大和ミュージアム。戦艦大和、回天、ゼロ戦…日本人なら一度は確認すべきものがそろう場所 #dw_hiroshima
ディスカバーウエストの旅はまだまだ続きます。
潜水艦内部を見学できるという衝撃的な「てつのくじら館」を後にし、次は同館正面にある「大和ミュージアム」へと向かいます。ここまでスケール感で圧倒してくれた呉です、もれなくこちらでも「おいおい」というスケール感が待っておりました。そして、スケール以上に大事なものも待ち構えていることとなります。実は今回の旅で呉に来ることが決まった時、最も確認したいと思ったものがここにあるのです。
世界最大級の戦艦大和がお出迎え
こちらが大和ミュージアム。なぜかヱヴァンゲリヲンとのコラボ展示会をやっていますが、今回のレポートでは割愛します。
大和ミュージアムに入場して最初に目に飛び込んでくるのは…そう、大和ミュージアムの名の通り、戦艦大和の1/10スケールモデルです。といっても、そもそも戦艦大和のフルモデルは全長が263mもあったわけで、1/10といっても26m超の巨大なモデルとなっています。これ、小さな漁船より余裕で大きいです。
ここからしばらくは戦艦大和の勇姿をご覧頂きましょう。
人が入ってくると、やっぱりスケール感がおかしいことに気がつきます。
こんなこと言ったら怒られそうですが、ロボダッチというプラモデルを思い出します。
船として成立する大きさだから「モデル」と呼ばれている時点でなにかが狂っている。
よくわかっている展示で、階段を下りて下から眺めることも可能です。よくできているなあ。金のスクリュー。
大迫力です。宇宙戦艦ヤマト的なアングルをとると、ああ、本当にそのまんまなんだなあと実感します。
上階から眺めると、ますます大きさがあやふやになってきます。人がいるの、わかりますよね。そんなスケールです。
なぜ呉にあるものはいちいち大きいのでしょうか。
大和だけじゃ無い!日本人なら一度は来るべき
して、この大和ミュージアム、実は戦艦大和のモデルだけではありません。
どうしても見てみたいものがありました。こちらの潜水艦状の黒いものが、「回天」(試作機)です。特攻兵器の名が表すとおり、中に若い兵士が乗り込み、魚雷を積んだ本体ごと相手戦艦に体当たりするための非・人道的な兵器です。ゼロ戦に片道分の燃料しか積まず、戦艦に特攻した話こそ有名ですが、それを上回る最悪な兵器がこの「回天」です。なんせ、そもそもが魚雷であり、「人間魚雷」の通り名が示すとおり、人間が操縦して相手にぶつかり自爆するためだけに作られているのです。
まあ、あり得ないですよね。
大和ミュージアムは、戦艦大和の在りし日の勇姿を想像できる博物館でもありますが、日本の過ちを確認するための重い重いミュージアムでもあるのです。靖国神社にもあるそうなのですが、今まで訪問する機会もなかったため、こちらの大和ミュージアムにて初見となりました。
ほか、ゼロ戦の展示もあります。正式名称を「零式艦上戦闘機」といいます。
正直、かっこいいんですよね。こんなにもかっこいい機体が、人殺しのために使われてしまったことが残念でなりません。
かっこよさと、その使い道とのギャップで切ない気持ちになってきます。
こちらか「海龍」と呼ばれる、日本の試作型潜水艦です。
こちらは「男たちの大和」のセットだそうです。
→2018年7月13日訂正:「男たちの大和」ではなく「真珠湾からの既刊」で使われたセットだそうです。なお、館内のいくつかが男たちの大和の撮影に使われたのは事実だそうです。僕は何と何を間違えたんだろう?
男たちの大和といえば、戦争の悲惨さをストレートに描いた名作と聞いています。視聴してから大和ミュージアムに来れば良かったなと、少し後悔しました。
なお、子供向けに「はたらく船」などのゾーンもありますので、親子連れで来訪しても大丈夫な施設です。ここはほんと、一度来た方が良いよ。最初に回天見た時、写真撮れなかったんだよね。辛くて。そんなこと言ったら戦艦大和のモデルだって撮れないだろうと言われそうだけど、やっぱり回天は重かったのです。
潜水艦「あきしお」が最も美しく拝める場所でもある
そうそう、大和ミュージアムの展望台からは潜水艦「あきしお」が最も良い角度で眺められます。なんど見ても、スケール感がおかしい。本当におかしい。
ということで大和ミュージアムは、日本がやってしまったことの認識をするために、一度は訪れるべき場所と思いました。本当に呉に来て良かった。
参考リンク
>呉市海事歴史科学館 大和ミュージアム オフィシャルWebサイト
>男たちの大和 / YAMATO [DVD]
>【特集】海の風景を楽しもう ~海軍ゆかりの町・呉と平清盛ゆかりの音戸の瀬戸 | DISCOVER WEST ディスカバー・ウェスト:JRおでかけネット