究極のたまごかけごはんは「釜炊き直かけ」であると主張する
なにやらたまごかけご飯の話題を見かけることが多かったので、いつか書こうと思ったいたことを書いておきたいと思います。僕個人の経験から言わせてもらえれば、究極のたまごかけごはんは「釜炊き直かけ」であると。
キミは釜炊きご飯のおいしさを知っているか
そもそもの話になってしまいますが、釜炊きご飯を食べたことがありますか?うちの実家はすごく古い家だったので、毎日のご飯が羽釜で炊かれていたんです。さすがに薪ではなくガス炊きでしたが、そのご飯の美味しさと言ったら…もちろん水が良かったという要素もありましたが、いまだにどこで食べても実家のご飯に匹敵するものはなかなかお目にかかれません。それくらいうまかった。あの釜の鉄の感じが、絶妙にご飯をおいしくするんですよね。
そんな釜炊きご飯でもいちばんの贅沢と言えば、お焦げ。釜によってできた炊きたてのお焦げを食べるのはまさに「至福」で、おこげを食べたいがためにおかずもないのに茶碗2〜3杯くらい食べたのは良い思い出です。
専用醤油もいいけど、釜から食べると味が違う
さて、釜炊きにはさらに贅沢な食べ方がありました。それが、炊きたてでまだ釜が熱いうちに、釜底に残るご飯に対してダイレクトに醤油をかけて食べる「釜炊き醤油直かけ」です。醤油は鉄の釜肌で加熱され、香りが立つとともに、炊きたてのご飯と混ざり合ってそれはもうつやつやのビジュアルに。そう、これはもうひとつの料理でした。僕はご飯が炊きあがると、毎度のように釜底のご飯に醤油をかけてもらって、それをおにぎりにするなり茶碗によそるなどして食べていました。ああ、うまい、思い出すだけで危険な味。
さて、そんな中で1度実験したことがあります。ここに玉子を投下したらどうなるのか。
醤油をかけただけでもクレイジーなおいしさなところへ、玉子を投下したらどうなるか。
結果は…想像通りですよ。いままで食べたことのあるたまごかけごはんなんて目じゃないうまさですよ。釜の熱で白身が半熟状態になるのも最高だし、おなじく熱で黄身がとろーりしてくるのもたまりません。なにより醤油の香りが、香りが、たまんねー!
とまあ、今となってはなかなか再現できない料理ではありますが、もしご自宅に羽釜があって、それでご飯を炊けるようなラッキーな環境がございましたら、ぜひお試しのほどを。醤油を色々と試すのもそれはそれで楽しいと思いますが、この食べ方、クセになりますよ。
なおたまごかけごはんに関しては、島根の「日本たまごかけごはんシンポジウム」が有名ですね。昔取材したことがありますので、参考まで。