台北最高クラスの宿「誠品行旅 eslite hotel」世界が注目する誠品書店運営のデザイナーズホテル
いま、台北はアジアを代表する情報発信地になりつつあって、グルメだけでなくお店やホテルなども、目を見張るような素晴らしい場所がふえつつあります。
そんな台北で最も話題性のあるホテルのひとつ「誠品行旅(eslite hotel)」に泊まりましたので、その素晴らしさをお伝えします!
ネット不要の旅に特化した高速翻訳機「イリー」のモニター旅行の一環で、台湾を旅しています。
台湾最大の書店グループ「誠品」とは
誠品行旅のことを語る前に、この台湾最大の書店グループ「誠品」に触れておきましょう。
この誠品とは、書店を中心として最新カルチャーの発信を続けている企業で、そのポジションは日本でいうと…あるのかな?というのも、かの蔦屋書店がそのスタイルを参考にしたと言われるほどの完成度なため、わりと「唯一無二」「最先端」な感じがあるんですね。
たとえば今回泊まった誠品行旅のあるもともとは工場だった地区を再開発した「松山文創園区」には、大型の誠品書店があるのですが、複数フロアがまるまる書店で、かつカフェやサブカルチャーなんかも全て扱うという感じのため、なんとなく日本でも見知った雰囲気を受けたりします。
この誠品書店、日本に支店はないんですが、その理念などは日本語でも確認できますので、一部引用しておきますね。
中心価値
人文、芸術、クリエイティブ、ライフスタイル
善、愛、美、生涯学習誠品、esliteの由来
「誠」は誠実な心と、こだわりという思いやり
「品」は優れた専門性を備え、選び抜かれた証誠品の英語名「eslite」は「エリート」を意味するフランスの古語で、これは「人生を謳歌しようとするすべての人」を意味します。
「誠品」の名を掲げること、つまりそれは、より素晴らしい社会を目指し、歩んでいくことを象徴しているのです。
誠品のビジョン
誠品は中華圏の社会でもっとも影響力を持ち、ユニークな文化クリエイティブのリーディングブランドを目指し、また文化的素養の向上にも積極的に貢献しています。誠品の使命
現代の中華圏の人々と土地に実質的な貢献をする。
中華圏の社会の将来の発展にイノベーションの風を吹き込む。
中華圏の人々の将来のビジョンの実現のために、新たな価値を育む手本となる。
esliteがエリートって意味なのはびっくりしました。ただし僕らの思いつく「エリート」とは若干意味が異なっているのがポイントですね。
ところでちょっと面白かったのが台湾の文化で、この書店に限らず、みなさん床に座ってるんですよ(書店の場合は立ち読みならぬ座り読み)。
参考までに、駅はこんな感じ。みなさん地べたリアンです。
素晴らしいデザイナーズホテル「誠品行旅」
さて、そんなわけで誠品行旅(ホテル)です。
残念ながら「松山文創園区」はまだ再開発されて間もないため、駅からも遠く交通手段が少し足りません。台湾はタクシーが安いので、遠慮無くタクシーするのがいいかなと思います。空港からだと15分くらい。料金にして1,500円いかないと思います。タクシーでは「●●したい」コミュニケーションが主なので、イリーが活躍。ただし住所は中国語表記でないとわからないことに注意しましょう。今回GoogleMapで見せたらアルファベットでダメでした。誠品行旅のWebで現地表記の住所を見せるのがいいですね。
タクシーを降りるとドアマンが荷物を持ってくれましたが、この時点ですでに「中山さんですか?」と声をかけられます。えっっ!?
どうやらゲストの把握にけっこうな心血をそそいでいるようですね。すごいホスピタリティ。ちなみに今回宿泊は最終日だったのですが、移動に邪魔になるスーツケースを初日から預かってもらいました。いいホテルってこのあたりの親切さもあるから、好きなんですよね。
ホテルに一歩足を踏み入れると、まずはライブラリ兼ラウンジが目に飛びこんで来ます。とにかくかっこいい。調度品なんかもかなりお洒落なものが導入されていて、正直、日本でもこんなスペースないよな…って感じるくらい。
様々な用途で使いやすいよう、電源付きの長机まで用意されていて、すごいです。もちろん24時間電気がついてますので、宿泊者は自由に活用できます。こういうスペースがあると、ホテルの使い方って融通が効くんですよね。
生花もあって気持ちが和みます。
館内には台湾出身の芸術家の大型作品も展示されていて、いい感じ。
ライブラリはさまざまな言語の本がざっと5,000冊ほど。当然ながら持ち帰り不可ですが、自由に読むのはOKです。
品揃えは書展らしくかなりバリエーションに富んでいました。すごく、いい。
ぼく、ここ大好きです。
ホテル宿泊者は無料でお茶とお菓子がもらえます。カフェとしても機能しているので、宿泊者じゃなくても利用は可能なようです。
全景。余談ですが、右手通路先にあるトイレはウォシュレットです。
ラウンジから直接庭に出ることもできます。採光性が高く、昼間はとても明るい。
まだ風景としては工事中のところが多いですね。
こちらはレストラン。朝食はここで食べます。
せっかくなので朝食もザッとご紹介。
朝食は名前と部屋番号だけ伝えれば大丈夫なシステム。ホスピタリティ的にはこれがベストですよね。
レストランもライブラリの雰囲気を残しています。レンガ使いが面白い。前身だったタバコ向上の名残みたいですね。
しなぞろえは良い意味で日本っぽいです。パンはとてもおいしい。
巣蜜があって嬉しかったですね。ホテルでみかけるのはパークハイアット新宿以来。
