【100shiki】近未来テレビ会議@Sonyに参加しました
百式の田口さん&Sonyの皆様が主催された「近未来テレビ会議」に参加してきました。会場は品川のソニー本社。初めて入ったので若干ドキドキしました(笑
ソニー本社はとにかくセキュリティが厳重でした。内部の写真は禁止されていたので存在しないのですが、全体的にスタイリッシュでとてもソニーっぽかったです。
さて、本題の会議ですが、今回のお題である「近未来テレビ」とは?写真にある「個人デベロッパー向けSDK」とは!?詳細は以下…
いつもの通り、スライド全起こしでお伝えします
0.〜1.オープニング
近未来TV会議 sponsored by Sony
本日のアジェンダ
- 1.お願い
- 2..今回の取り組みの狙い
- 3.Sonyが考える近未来テレビ
- 4.全体会議
- 5.懇親会
まずは百式の会議恒例の「お願い」から会議はスタートです。
内容はいつもの通りなので割愛しますが、この「秘密はありません」ってところが後々ビックリすることに(笑
2.今回の取り組みの狙い
今回の取り組みについて
– みなさんの期待とは?
- 企業と生活者の「直接対話」。
- 企業とブロガー双方にとってメリットのあるコミュニケーションとは?
- TVという身近なものを作っている現場から。
- これからのTVはどうあるべきかを直接技術者と議論。
- ブロガーから忌憚ないフィードバック。
- カジュアルな交流
- 生活者視点の情報提供を企業から
ということで、現場を代表してSonyの岡本さんがお話をしれくれました。ちなみに内容の一部はキャズム会議と被っていたらしいですが、今回の方がより深く、そして本邦初公開が多数みられたようです。
3.これからのTV -みんなのテレビ BRAVIA アプリキャスト
「みんなのテレビ」というのがテーマだそうです。ちなみに↓岡本さん
- 大画面
- 高精細
- 高品位
- テレビを自由に。みんなのテレビに。
岡本さんいわく、「テレビ見なくなったよね」と。ぶっちゃけタイプの方です(笑
- これまでのテレビ=放送受像機
- みんなのテレビ=ネットにつながる高性能ディスプレイ
これも冷静に考えればすごい話です。ディスプレイだったら、PCのもので間に合ってます!といわれちゃいそうですが、あえてディスプレイと呼んでいます。共存するのか、食い合うのか。この後のスライドが気になってきましたよ。
そして自ら問います。
- デジタルテレビはみんなのテレビか?
と。このみんなのテレビって言葉も若干未定義な気がしますが、勢いも大事なので不問です(笑
今ならできる!みんなのテレビ
- 1:放送波のみ → ネット接続
- 2:制御マイコン → CPU搭載
- 3:組み込みファームウェア → アプリケーションプログラム実行環境
テレビ今昔で考えてみると、まずネットにつながるようになったと。そしてCPUも搭載され、計算などが可能になったと。最も大きいのが、組み込み=つまり製造時のものがすべて ではなく、実行環境を備えるようになったと。この進化により、テレビで色々なことができるようになったわけですね。
そこで
- みんなのテレビへの第一歩
として、
- 薄型大画面テレビ + ウィジェット
となるわけです。ウィジェットとは、簡単にいえばデスクトップ(テレビなら画面内)で動く小さなプログラムのことです。WindowsVistaでは普通に使われているアレです。
アプリキャスト & デモ
岡本さんがここから「実機で」でデモをしてくれます。
曰く、「リモコンの一等地にアプリキャストボタンを配置できました!」とのこと。喜んでます(笑
ただし「来年はどうなるか分からないぞ」とハッパをかけられているとか。
アプリキャストを起動すると、画面の右側1/3程度がアプリキャスト用に分割されます。TV受像側は小さくなりますが、HDのおかげでかなりキレイですね。じつは画面が高精細になったことが、こういったアプリを載せる上で一番重要だったのかも。ちなみにこのデモでは
- ニュース
- exciteコネタ
- じゃらん
- ブラウザ
- 楽天
- Webアルバム
などのウィジェットがデモされました。ただしこれらのウィジェットは、各社が開発してくれたものであり、開発に対してお願いに行って作ってもらったそうです。ただしウケは良かったとか。新しいパイが開拓できますからね。
みんなのテレビとは!?
