オーロラと一面の紅葉と夏。全てを同時に楽しめるのが、夏のカナダだった
思い込みとは恐ろしいものです。かの美しいオーロラは、冬の北欧で見るものだとばかり思っていました。しかし、違っていたのです。カナダでは、1年中高い頻度で見られる上に、タイミングさえ合えば紅葉も同時に楽しめるのです。しかも、夏の紅葉です。
何を言っているかわかりませんよね。その答えは、カナダ観光局主催のブロガーイベントにありました。
カナダ大使館で行われた本気のイベント
今回のイベント会場は、なんとなんとカナダ大使館。建築物としても有名なこの大使館に入れるだけでテンションがあがります。
入り口がすでにカッコイイです…。
して、イベント。
オーロラ=冬、という間違った認識
今回のイベントの主旨は、タイトルの通り「夏のオーロラ」です。えっ?って思いますよね。
会場についても雰囲気はオーロラ一辺倒。夏「にも」オーロラ見えますよって話だと思っていたんですよね。
でも違うんだな。
このオーロラ、なんと普通に年間を通して見られるそうなんです。3日滞在したときのオーロラ出現率は驚きの95%。95%って、3日いたらまず間違いなくオーロラってことじゃないですか!
ちなみに後から担当者の方に色々聞いたのですが、オーロラには実はランクが5つあって、爆発級のレベル5から、見える、見えるよ…のレベル1まで、わりと様々なんだそうです。この95%はレベル1のオーロラでも良いので見えたらカウントしているのだそうです。ただし逆に考えれば、別の地域ではそのレベル1でさえ見えないと言うことか…。
またオーロラベルトという、オーロラが見えるおいしいゾーンにカナダがぴったりはまっているのも特徴だそうです。オーロラベルトの直下にいると、真上にオーロラが見えるのだとか。
この写真の違和感。それもポイントです。よーく見てください。冬っぽいこの雰囲気にもかかわらず…写真の彼らは短パンです…。これはカナダの人達が寒さに強いということもあるのでしょうが、そもそもカナダの夏はそんなに寒くないということなのです。東京なら3月~4月くらいだとか。それはどんな装備でも大丈夫だ問題無い、ですよね。
常識的な冬~春の格好で、夏場にオーロラが楽しめる。しかも遭遇率は世界最高クラス。それがカナダの正体だったのです!
ちなみにオーロラの鑑賞シーズンは11月末~4月初旬、そして8月中旬から10月初旬まで。標準的な3泊5日のツアーに参加すれば、まず間違いなくオーロラを見て帰ることができる計算ですね。
カナダの基礎知識
と、まず驚いたところでカナダの基礎知識をおさらいです。
国は多様性を重んじる文化で、そもそも公用語が2つあり、全ての公式文書は英語とフランス語で記されるとか。さらに地方州には独自の言語があり、文書記録が大変なことになるそうです(笑
国旗はお馴染みのサトウカエデ。この国旗はほんとかわいいですよね。子供の頃、カナダの国旗を書くのは好きだったな。手みたいになっちゃうんだけど。
カナダはなんと「6カ月までの観光滞在にはビザが不要」という素晴らしい観光国。成田からの直行便で、バンクーバーまで8時間半ということですから、めぼしいところだとバリにいくくらいの感覚でしょうか。
さて、今回のイベントではオーロラに力を入れている3つの州からプレゼンがありました。
ノースウエスト州は大自然・バージニアの滝とオーロラが楽しめる
まずはノースウエスト州。かなり北の方にありますね。
最大の観光地はこのバージニアの滝。実にナイアガラの滝の2倍にものぼる大きさなんだとか。驚くことに公用語として9つの民族後が認められていて、公式文章は全11言語で記録されるそうです。そんなことってあるのか(笑
オーロラで有名なのはイエローナイフ。こうした「逆さオーロラ」が楽しめるそう。うわーこれはいいね。
見てみたい。ちなみにシロクマがかなり愛されていて
ナンバープレートはこれだとか。すごい。カナダって萌え国じゃないですか…!
想像を絶するツンドラ紅葉とオーロラが楽しめるのユーコン州
さてお次はユーコン州。カナダでももっとも北西にある州です。黄金で有名なドーソンシティを擁するようですが、なんと言っても乗り物がいい。
こんな列車で渓谷を抜けてみたいですね…。
して、とてもビックリしたのがこちら。
なんだかわかりますか?カナダの夏は、その秋っぽい気候から「紅葉」が起きるのです。しかもユーコンでは、ツンドラに紅葉が発生し、このように赤い絨毯の大地が生まれるそうなのです…。これは…うわ…。すごい。すごいとしか言えない。こんな景色を目の当たりにしたら、オーロラが目当てなのに興奮しすぎて夜まで起きていられないんじゃないかって不安(笑 8月の終わりから9月にかけて、数日だけ見ることができるそうです。
アルバータ州でオーロラと真の暗闇を味わう
最後はアルバータ州。
衝撃的だったのが「ダークスカイ=真っ暗闇」というものを保護していて、星空鑑賞が楽しめることが保証されています。空の暗さを保証するとかロマンチックすぎじゃないか!
もちろんカナディアンロッキーも忘れてはいけません。
その後「メープルが決め手」というカナダ料理をいただき、解散となりました。
カナダは思ったよりも近いし、なによりオーロラが身近
今回のイベントで痛感したのは、オーロラのこともカナダのことも全然知らなかったんだなあと。そもそもカナダはもっと遠いし、夏でも恐ろしいほどに寒いと思っていました。オーロラなんて冬のほんの少しの時期しか見られなくて、ツアーなんてそれこそオーロラのためだけに行かないとダメくらいなんじゃないか、しかも場合によっては見えなくても仕方が無い…くらいのハードルに感じていたんですよね。
でも、ぜんぜん違いました。オーロラはそれこそ僕ら富士山の梺に住んでいた人間が「あー今日は富士山みえるわー」くらいのレベルでほぼ毎日見えてしまうようなものみたいだし、夏はそれこそ短パンだって問題ないくらいの気候。しかもそれがゆえに、夏紅葉が見られるという、世界でもなかなか類を見ないような自然の驚異が折り重なっているような地域でした。
ぶっちゃけ片道8時間であれば、僕は1泊3日とかの弾丸ツアーでオーロラを見に行きたいです。それなら3連休でどうにかなるもんなあ。ただまあ、普通に考えたら3泊5日ですかね。できればツンドラ紅葉をいっしょに見たいなあ。
最後に、本当にラッキーな時にはこんなオーロラが見られるそうです。
あ、赤い!?
オーロラは宇宙から降り注ぐ粒子に影響されるので、太陽の活動如何でこんな色にもなるとか。まさに生き物ですね。そうか、オーロラは生き物だったんだなぁ。
とりあえず「夏のカナダでオーロラと紅葉のじゅうたんを見に行こうよツアー」がしたいかな。
なおオーロラの撮影ハウツーについては別途まとめましたので、そちらにて。