大宮駅西口/鉄道博物館/自衛隊前を循環する「けんちゃんバス」に乗ってきた

2018/03/15さいたま市(大宮/浦和など)の記事けんちゃんバス,バス,大宮,大宮駅,生活,西上,鉄道博物館

大宮西口のバス空白地帯に、新しいコミュニティバスが誕生しました。その名も「けんちゃんバス」。丸建自動車さんという、既にコミュニティバスでは実績のある会社が手がけるこの地域バスに乗ってみましたので、実際のところをレポートします!

率直なところ、バス停の位置、車体の古さなどが今後足を引っ張らなければいいのですが…という感想でした。気になるその中身とは。

けんちゃんバスとは

けんちゃんバスを運営する丸建自動車は、さいたま市・上尾市・桶川市・北本市・蓮田市・伊奈町で地域密着型の輸送サービスを提供している会社。路線バスだけでなく福祉タクシーや観光バスも手がけ、現在は62台の自動車にて運送を行っているそうです。

そんな丸建自動車が運行する路線バスの総称がこの「けんちゃんバス」になります。ですので、今回大宮西口に誕生したものは「けんちゃんバス 大宮駅西口循環」という名称が正しいです。

路線図を公式サイトから引用します。その名の通り、大宮駅西口をスタートして、鉄道博物館前(正確には関小児科前)から自衛隊前、上小町をぐるりと回ってもういちど大宮駅西口に戻ります。循環の名の通り、大宮駅から出て、大宮駅に帰るわけですね。

大宮駅西口循環線【大成先回り】時刻表 | 丸建自動車株式会社

料金は大人が200円均一、小人が100円(ただし未就学児無料)ということで、区間によっては既存の西武・東武バスよりも高かったり安かったりします。残念ながら電子マネーが使えないので、小銭を用意する必要がありますが、幼稚園までなら子供が無料ってのはいいですね。

ということで、実際に大宮駅西口からぐるりと全線を回ってみましたので、以下レポートします。

 

大宮駅西口循環実車レポ

まずは自宅最寄りの西上小町(栃木銀行前)バス停へ。ほんとに銀行の目の前です。反対側には我が家の御用達レストラン「ティンブロ」が。

確かに先日まではなかったバス停が立ってました。

しばらくすると、ほぼ時刻表通りにバスが到着。後払いと言うことで、後部ドアから乗り込みます。乗客は…まさかの0人。あれ、僕らだけ?

いくら新しい路線とはいえ、日曜日の昼間にこれは心配になるな…。

今回の目的は、この循環という性質を生かして、西上小町から再び西上小町まで戻ってくることです。全てのバス停を見つつ、この路線を体験してみたいなと。

ルート的には西上小町の次が大宮駅西口と、他社に比べたショートカット具合が「大宮駅へ最速のバスになるのでは」と期待をさせます。ただし乗ってみればわかるのですが、その期待はちょっと残念な感じで覆されました。というのも、このけんちゃんバスの大宮駅西口のバス亭は、なんと驚きの丸井とアルシェの間の一方通行路に設置されているのです。

場所的には、ちょうどこのソフマップ大宮店のポインターの中心点辺りです。大宮に住んでいる方ならわかるとおもいますが、ここ、入ってくるのも出ていくのもかなり大変です。駅前通りをそごうの交差点でソニックシティ側にまがり、大栄橋に向けて工機部前通りの大渋滞をノロノロ走った上で、Jackのところを駅側に曲がり、DOMの周りをぐるりと回ってきてはじめて辿り着くことができます。

ということで、日曜日の昼間でしたが、西上小町からこの大宮駅西口のバス停までは、なんと驚きの15分ですよ。これは所要時間的には厳しい、厳しすぎる…。でも車内は空いてるので、そういうのが好きな人にはいいかもね…。この渋滞があることはわかっていたんだから、せめて手前のソニックシティのバスレーンで降りることができればなあ。どうしてもバス停変えられないなら、武蔵野銀行本店のところで17号に入り、松屋の交差点で大栄橋通り(旧2号)に入って、大栄橋側から曲がってくる方がどう考えても早い。なぜいまの運行ルートなんでしょうか。

