【クラシック】辻井伸行というピアニスト
いまTVで話題のピアニスト、辻井伸行さん。ヴァン・クライバーンコンクールという世界で最も権威ある国際コンクールのひとつで金賞を取るという快挙を成し遂げた彼ですが、今日のTBS・情報7days でやっていた特集がちょっと良かったのでご紹介。ちなみに演奏をしっかりと聞いたことはなかったんですが、特集中にTVのスピーカーから出てくる音で既にビックリしました。
辻井さんには恩師が2人
1人は上野学園教授の横山幸雄さん。彼は38歳という若さ(というか、指導し始めた時は20代じゃないのかな?)な上に、自身もショパン・コンクールで3位(1位なし)という実績の持ち主。番組では辻井さんのために特別な「聞く譜面」を作成し、指導を行っていたとか。そこまでしたくなるほど、才能にほれたんですねえ。
もう1人の恩師が日本を代表する指揮者の1人、佐渡裕さんです。最近は『題名の無い音楽界』でもおなじみですね。実は正直申し上げると、僕は彼の指揮した作品はあまり好みでなくて(音楽は好みの問題なので、好き・嫌いと実力は比例しません。念のため)、CDなんて1枚か2枚程度しかないと思うのですけど、番組を見る限りは「炎の指揮者」の名に恥じない熱い人なんだなぁ…と思わされました。
盲目のピアニストと、どう息を合わせる?
佐渡さんと辻井さんのやり取りは本当に鬼気迫るものがあって、確かに盲目のピアニストとオケが競演するとき、指揮をどうするかということは大きな問題になると思うんですね。解決策のひとつはピアノ兼指揮者として辻井さんが全ての取りまとめをするということになりますが、彼専用にピアノの楽譜を起こすだけでも大変な現状なので、オケの楽譜を起こすというのは負担が大きすぎるのでしょう。ということでその方法は選択できません。
となると、じゃあどうするのかといえば、佐渡さん曰く「強く繋がってなければいけない。気配を感じなければいけない」ということだそうなのです。もうこれって職人の世界ですよね。番組ではその映像が流れたのですが、それだけでももう奇跡的かつすごいものを見ている気がしました。シンクロ率が半端ないんですよ。もしかしたら、目を閉じて、気配でオケを感じ、指揮棒を感じ、演奏するほうが純粋な音楽が生まれてくるのではないか…と思うほどです。いや、ほんとうにビックリした。
ちなみにこのおまけDVDでその光景が見れる、ってことなのだろうか?
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優勝,おめでとう!
期待を込めて
音の粒がすごくてビックリした
じゃあ演奏はどうなのよ、ということになるわけですが、陳腐な表現かもしれませんけど、音の粒が凄くてビックリしたんです。粒が、というのは「揃っている」なんてことではなく、なんとも「きらびやか」。派手でも地味でもなく、「きらびやか」。
また、とかく超絶技巧なピアノは無味乾燥に感じられてしまうものですが、ほんとうに不思議なことに、それが全く感じられないというか…なんだろう、アルゲリッチから演歌っぽさを取り除くとこうなるのかなあ。うまい表現がみつからないのが悔しいところ。TVでビックリしたんだから、CD買ったらもっとビックリするんだろうなあ…。
ということで、下の商品をカートに入れるのでした。いやあ、いままでに無いピアニストが出てきた感じ。しばらく新人ピアニストのCDなんて買ってなかったけど、これはチェックする必要があるのかも。しかもまだ20歳だもんなあ。どんどん枯れていったときに、どこまで素晴らしい音になるのかを時系列でチェックしたいところです。
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無垢で、優しく、色鮮やかな音
とにかく、これは聴くにかぎります!!
涙が出てきちゃいました
CliburnPianoCompetitionで1位
気になるのは、エイベックスからCDが出てるってことかなあ。クラシックはレーベルごとに音のつくりがかなり異なってくるので…デッカかフィリップスあたりにできなかったんだろうか…まあこれも好みですが…とにかくCDが到着することが待ち遠しいですね。
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