カナダの数日間で数万年を旅するスペシャルオーロラツアーを考えた
カナダ観光局とAMNの企画「オーロラ王国カナダ観光大使大募集!」に応募するための、スペシャルオーロラツアーを考えてみました。考えすぎて締め切りギリギリになってしまいましたが…。題して、「カナダの数日間で数万年を旅するスペシャルオーロラツアー」です。
>オーロラ王国カナダ観光大使大募集!選ばれたブロガーをカナダオーロラの旅にご招待! | カナダ観光局 | Fans:Fans
企画についての詳細は上記リンクを参照してください。
カナダは日本とは異なる時間の進み方が感じられる、別次元の国である?
今回、カナダの新しいツアーを妄想するにあたって、ずっと考えていることがありました。それは、カナダの魅力の端々に感じる別次元感です。その根底には、日本ではとうてい感じることの出来ないスケールがあるのだとは思いますが、日本とは同じそれであっても、とにかくスケールが違う。そして、そこには数万年、下手をしたら数億年が凝縮されているのではないかと。まさにカナダ三日会わざれば刮目して見よ。カナダはたった数日で何万年もの時間を旅することができる、別次元の国だった!?
日本とはスケールもタイムラインも違う、世界最大の紅葉
まずカナダで楽しみたいのが、紅葉です。オーロラを見たい気持ちはグッとこらえて、紅葉へ。向かうはカナダ随一の紅葉の名所、メープル街道にあるローレンシャン高原。
そこで目に飛び込んでくるのは、1年のうちたった1週間しか遭遇できないという、世界でももっとも壮大なメープルの紅葉群。
日本でいう四国ほどの面積が一斉に紅葉する。もはやスケールが違いすぎる。
どこまでも尽きることの無い紅葉。ピークはたったの3〜5日間。全ての条件を揃えた者だけが見ることの出来る、世界最高の景色。
そもそも僕は紅葉が大好きで、伊豆にいたころは、近くには街の紅葉、遠くには箱根の紅葉と、紅葉なしの生活は東京にきてから初めて味わうようなものだったくらいです。当時の感覚が忘れられなくて、毎年毎年京都まで紅葉を見に行ってしまうのは、間違いなく「紅葉が不足している」からでしょう。
そんな僕が、このローレンシャン高原に行ったら、卒倒するかもしれません。いや、たぶん言葉は何も出ないでしょう。10分くらいぼけっと眺めて、夢中でシャッターを切り始めたと思ったら、また10分、いや20分でも30分でも、この景色を眺めているかも知れません。果てしない紅葉は、僕の原体験に近いのです。
そんな紅葉。日本なら少しずつ進んでいく紅葉は、カナダではたった数日のうちに訪れ、そして去って行く。同じ地球でありながらもカナダでの1日は、日本での1週間くらいに感じられるかもしれません。
紅葉で時間を短く感じたら、次は長い長い暗闇へ
一行は次にジャスパーへ。このジャスパーは、天文学のために「暗闇を保証する」という「ダークスカイ・プリザーブ」なる制度をかかげている地区で、そんなダークスカイにちなんだ「暗闇」に関するお祭りが多数行われています。
この暗闇が、やはりまた日本とはスケールが違う。
僕はそもそも伊豆の山間で育ちましたが、そんな場所であっても、夜には多少の光があります。深く伊豆の山中へ入ったとしても、遠くに光は見えます。先日五島に行った時でさえ、山に灯りが無くとも海の上に光がありました。このように日本では「真の暗闇」とはとても難しい条件なのです。
しかしカナダのジャスパーでは違います。どこまでいっても、深い闇。深淵。真の闇。
これは体験した人にしかわからないと思うのだけど、暗闇の中では、とにかく時間が長い。きっと人間の本能が呼び起こされ、全ての感覚が研ぎ澄まされる結果、体感時間が長くなるのでは無いか?と勝手に思っているのですが、とにかく、暗闇での時間は本当に長い。この暗闇の保護区で1晩を明かしたなら、その星空への興奮もさることながら、まるで数日もその場所にいたかのような感覚に陥るかもしれません。
これも紅葉と同じに語るのであれば、僕にとって「真の闇が不足している」のかもしれません。
一気に42億年前へタイムスリップ
次に向かうはヌブアギトゥク緑色岩帯(ケベック州ヌナビク)です。恐らく一般的に観光地とは考えられていないであろうこの地に来る目的はただ一つ。ここには42億年前のものと推定されている岩石が見つかったのです。地球ができたのが46億年前と言われていますから、地球誕生直後の岩石、と言ってもそこまで齟齬は無いように思えます。
こちらがその実物(ですがケベック州で見られるのかどうかはわかりませんでした)。
大事なのは発見されたところ!ということで、ケベック州へ向かうのです。ちなみにメープル街道もケベック州ですが、ここは順番を重んじて、遠回りでの到着となります。
どうですかこの力強い岩石の大地!
そんなケベック州はカナダでも唯一のフランス語圏。カナダは多様性を認めるお国柄で、公用語が複数有り、フランス語もそのひとつ。そのため、公文書は必ずフランス語を含めなければいけないのだとか。
建物にもなんとなくフランスの香りが感じられます。
そしてオーロラへ
どうでしょうか。ここまでで、日本とは違う時間軸のローレンシャン高原、灯りのある世界とは違う時間が進むジャスパーのダークスカイ、そして世界でもっとも古い岩石が見つかった、ケベックへと足を運びました。異国の地で、個人として、人類として。数万年を巡る旅は原体験を探す旅でもありました。
そして旅はクライマックスのオーロラへ向かいます。
が!
この記事ではあえてオーロラを載せません。
僕はオーロラ体験者に聞いたことがあるんです。「オーロラは、生で、動くその姿を見なければ本当の素晴らしさに気がつけない」と。
だから、いまは僕らのイメージの中のオーロラを確認するに留めておいて、本物のオーロラは、現地で確かめたいのです。
どこからともなく現れ、生き物のように激しく動き、そしてまた去って行くオーロラ。日によって違う姿を見せるオーロラ。写真や動画では伝えきれない、肉眼でしか確かめられないスケールをもったオーロラ。
まだオーロラについてはわからないことが多いらしく、わかっているのは、太陽風が影響している、ということだけなんだとか。これだけ有名かつ派手な現象で、しかしまだ人類がはっきり解明できていないものって、そんなに多くは無いですよね。
ということで、数万年を旅するカナダの旅行は、人類数千年の歴史でも解き明かせない「本物の」オーロラを見ることで、幕にしたいと思います。
ということで、こんなカナダ旅行がしてみたい!という妄想を綴り、オーロラ王国カナダのブロガー観光大使への応募と変えさせていただきます。ぜひ、カナダへ行けますように。
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