「祇園おかだ」で唸るような心づかいとミュシュラン星付きの実力を感じる
京都にはいくつかのミシュランで星のつく京懐石・割烹の店や料亭があります。そんなお店、しかも星付きなんて、敷居が高すぎないか…そう思って気が引けていたのですが、一念発起して行ってみたところとても気さくで肩肘張らずに楽しめるお店でした。
それがこちら「祇園おかだ」さんです。ミシュラン1つ星ですね。
祇園のど真ん中に「祇園おかだ」はある。
正直、行ってみてびっくりしたんですよね。本気で祇園のど真ん中だったんです。まわりも似たような料亭がならぶ一角に、おかださんはありました。これだけでけっこうびびっています(笑
こちら正面から。
どれもこれも風情があります。
予約していたこともあって20時前に入店。写真撮影もご自由に、ということでしたので、お料理も撮らせてもらいました。カウンターは8割くらいの埋まりでしたかねえ。お座敷もしくは個室もあるようでした。店内にいる間も、電話がかなりかかってきましたので、人気のほどがうかがえます。遅くなってから来る人もいるようです。
なおオーダーですが、おまかせでやってもらおうと思い、オススメコースでやってもらいました。予算は2人で2万円弱くらい。コース名でいうと月か花になるのかな?値段が変わっても総量はそんなに変わらなくて、質が上下するそうです。
完璧なタイミングで完璧な料理が出てくる衝撃
さて、突き出しの和え物から相当においしくて衝撃を受けたわけですが、こちらの岡田さんが素晴らしいのは、味だけではありません。
こちらの食べるスピードやお酒の進み具合などをこまめに(といってもこちらが気がつかないように)確認していて、まあ、ドンピシャなタイミングで次の料理が出てくるんですよね。熱いものは熱く、冷たいものは冷たく、テンポ良く出てくるのでとても楽しく食べられます。このあたりの「気づかい」が京都なのかな。
刺身なんかも、新鮮なのは当然として、隠し包丁のおかげで食感がすごくいいんですよね。これは…うなるわ。
さりげない会話と、絶妙な品出し。いったい何分たったのか、何品目なのか、良くわからなくなります。それくらいにスムーズ。まるで水が流れるようです。
焼き物のタイミングとかどうやって調整しているのか不思議なくらい、バシッとピッタリに出てきました。もちろん焼きたてですよ。ぱりぱりの皮と、香ばしさが食欲をそそります。
こちら、京都ではよく食べられるという淡水魚のモロコ。しかも天然です。はじめて食べましたが、上品な味でおいしい!コイの仲間だそうですが、あんなに濃厚では無く、さっぱり食べられます。
最後には雑炊をだしてくれました。店主の岡田さんいわく「おなかいっぱいになって帰って欲しい」とのことで、ボリュームは多めなんだそうです。でもね、本当にタイミングがいいから、ペロッと食べちゃうんだなあ。お酒もすすみます。
最後にしっかり甘味も出まして、コース終了となりました。
のりおのまとめ:京都の料亭には「粋」「おもてなし」が半端ない
入る前にはけっこうドキドキしていたんですが、食べ終わってみれば、この上ない満足感が体を満たしていました。なんだろう「粋」っていうんですかね。「おもてなし」とも言うのかも知れません。「おもてなし」が、美味しい料理をさらに高めてくれたんでしょう。もちろん常連になればもっとコミュニケーションも取れて、このお店の素晴らしさを引き出せるのだとは思うんですよね。
でも観光客の一見さんにもここまでのクオリティで接してくれるというのが、なんだかすごく嬉しかったというか、いままで料亭に怖いイメージ持っていてすみません、という感じでした。
また京都に行ったとき、機会があったら訪れてみたい、そんなお店です。
関連リンク
料亭のイメージを覆すのには良い本です。
>vol.9 祇園 おかだ 岡田孝二 — ClubFame.tradition 京都の料理職人
http://kyoto-brand.com/kyouryouri/shoku_09.php
いちおう食べログも貼っておきますが、この手のお店は口コミ数も集まらないしユーザーも偏るので、店数はあんまり参考になりませんね。
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