【±0】加湿器Ver.3のイベントに参加してきました
ドーナッツ型の加湿器で有名な±0(プラスマイナスゼロ)のイベントに参加してきました。その加湿器についてよく知ろう!というコンセプトです。家庭的な雰囲気の強い不思議なイベントでしたよ!プロダクトばかり知っていて会社についてはあまり知らなかったので、色々と面白いお話をきくことができました。
±0の意味とは?
行き過ぎた機能をいったんマイナスにし、必要な機能をプラスすること。
というコンセプトを示しているそうです。主要メンバーはもともと玩具メーカーに勤めていたようで、従来の家電メーカーとは全く違った商品を提供できる!というのがウリになっているようですね。個人的に、玩具メーカーの方はシンプルなものの設計がうまいような気がしています。
グッドデザイン賞の常連!
家電品のほとんどをグッドデザイン賞にエントリして、そのほとんどが受賞できているようです。すごい。ただし今年からグッドデザイン賞の権威はちょっと微妙です。ちょっと前まで良い制度だったのになあ。
なにも活動していないにも関わらず、海外の賞まで受賞しているそう。確かに日本ぽくはないデザインですよね。縁あってヨーロッパでも販売が決まったそうです。ロース指令ってのがあって、素材には非常に気を使うとか。
工場はどこに!?
国内の誰もが知っている大手製造所で作られているそうです。どこなんだろうか。
正式名称は『加湿器Ver.3』
知らなかった・・・これが正式名称だそうです。
きっかけは?
ふと美術館に行ったとき、その空間にそぐわない「LEDを点滅させた加湿器」が存在していることに気づき、その場に会う、美しいたたずまいを持った製品を作ろうと思ったのがきっかけだそうです。
ベンチャーなのに大手市場(メインストリーム)へジェットストリームなアタックをかけたとことが大英断です。
粒子の大きさ
スチーム>気化>超音波
超音波は水分中の成分や雑菌をすべて撒き散らすので、水浸しになる。カルキも残ってさあ大変、だそうです。
スチーム式のデメリットとしては、水の中の成分がすべてフィルタに残ってしまうため、清掃が大変。その分、水分としてはキレイ。煮沸時に余分な成分をすべてろ過(蒸留)してくれているという理解でよいみたい。
吹き出し口が熱湯に近い温度になることもデメリット。子供にはちょっと危険かも。ただし、危険よりもキレイさを選んだのがポイントみたい。
加湿性能としては非常に高いけど、電気も食う。スチーム式ってのは加湿だけ見ればベスト、ただし周辺の要因も考えると、考えどころとしては色々とあるのかも。ちなみに電気代は1時間当たり5円程度だとか。
そもそも玩具メーカー=子供がターゲットの会社なので、雑菌のない安全なものを選びたかったとか。
コンセプトは?
水のしずく。ライバルはぴちょんくん?
試作を作った段階で社内は感動。いままでにない斬新な形。
さて、じゃあどうやってその形をつくったの?
プラモデルを見ればわかるとは思いますが、プラスチックの成型には制限が多いもの。つなぎ目とかどうすんのよ!って感じですよね。とにかく金型から抜けない!社内からもどうすんの!の声が多数出るとか。
金型のプロが見て「ヤバい」と思った。
でもデザイナーは「水のしずくにつなぎめは無い」という。
いわゆる浮き輪のびろびろ。
パーツである
この形は、水のタンクでもある。つまり、パーツをあわせないといけない。
外側から見ると1つに見えるけど、じつは3つのパーツでできている。上、中板、下の3つ。
熱溶着でくっつけてたい焼きのようにする。
抜けない形=抜ける形をくっつけて作る。
パーティングラインを消すため、ブロー加工もダメだった。
男たちは悩んだ。
メーカーの効率論に負け、つくってくれる工場がなかなか見つからなかった。
それを解決したのは町工場だった。
下請けの下請けの下請けの工場だった。
栃木県にあるある塗装工場で、12月23日まで磨きまくった。
最初は作り方が違った。UV接着だった。UV接着で凹みを作り、パテを盛ればよいと考えた。
するとパテには収縮率があることに気が付いた。いわゆる枯れ。
熱をかけると凹む。乾かすために炉に入れると凹む。凹む。凹む…。
でも磨く。曲面のために手で磨く。でも、手だからトップコートで陰影が出てしまう。
泣く泣く24日の発売はあきらめた。
塗装やサンではだめだ、と気が付いた。
そこでフェラーリを修理している板金やに行った。塗装メーカーにもいった。
相手の社長が職人かたぎだった。「普通こんなのやらないよ、と」
若社長が「しょうがねええな」といった。
