盆栽美術館でプロに教えてもらった「盆栽の見方」と「撮影の仕方」 #盆栽フォト
盆栽美術館(さいたま市)×タムロンさん×ブロガーで開催した、「大宮盆栽×タムロン」大宮盆栽美術館で盆栽撮影にチャレンジ!ブロガーイベント。こちらで僕らは、盆栽美術館の学芸員である田口さんからは盆栽の見方を、プロの写真家である福田健太郎さんからは盆栽の撮影の仕方を学びました。まずはそちらをまとめておきたいと思います。まさか盆栽にそんな秘密があったなんて。
(注:盆栽の写真には今回特別に許可をいただいて撮影したものを含みます)
盆栽の正面を見極めよ!
学芸員の田口さんいわく、まず大事なことは「正面を見極めること」だそうです。というのも、盆栽には表と裏があるからだそうなんです。
盆栽の表とは、人間で言えば歓迎を表しているような面。両手を広げ、自分の顔、体(盆栽でいう幹)が相手に開かれている向きこそ正面となるそうなんです。知らなかった…。逆に、背面はどんなかといえば、腕を背中で組んでいるような、そんな感じになって幹が見えなかったりするそうです。ちなみに横から見ると、頭を垂れているように見えるように作るのがスタンダードなのだとか。そんな盆栽の法則、知らなかったよ!
この盆栽がわかりやすいですね。正面は手を広げていて、背面は手を組んでいる。どちらが正面かが一目瞭然ですね。でも、いままではそんなこと意識していませんでした。
…ってことは、うちにある盆栽にも正面があるのか!というか売っていた向きが正面か(笑
腰を下ろして見上げよ!
さらに田口さんが教えてくれたポイントは、「腰を下ろして目線を下げ、見上げよ!」ということです。田口さんが盆栽の師匠にまず教わったのが「突っ立ってみてはいけない」ということ。つまり、立って見ているだけでは盆栽の魅力に気がつけない、ということなんです。
つまり…
そうすることで、木の姿形が見えるのだとか。確かに枝振りや、根の力強さなどは目線を下げないと気がつけません。小人になったように見上げることで、盆栽は大きなものを凝縮したものということを体感する、それが大事だそうです。僕はずっと「盆栽は宇宙だ」と感じていたんですが、あながち間違いでは無かった!見立ての美、凝縮の美、デフォルメの美!盆栽は「美」なのです。
福田健太郎さんに教わる撮影テクニック
さて、ひとしきり田口さんに盆栽の見方を教わった後は、福田健太郎さんによる撮影講座です。福田さんは年の大半をフィールドワークにあてる、まさに大自然に飛び込むような写真家。講座も「この先生はなんて自然と写真が好きなんだろう!」と感じるような熱いものでした。
して撮影に関して。まず最初に確認したのは、大事な3つの要素。すなわち、
・絞り(F値)
・シャッタースピード
・ISO感度
この3つ。
そんなの当然だろ!と言われそうですが、これをプロの方からちゃんと教えてもらったというのがポイントです。そして、さらに大事なことは、これらの数値を意識して、ちゃんと確認して撮るということです。たとえば絞り優先だとついついシャッタースピードについて確認しなくなってしまいがちですが、それはダメ。ちゃんと数字を確認することが大切なのです。
ちなみに福田さんは、撮りたいものに出合った時、この3つの数字が自動的に浮かんでくるそうです。すごい。なので、その通りに設定して、撮影して完了。そのレベルにまで高まってみたい。
単焦点は自分が動く
で、今回の撮影会です。今回はタムロンさんの最新レンズ、F004こと SP 90mm F2.8 Di MACRO 1:1 VC です。通称、単焦点の90mmマクロ。
をお借りして撮影を行いました。もう1本 TAMRON AF28-300mm F3.5-6.3 XR Di VC LD Aspherical [IF] MACRO A20Eもお借りしましたが、やはりなんといっても90mmマクロでしょう!
で、こちらのマクロレンズの使い方について教えていただいたのがこちら
「色々な角度から撮る。どこから撮るかが大事。単焦点ならなおさら。風景は動かない。自分が動く」
「写真にルールはない。自分が魅力だと思ったところを残す!」
です。単焦点は画角が変わらないから自分が動く、ってのは意識していましたが、「風景は動かない」というのがグッと刺さりました。
ということで、マクロレンズの特徴やその特性を生かした撮影などは改めて!
それにしても、プロに教わることは大事です。そうして自分の中に「幹」ができて、枝になっていくのだと思いました。ではまた続きにて。
>TAMRON | マクロレンズ(Diシリーズ)(デジタル/フィルム兼用)
>TAMRON | SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD [Model F004] TOP