CANON PowerShot Nを見て、コンデジの進化に想いを馳せる（from IXY DIGITAL 200）
ついに到着しましたPowerShotN！ということで、先週末に我が家の一因となったNたん。そもそも自分のイニシャルがN.NということでNには並々ならぬ想いがありますため、新入りながらも思い入れ深いガジェットになりそうだ…と思っています。
さて、Nのことはまた改めてレビューするとしまして、今日はNを見ていて急にIXY DIGITAL 200を思い出したお話。
コンデジも遠くへきたものだ
はい、こちらが噂のIXY DIGITAL 200です。いままで続くコンデジの金字塔IXYシリーズ2作目ですね。1作目とほぼ同じフォルムながら様々な部分が進化を遂げ、また中田英寿のCMも冴え、売れに売れまくったと聞いております。発売は2001年の5月。僕が買ったのは少し値段の落ちた2001年8月でした。故・土谷さんがディズニーシーのプレオープンチケットを譲ってくれるというので、「これは天命！」と思い、なけなしの貯金をはたいて買ったのが本カメラでした。自分のお金で初めて買ったカメラでもあります。
このカメラの何がいいって、そりゃデザインですよね。アルミ削りだしで四角いこのデザインは、まさに僕の好みド直球。ゴールドライタンを思わせるその風貌は、所有欲をぐわんぐわんいわしてくれたものでした。当時はまだカメラの使い方とか構図とかそんなことは全然わからなくて、とにかくデジタルカメラというものを使ってみたい！という気持ちが先行していたのです。その後、記録のためとはいえ2年ほど毎日肌身離さずカメラを持ち歩いたのは、今のカメラ大好きな自分の根源なのかもしれません。
Nと並べてみると、基本的なデザインはずっと統一されていることがわかります。沈胴レンズあたりの形はもはや伝統ですね（といっても他社がどうなっているのか知らない）。
ただ機能などについては、この12年間で隔世の感があります。
まずIXY200の基本スペックは、211万画素のISOが100（高感度モードでもISO 150！）。記録媒体はCFですが、当時のCFは高価なもので、同梱は8MB。ラージのスーパーファインで撮影するとたった7枚しか撮影できない仕様でした。もちろん64MBくらいのCFを買うわけですが、それでも最高画質では56枚のみ。今でこそ「好きなだけシャッターを押せる！」な世界ですが、この頃はフィルム数本分が良いところだったわけです。というかISOが100相当ってかなり大変ですよね。当時はあんまり意味がわかってなかったけど、今から考えたらかなり撮影難易度は高そうです。
もちろん電池の持ちなんかも絶望的（笑）で、液晶モニターオンだと100枚いかないくらいで電池が切れちゃう。なんて書くとお気づきかもしれませんが、初期IXYシリーズには光学ファインダーが搭載されているのです。ちなみに視野率は80％。当時は視野率とかわかってなかったから、ファインダーと実像が違うのは当然だと思っていました。
さて、一方最新コンデジでありますNは、1210万画素にISOは最大6400。記録媒体はマイクロSDでいまどき巨大なものが簡単に購入できるし、電池のもちも200枚以上と1日使うには十分な感じ。HD動画もとれちゃうし、なによりカメラが勝手に撮影した1枚以外に5枚分のフィルター加工写真を生成してくれるってのが面白い。コンデジは「便利なもの＝フィルム時代のカメラと同じポジション」から一歩進化しようとしているわけですよね。
なんてことを考えつつ、歴代のカメラたちのことを思い出しました。ちなみに画面の関係で入りませんでしたが、さらにIXY L と G7 が手元にあります。思えば遠くへきたものだ。コンデジってライバルがスマートフォンになりつつあるじゃないですか。オートでしか撮らない人にはスマートフォンで十分だったりするわけです。だから、Nのような付加価値を付けるってのは正しい進化の方向に思えます。フィルムカメラがライバルだったIXY200の時代は遠く昔になって、いまやカメラではなく、ガジェットがライバルになるという、いったい誰が想像しただろうという世界になってきているわけですよね。
ということでオチも無いのですが、PowerShotNを見ていたら無性にIXY200が思い出されたので、つらつらとエントリ化しておきました。さーほかの記事書こうっと。