気が付けば、(なにも頼んでいないのに)数百万円のラインができていて、一大工場ができていた。
中国へも自費で研修に行ってくれた。
当初は日参二台。社長が自分で磨いてくれた。
3月31日に発売した。でも、もう加湿器のシーズンではなかった。
1ヶ月で60台がやっとだった。でも、すぐに完売した。その後日産200台まで増えた。
中国へ技術をもっていった。
荒削り 大きなカッターで凸をけずる
パテを2〜3センチもる
手でパテを磨く
下塗りでグレー。
上塗り。
最後にトップコート。車やバイクを塗る工場でやっている。
ここまでやってもNGがたくさん出る。
最初のものは1万台売れた。ところが2台水漏れがあってスパーク起こした。親会社は玩具メーカーだったんで、
リコールが出た。
8割くらい回収した。うんぜんまんかかった。
そこでバージョン2を作った。
水蒸気が内部にあたって漏れていた。食い止めなければ・・・、
Ver2では、ふたにパッキンをつけた。めっちゃ強化した。
ユーザビリティのもんだい。重い。もちにくい。ハンドルをつけた。
アロマ使いたいよね。
水漏れ=アロマをタンクに入れていたお客さんがいた。
アロマポットを外だしすることで異常利用をふせいだ
Ver3では電源をつけた。18時間まで加湿することができる。一晩中OKよ。水は2.2リッターはいる。
外見は変わらないけど、中身はがんがんかわっている。
家電は外見を変えるのが常識。でも、変えない。変えません。でも中身は変わります。
MOMAに永久収蔵されました。すごいー。むしろ変えられなくなりましたw
デザインと機能のおりあいで、デザインをとった!
最近流行のホワイトボード掲示式QAがはじまる。
コレットでもあつかい。
ポールスミスも愛用。本店で販売。
コンランショップでも販売。
芸能人で使ってもらって嬉しかったのは米米のボーカルのひと。
水量がゼロになるとセンサーでとまる
修理はセンター
線が出るのはしかたがない?
乾燥時につかって。花粉症対策。肌荒れ対策。空調の役割。こころが乾いたとき。
海外でも使うの?バイヤーは惹かれる。加湿することに対しては興味がある。導入したい。
Ver4があるとしたら、技術革新を導入したい。消費電力とか。デメリットを解消したい。
海外で不安なのは、ブランドコントロール。想いがただしくつたわるか?
ディスカウンターに山積みとか。傷だらけとか。
加湿器としては売上げが右肩上がり。認知度あがってる。
手でみがくことの誤差は?ほぼない。
コピー製品の対策は?側だけまねされたら?手作りだから出てこないんだなー。
金型の横流しもできないように、金型自体にロゴを入れた。
6年前のホンコンエレショーでぱなしばがケンウッドの型をぱくった。
もっと小さいやつつくらないの?部屋つかいでは最適なデザイン・サイズなのです。
カビができやすくなりませんか?結露となればカビになります。加湿コントロールはやってね。
どこに設置するのがベスト? もっとも効率がよいのは、空気の流れを掴んで、気流に乗せる。
やっちゃだめなのは、毛足の長いものの上に置くこと。転倒防止スイッチがきかなくなっちゃうし、
送風向もふさがれちゃう。
台においてね。壁からちょっと離してね。べつに床においてもよい。台のうえのがよいけどね。
掃除のしやすさは、Ver2から3ではかなりよくなった。テフロン加工が!ポット洗浄中であらったれ。
本体どーんとつけてガシガシあらえたらよいのにね。ファンとか基盤がね。
つうきこうがなー。
雪国のひとへプレゼンして。密閉度の高いお部屋では、乾燥度が高いので、湿気コントロールは有効。
しっけがあるようであれば、関係ないかも。環境によりけり。東北の中間くらいに空白地点。
お!とおもったらショップが無いw
デザイン感や価値観の共有は(社内で)?
自分たちが思ってすごいと思えばひとつの基準。デザイナーさんの出してきたえがいつもすごい。
意匠はなやみどころ。海外は全てで出せないからなー。いたちごっこなんだよなー。
機能だけ見たときに優れているところは?ない。
ちょっと残念だったこと
いっしょうけんめいパワポを使われていたのですが、文字が薄くて後ろの方には見難かったんじゃないかなぁ。そこらへん、主催者が気を利かせないと!
というわけで、次のエントリでは実機のレビューです!
ディスカッション
ピンバック & トラックバック一覧
プラスマイナスゼロ_ブロガーイベントよりブラウンさん参上
先日参加したイベントで参加することになったモニタープログラムのために、 我が家に届きました。 色はいろいろ迷いましたがブラウンに。 参加した皆さんがイベ…
…