なぜ新規開店する飲食店は同じ失敗をするのか
近所に新規オープンしたチェーン店らしきラーメン店があまりにも酷かったのだけど、なんだか既視感があったので脊髄反射的にエントリ。
新規開店時に力をそそがないのはなぜ?
単刀直入に申しまして、新規開店時に店員の質が低いというのはどうしてなんだろう?
飲食店にとって、オープンしたてのタイミングは「1回試してみるか」という顧客を獲得するはずのビッグチャンスなハズ。にもかかわらず、そういったタイミングでオペレーションが混乱しまくっている現場は度々目にする。もちろん(オープン予定日に対する)時間的制約や(個人の向き・不向きに関する)人材的問題があることは良くわかるのだけど、それにしたってオペレーションや接客のレベルが低すぎる場合が多い気がする。
実際に今回のケースではこんな感じだった。
- 夜の12時くらいに入店
- 座席はカウンターのみキャパ30人くらい
- 厨房に5人、カウンターに1人、レジに1人(この時点で不安がよぎる)
- テーブルの上には下げられていない丼類が無数に。あきらかに回っていない。
- オーダーを取りにくる新人が緊張?混乱?でずっと震えている
- 着座すると、目の前に残っている丼を下げることもなく、そしてメニューも渡さず注文を聞く
- その間、ずっと手が震えている(病気だったら申し訳ないが)
- 丼さげて水をくれ、と頼むと応じるのだが、なぜか隣席から片付け始める
- その際隣席のコップに水がなみなみと残っていたのだが、混乱しているのかそれを提供しようとする
- ライスは売り切れ、チャーハンはできるらしい(いや、わかってますよ)
- 3人入ってきて2人に自分が提供し、残りの1人のテーブルの上が空いている(すなわち未提供)なのは明白なのに、その人の眼前で右往左往
- そんな様子を厨房の中で暇そうにしている2人がヘラヘラ眺めている
- その2人はテーブルの片付けに参加する気がないらしい
- どんどんテーブルの上にたまっていく丼類
- なぜかラーメンにレンゲをつけることを何度も忘れるカウンター担当。怒る店主。
- 味についてはノーコメント
とまあ、こんな感じ。僕の感じた疑問は以下のとおり。
- 1.なぜこんなに使えない人をカウンターに配置してしまったのか
- 2.そもそもオペレーションのルールは決まっているのか
- 3.なぜ厨房で暇そうにしている2人は助けに来ないのか
特に2番と3番は不思議で仕方がない。1番は資質の問題もあるだろうし、混乱しはじめて一気に崩れるメンタルなのかもしれないので、100歩譲ってしょうがないとしましょう。でも2番と3番は本当に理解不能。
2番に関して、家に帰ってきて調べると、どうやらその店はチェーン店であることがわかった。チェーン店であるのなら、少なからず品質を保つためのオペレーションマニュアルが存在するはず。しかし、そんな雰囲気は微塵も感じられなかった。
3番に関して、これはもうやる気がないとかそういう問題。仮にもオープンしたて、お客さんはこのお店に対するファーストインプレッションを付けるために来ている(=つまり最もクチコミが発生しやすいタイミング)にも関わらず、努力をしない。あまつさえ、お客さんに不愉快さを与えている。これは本当にありえんでしょ。
僕も何年か飲食チェーンでバイトしていましたが、これはさすがにヤバすぎるとしか考えられなかったですよ。
新規開店する際には、こうすべきではないのか?
少なくとも今回の問題は、
- 接客経験(可能であればラーメン店の接客)がある人材を登用・配置
- 厨房の人間を1人でもカウンターに加える
- 自分たちがお客さんからどう見られているのか少しでも想像する
という対策でなんとかできると思う。でもそれをできないお店ってのは、味で突き抜けて有無をいわせないか、もしくはさっさと潰れるべきかのどちらかなんだろうなあ。
悲しいことに、これって既視感ありありなんですよね。
なんで業界内で同じ失敗を繰り返し続けているのか、本当に不思議でたまらない。
飲食業って、失敗に関するノウハウが共有されていないのかなあ。少なくともチェーン店なのに…。
とにかく残念な気持ちでいっぱいになる飲食店が、少しでも世の中から減りますように。
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