全体的にちゃんとおいしいです。
小籠包コーナーもありますよ。
誰が来てもスタンダードな朝食を食べることができるでしょう。
軽く盛り付けてみました。なお卵料理はオーダーしてから作ってくれるスタイル。
「最もオススメなのは?」とイリーで聞いたら、オムレツだったのでそれを注文。とろっとろでおいしかった。これはいいですね。
本とレンガと小籠包。ふしぎな景色。
さて、朝食はこんな感じにしておいて、あとは館内の宿泊スペースを紹介しますね。
ライブラリの中にホテルを作るとこうなる、誠品行旅
まず最初に目を奪われるのがこちら、フロントの後ろに飾られたこのホテルでも最大の作品です。いたずらに作品を置くわけでも無く、この調和のある感じがいいんですよ。
ちなみにフロントには日本語を話せる方が2名いました。残念ながらイリーが活躍する機会は…なし。
以下、館内をつらつらと。
全体的に質の高い仕上がり。統一感があって、ああデザイナーズホテルだなあと感じます。
単なる廊下が美しい。
廊下の直線が短く設計されていて、あまり人と目が合わないように設計されている(と思う)。
廊下には様々な雑誌(フリーペーパーではなく、GQとかそういう高いヤツ)が置かれていて、なんと「自由にお持ち帰りください」となっています。さすが書店…。
お部屋の家具も当然ですが上質なものが揃っています。とはいえ、使いづらいということもなく、バランスが保たれています。基本的には「読書がしやすい」を追求している雰囲気はありますね。
今回はスタンダードなダブルの部屋を1人で利用。この薄い緑色は誠品行旅のテーマカラーなのかな?
飾られているアート作品は基本的に国内の芸術家の作品とのこと。
まだできてから2年ということで、設備もあたらしく、とてもきれい。
ウェルカムフルーツがありましたので、ありがたくいただきました。どれもとてもおいしくて、ホテルのホスピタリティを感じます。
さて、なんといっても書店のホテルですから、これです。なんと各部屋にもライブラリがあります。当然ですが、基本的に持ち帰りはOK。ひとつだけ持ち帰りNGの大型本がありました。
バストイレは別々。ピカピカに磨き上げられていて嬉しいですね。
このあたりは無印っぽさを感じます。
バスタブは枕が用意されていて、これも雑誌を読みながら入ることが想定されていそう。
アメニティはロクシタン。他のホテルでもロクシタンだったので、台湾はロクシタンが好きなのかな。
ロクシタン。
トイレは嬉しいことにTOTOのウォシュレットです!最高!
ミネラルウォーターも全部で4本置いてありました。
実はこのホテル、全ての部屋(?)にバルコニーが付いています。
目の前には台湾で最も高いビル「101」が。
再開発地区の味あるビル。この1階がおおよそお洒落なお店になっているとのことでしたが、今回は時間がなく、見学できず。はやく次を!
反対側には解体中?建設中の施設。確認漏れなので、わかったら追記します。
5階からの夜の眺めがこちら。このホテルを予約するときは、絶対に台北101側を希望するようにしましょう。
公園は良く遅くまで人々が往来していました。
設備は新しいので快適そう。残念ながらシャワーのみでスパは無し。
翌日は朝早くにホテルを離れたのですが、ちょうど空港に戻る帰り道だったので、最後にもう一度立ち寄りました。
なんど来てもここは本当にいいですね。
台湾の常宿にしたい…!
おまけ:夜食はこちらへ
最後にすこしだけおまけで、近隣の夜食ポイントをご紹介。
こちら、ホテルの人も夜中に食べに行くというホテルから徒歩5分ほどの「劉媽媽涼麺」です。
名物の「涼麺(小)」と「荷包蛋(目玉焼き)」をセットにするのがスタンダード。「湯」は味噌汁で、「蛋花(玉子入り)」か「貢丸(肉団子入り)」もしくは両方入りを選べます。注文は紙に書いて行うスタイルで、座席の場所を決めておく必要があるので、先に席を取りましょう。
味は胡麻とニンニクと味噌を混ぜたタレが後を引く感じで、これまた日本では食べたことの無い新しいベクトルの「めちゃくちゃうまい」です。夜の21時半から朝5時までというぶっ飛んだ営業時間設定ですが、僕の行った22時半過ぎでほぼ満席。ひっきりなしに人が訪れてきていて人気店なのがわかりました。台湾の人、本当に宵っ張りなんですねえ。
なおこちらでは日本語が通じませんし、お店なので「こうしたい」が伝えられれば十分。ということで、イリーが活躍しました。
のりおのまとめ
誠品行旅が優秀過ぎて、ホテルの中でイリーを使う機会は正直なかったです。ただし!深夜の台湾はローカル色が昼間の5倍くらい強くなりますので、そこはイリーの独壇場。ガンガン使って、楽しい台湾の夜食ライフを送ることができました!
誠品行旅
No. 98, Yanchang Road, Xinyi District, Taipei City, Taiwan
(11072 台北市信義區菸廠路98號)←台湾表記の住所が現地では便利なので併記しています
劉媽媽涼麺
No. 37, Section 5, Civic Blvd, Songshan District, Taipei City, Taiwan
イリー
イリーモニター旅おことわり
今回の旅では、イリーのモニターツアーとして、イリーを提供するログバー社より、渡航費・宿泊費を負担してもらっています。規定から溢れた宿泊費や現地での飲食交通費は全て自腹です。記事の編集も受けておりません。
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