- これまでのテレビ→できるだけ大勢に同じものを楽しんでほしい
- みんなのテレビ→みんなが欲しいものをできるだけ全部集める。みんなが自分で選ぶ。
- 100人に1人だけがすごく欲しい物×100個
まず、そもそもの概念としてマニアックなものを可能な限り集め、それを公開すると。Sony社内では実際にコンペ的なウィジェットの募集を行ったらしいのですが、ヴァナディール時計などが製作され、評判も良かったそうです。確かにFF廃人には必須かも(笑
- これまでのテレビ→放送局から視聴者への一方向
- みんなのテレビ→誰もが参加。デベロッパーオープンエントリー
そして次の話がスゴかった。デベロッパーオープンエントリー、つまり誰でもウィジェットが作れますよ、ということです。これは燃える人が間違いなく出てきますよね。しかしかも…
- つくったプログラムを動かしてみる
- 個人デベロッパー向けSDK
SDKまで公開しちゃう予定だそうです。うわー。
- テレビに自由を。みんなのテレビを創りたい。
ということで、みんなのテレビとは、一人一人のみんながそれぞれの観点から楽しめるテレビ、そしてその環境をもみんなで作るテレビ、と理解しました。
- ネット端末としてのテレビと他のデバイスの比較
テレビはディスプレイでしか勝ることができません。というか、こんな利点は数年後にはなくなってしまうでしょう。とすれば、テレビ最大の長所は…?やっぱり「ながら見」ですよね。
- ここまでできる!アプリキャスト デモ
ということで、アプリキャストのデモが再度おこなわれます。今度は社員が作ったものだとか。
左写真で動いているのは、標準のRSSリーダーと九九ウィジェット。曰く、「家族でテレビをみながら自然と九九が身に付く!?」とのこと(笑 でも特に正解を入力したりする機能は無いそうです。
右写真は、バイト(インターンだったかも)の人が作ったトレーニングウィジェット。どうやら開発当時はビリーが流行していたそうで、このようなものができたそうです。腕立てしながらテレビか…踏み台昇降ダイエットを思い出しますね。
あとはこんな全画面アプリも出てきました。まぁ何でもできるってことですね。このあたり、岡本さん興奮しまくりです。
全画面アプリを使ったフォトアルバムも。これは画面が高精細なんで、すごく良かったです。勝手にFlickrから写真を拾ってきて流すだけでも、TVの使い方としてありなんじゃないですかね。新しい環境機器です。
そして本邦初公開なのが、アプリキャストエミュレータ。Windows上で開発するためのツールですね。ちなみに開発はJavaScriptなどで行うようです。メモリ制限が厳しいため、プログラマの方の腕の見せ所とおっしゃってました。
ちなみに社内のコンテストでは、テトリスやピクロスを作った方もいたとか。限界に挑戦しまくっているみたいです。
そしてここで質問コーナー。質問がまたぶっちゃけ話で大変です。
- Q.左右は連動するのですか?
- A.できなくもないと思うけど、今はまだ無理
- Q.誰もが、の定義は?
- A.コミュニティを作ってそこに投稿してもらう。つまり、本当に「みんな」。ただしそれをネットですぐ配布というわけにはいかない。
- Q.USBに入れても動くんですよね?
- A.動く。
USBメモリなら配布できちゃうのか(笑
- Q.企業がウィジェットを作るメリットは?
- A.痛い質問。台数ベースの普及率はまだまだ低い。となれば、参入コストの低さや、新しいマーケットとしてとらえてもらえると助かる。実際ウケはよい。
- Q.入力デバイスが…
- A.その通り。楽天などでは、商品にQRコードをつけて、そこから携帯を使って購入などしてもらえればいいかなーと。
↑こんな感じかな?
全体的に結構スレスレな感じで、田口さんやSonyの方がヒヤヒヤしてました。
で。以降はいつもの会議です。ちょっと時間の都合で、あとは写真のみ!僕の所属していた班は、こちらのあさくらさんが代表者でしたので、詳しくはあさくらさんのブログをご覧ください。
全体会議
うちのグループは選出の3つにまで残ったのですが、挙手の結果惜しくも3位。タンブラーやメモリーキーほしかったな〜。
この後は懇親会で、いろいろ体験したりお話したりしました。個人的には、キャズムを超えそう!って気はずいぶんしましたねぇ(笑
Sony技術者の方と直接対話ができたのも刺激的で良かったです。今後も続いていけばいいなぁ〜。ボタンの位置含めて。
と、いうことで、駆け足で下がイベントレポートでした〜。田口さんとSonyの皆様にありがとう。
個人的な感想
個人的には、このテレビの敵が誰になるのかが気になりました。たとえばPC。PCでもTVは映りますし、そもそもマルチウインドウだったりメモリの制限が緩かったりと、アプリの動作ではPCに分があるでしょう。なんで、PCに近づいていくのはちょっと…という気がしなくもなかったり。
テレビの特徴が「ながら見」だともありましたが、本当にそうでしょうか?テレビを見なくなったというのは、ながら見しなくなったとも言い換えられたりしませんかねぇ?
「みんなのテレビ」が本当のところ「僕だけのテレビ」なんだとしたら、もっと大胆にカスタマイズできると嬉しいかな、とも思いました。
ただやっていることは非常に革新的だと思います。情熱的でもあり、純粋に「がんばってほしい」とも思わされました。SDKを個人に配布するという今後の展開が楽しみでなりません。
関連リンク
ちなみに登場したBRAVIAとアプリキャストについての詳細は、以下のリンクから確認できますよ。
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