というかですね、ぶっちゃけ言いますよ、このバス停の設定はさすがにダメですよ。ここ、混み合う一方通行路なのに、バスが止まったことでより混むようになってしまっていて、もうカオスな状況になってます。既存バス会社もおり、いろいろ事情が合ったんだとは思いますが、渋滞のど真ん中にあるこの場所ではなくて、大宮駅西口ロータリーの途中から吉野家側に抜ける道路のほうじゃだめだったんでしょうか。大宮駅への到着時間だって大幅に短縮できたはずです…。

さて、そんなことを考えつつ大宮駅西口に着くと、ここでトラブルが発生。循環と聞いていたのでてっきり大宮駅も1バス停として処理されるものだと思っていたら、なんと衝撃の、大宮駅バス停で全員降りるルール(一回リセット)ということが判明しました。なんだって…。

つまりですね、鉄道博物館前より先のバス停からだと、鉄道博物館に行く用途としては使えないという…。僕の知っている循環のコミュニティバスって、終点でも乗り続けられて、その名の通り循環で使えるものだと思っていたんですが、どうやらこの「けんちゃんバス」は違うみたいですね…ちょっとがっかり。

仕方が無いので大宮駅で一旦降りて、しかも不幸なことに乗っていた白い車体は昼休憩で回送になってしまったため、すぐには次が来ません。ここで30分待つのもあほくさいですし、時間つぶしのため駅前で子供とランチを食べることに。

 

そうして1時間半後、再び大宮駅のバス停へ戻りました。

すると、そこには緑色のけんちゃんバスがおりました(注:写真は白いやつです)。後からわかったんですが、白い車体はわりと新しいバスで、緑の車体はかなり年期の入ったバスでした。

この緑色バスは車内もけっこうくたびれていますが、なによりエンジン振動と音がものすごいです。これ、大丈夫なのかな…。しかもなぜか始発なのに、予定の時間を過ぎても発車しません。

予定時間を3分ほどすぎて発車したバスは、直後から案の定ものすごい渋滞に突入です。わかっていたことですが、この通り(工機部前通り)はものすごい渋滞のメッカなわけで。しかもアルシェ・丸井間道路から右折で入るのにはかなりの時間を要します。結果的に、大宮駅のバス停を出てから、次の市営駐車場前までの時点で15分くらいかかっていました。しかもこの緑のバス、相当にくたびれているようで、ブレーキをするたびに大きな音と、ものすごい振動、さらには急ブレーキ気味になるので、これは乗り物酔いしやすい人は乗っちゃダメです…。

たぶんどこかのコミュニティバスの払い下げなんだと思いますが、ちょっとこれは、2度目の乗車を躊躇するレベルです。

なお鉄道博物館前以降はわりと順調にすすみ、上小町のOGISO辺りではかなり細い道も経由しつつ、あとはすいすいと運行されました。僕たちがおりた西上小町までの乗車人数は、僕たちを除くとたったの1名…。これは早々にこの路線はてこ入れをしないと、ヤバそうですよ…。

のりおのまとめ

せっかくの新しい路線だし、このバスを待望していた人もいるだろうからあまり厳しいことは言いたくないのだけど、いまのところ全てが裏目というか、ポジティブな要素が少なすぎる印象です。

ぜひ利用者の声に耳を傾けて、可能な範囲で改善してくれればと思いました。なんだかんだ言っても、まだ運行したてですからね。今後に期待です。

 

けんちゃんバス

路線バス | 丸建自動車株式会社

 

著者プロフィール

Norio NAKAYAMA ブロガー、ライター、フォトグラファー、アドバイザー。 2000年よりテキストサイト、ニュースサイト時代を駆け抜けそのままブログへ。国内外への旅行やガジェット、日々の出来事などを紹介中。 旅と大宮のブログ「エアロプレイン」運営。Yahoo!ニュースさいたま市担当。三島市出身。アイラ島、青ヶ島上陸済。JFA公認C級サッカー/フットサルコーチ。チェコ親善アンバサダー。ScanSnapプレミアムアンバサダー。エスパサポ。中小や飲食マーケアドバイザーとDX支援、広報PR。お仕事相談はお問い合わせより。