名演を超えた激演!カラヤン×ベルリンフィル78年ライブ…「春の祭典」&「ベト7」
キタ!久々にこれは即時紹介すべき名演が来ました!
かのカラヤン×ベルリンフィルの超名演と呼ばれていた、伝説の78年ライブの春の祭典&ベートーベンの7番が、再販されたのです!
ストラヴィンスキー:『春の祭典』、ベートーヴェン交響曲第7番 カラヤン&ベルリン・フィル(1978 ステレオ)
11月末に再販されていたとは知らず、HMVのオンラインで見つけて即時確保です。ああ、なんてこった。信じられない。関係ないけどHMVも昼までに注文すれば翌日届くようになったんだなあ。感慨深い。
日本のカラヤンの一般的なイメージはまやかしだ
日本における一般的なカラヤンのイメージと言えば、優雅、華麗、豪華…といったような言葉がならび、ある種のサロンミュージックの究極の形的な扱いを受けることが多いように思えます。まあこの感じ方には個人差があるとはいえ、日本の音楽業界がそうやってカラヤンを売ってきたのも事実。ゆえに、演奏に個性やある種の熱気を求める愛好家にとって、カラヤンの通常の録音がそこまで好まれているかと言えば、微妙なところがありました。
「通常」ならば。
実はカラヤンがスタジオ録音とライブ録音とでまったく違った顔を見せる指揮者だというのは、恐らく愛好家でなければ知らない話でしょう。多く世間に流通している録音は、ほぼ9割方がスタジオ録音です。そこでは前述のとおり優雅で華麗で豪華な演奏が淡々と記録され、収録されています。
ところが、ところがですよ。
ライブにおいてのカラヤンは、ひとたびリミッターを解除したならば、他には類を見ないほどの熱気と力強さと推進力をもった、それこそ激しい演奏を聞かせてくれるのです。
暴力的なまでに「滾る」カラヤンとベルリンフィルを聴け!
その中でも最たるものと言われていたのがこのCDでしたが、長らく廃盤でした。ところが!いつの間にか(正確には昨年末に)再販され、流通していたのです!すごいことだこれは!
ちなみにストラヴィンスキー作曲の春の祭典とはこのような曲。
↑ちなみにこちらも名演の誉れ高いピエール・ブーレーズの録音。なぜかYoutubeにありました。
原始的なリズムと不協和音、その中にふと訪れるメランコリックなフレーズが特徴的な、近代における名曲です。一方でその演奏の難しさからライブでは敬遠するオーケストラもあるほど。
そんな難曲をリミッター解除状態のカラヤンがどう料理するか?それはCDを聞いてのお楽しみ。完璧なオーケストラが暴れると、そこには想像を遥かに絶する芸術が待っていたんだな、と痛感すること間違いなし。この演奏、「春の祭典」好きなら恐らく後悔はしませんぜ。なおカップリングのベートーベン交響曲第7番も大変熱っぽい名演奏。いやー素晴らしい。名演を超えた激演と呼びたい!
ということで
このCD、再販されて本当に良かった!!
ストラヴィンスキー:『春の祭典』、ベートーヴェン交響曲第7番 カラヤン&ベルリン・フィル(1978 ステレオ)