えることができます。今日は野菜を多めにしようとか、薄味にしようとか、隠し味を入れてみようとか。僕は思うんです。料理でこういった「ちょっとした一工夫」が好きな人は、絶対に写真もはまって楽しくなると。だって、写真の一工夫は何度やってもいいし、成功したら大勢の人が賞賛してくれるんですから。
Avモードの作例
じゃあAvモードを使うとどんな写真が撮れるのか?先ほど僕は、「Avモードは簡単に言えばボケるかボケないかを調整するモードだ」と言いました。でも写真をはじめて楽しくなってくるのって、ボケた写真を撮ったときだと思うんです。だから、Avモードを使ってボケた写真を撮ったら楽しくなると思うんです。
どんなボケた写真が撮れるかといえば、こんな感じです。
主題があって、背景が見事にボケましたよね。これ、難しいことはしていません。ただボケるように設定したAvモードを使っただけです。その設定も簡単で、Avモードで使う「絞り」という値を、できる限り小さくするだけ。そうすれば、主題と背景に距離があればあるほどボケます。ズームして撮影するとさらにボケます。でも、たったそれだけなんです。
これは僕もそうだったし他の人もそうだと言っているのですが、ボケのある写真が撮れるようになると、とたんに撮影が楽しくなってくるのです。それは「上手くなった気がする!」というものそうですが、自分の中に「写真の主題を決める」という意識が生まれるからだと思います。これは、本当に楽しいものですよ。
ちなみにですが、とうぜん設定によってほとんどボケない写真も撮ることができます。
この塩梅を決めるのは本当に楽しいし、上手くなった気がするし、突然人からも褒められるようになります。ぜひ、この体験をしてほしいのです。そしてそこに、このPowerShotS100は最適すぎるのです。
最近のケータイやiPhoneでの写真は、ほんとうに良く撮れるようになりました。でもそれだからこそ、物足りなさを感じている人は少なからずいるはずですし、それこそオート撮影しかできないようなコンデジは買う意味がない、と思う人もいるでしょう。
だから、S100です。自分が使ってもいいですし、写真が楽しくなってきている誰かにプレゼントするものいいでしょう。ほんとうにいいカメラです。ちなみに僕は、年末年始のお買い物で、S100を自腹で買います。
さあ、新しい写真の世界へ。S100からはじめてみませんか?
Canon デジタルカメラ PowerShot S100 シルバー
#写真はFans:Fansモニターキャンペーンでお借りしておりますPowerShot S100 で撮影しました。
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