写真が「その先」へ行くための道具がそこにある。【AD】CP+2019 BenQブースレポート
2月28日(木)から3月3日(日)までの4日間、パシフィコ横浜にて開催されたカメラと映像の祭典「CP+2019」。昨年に引き続き、BenQブースのレポーターとして任命いただきましたので、主に最終日である3月3日(日)の様子を取材してきました。
今回、BenQ取材のセミナーでは、その界隈のトッププロたちが、どんな技術や信念をもって仕事に取り組んでいるか…ということを中心に語り、その中でカラーマネジメントディスプレイがどのような役割を持っているかが共有されました。
なおセミナーの詳細については事細かにお伝えすすることまではしませので、ご了承ください。
BenQブースの様子
今回、BenQさんのブースはいくつかある会場入り口のうち、みなとみらいから遠い側の入り口脇でした。隣はリコーさんとエプソンさん。
開場直後の様子。少しずつ人が集まってきました。
今回BenQブースにて出展されていたのは以下の4製品。
PV270 DCI-P3対応 映像編集向けカラーマネジメントディスプレイ | BenQ
SW271 27インチ、4K、Adobe RGB対応フォトグラファー向けディスプレイ | BenQ
AdobeRGBを搭載したSW2700PT PhotoVue Photographer Monitor | BenQ
Adobe RGB 対応 SW240 写真家向けシリーズディスプレイ | BenQ
*SW240は「Accurate color ON THE GO™」との参考出展
今回は写真編集/デザイン向けの製品に絞って展示がされていましたが、そのおかげで1つの製品に興味を持っていた人が、自然と他の製品にも興味を持って、長い時間滞在しているケースが多かった気がします。
特にSW2700PTとPV270の人気が高かったように感じました。
続々と訪れる訪問者へのBenQスタッフの説明にも熱が入っていましたね。
ブースおよびセミナー現場にて、BenQアンバサダーによるアンバサダー誘致活動&ブースレポートも行われていました。こちらは毎年恒例ですね。
すでにアンバサダーさんのブログもあがっていましたよ。
パシフィコ横浜で開催されているCP+のBenQブースで展示されているカラーマネジメントディスプレイとセミナーなどについて紹介します! #BenQアンバサダー #CPplus2019 | とくとみぶろぐ
続いて「各登壇者さんの場合」として、各々が仕事のプロセスにカラーマネジメントディスプレイをからめた、BenQ主催セミナーのダイジェストをお伝えします。
鈴木佑介さんの場合
3月2日(土)のプレゼンテーションステージにて、スペシャルセミナーを行ってくれたのは、映像作家の鈴木佑介さん。主にウェディング映像とコマーシャル映像を撮影する鈴木さんからは「動画もRAWの時代!BenQで作る カラーグレーディング環境」ということで、動画製作の実戦的なポイントが紹介されました。
DaVinciResolveというソフトでカラーグレーディング(いわゆる動画でのRAW現像のようなもの)をするそうです。この時に、カラーマネジメントディスプレイが大変重要なんだとか。
ちなみに鈴木さんのコメントは後ほど追記予定です。
(追記:鈴木さんのコメントが届きました)
これからのBenQには、手が届きやすい価格帯の4K製品などをどんどん発表してほしい! また、ユーザーは道具の必要性を感じているはずなので、誰にどんな風に使ってほしいのかをBenQから明確にアピールしていくことで製品とユーザーの出会いがもっと広まっていくと思います。
カラーマネジメントディスプレイの重要性についてですが、 誰しも初めは他人の作品の模倣からスタートするはず。でもいつかはそれがつまらなくなって自分だけの表現をしたくなる時がやってきます。そうなったときに必要なのが「色の把握」です。カラーマネジメントディスプレイでベースとなる色を作ったうえで、“表現したい色“と”実際に見てもらえる色“の差を把握しながら作品と向き合っていくことが大切です!
コメントここまで。鈴木さんありがとうございました!
bird and insect – shuntaroさんと林さんの場合
最終日である3月3日(日)のプレゼンテーションステージでは、bird and insect のshuntaroさんと林さんが登場。「いきなり上達!一眼ムービーの撮り方&編集『7ステップ』講座」というセミナーが実施されました。簡単にいえば、普段はスチル撮影をしているけど、たまには動画も撮っていて、上達したい…と思っている人向けの内容です。正直、もう目から鱗の話がバンバン飛び出しまして、ああ、僕みたいな人には刺さりまくる内容だったなと。セミナー中、なんかい頷いたか覚えていないほど。
こちらが大事な7カ条。
重要なキーワードとしては「寄り引きのバリエーションが大事」という点かなと。とにかくたくさんの距離感で撮影しておくと、編集してつなぐときに便利なんだとか。プロでも「もっと引きを撮っておけばよかった!」というシチュエーションがあったりするそうです。ちなみに撮影方法としては、基本手持ちでたまにスタビライザーを使うというのが今風で良いそうですよ!
さらに驚いたのが、カラーマネジメントディスプレイとLightroomを使って色調整をしているという点。動画から画像を切り出して、色だけをLRで作ってしまい、あとから動画のほうにインポートするんだとか。なるほどなあ。
黒田 明臣さんの場合
ここからはBenQブースでのセミナーです。東京カメラ部などでの活躍が有名な黒田さんは、自身の撮影されたポートレート写真を提示しながらの「あなたの作品、ほんとうに伝わってますか?知っておきたい正しい色で制作する大切さ!」というセミナーを実施。基本的に独学できた黒田さんだからこその、「こういう時に正しい色での表示=カラーマネネジメントディスプレイが必要になる!」という内容は、とても現実的な話になっています。
特にQRコードをスマホで読み込んでもらっての、スマホで見る色とデモ画面内の色の違いを実感してもらう一幕では、みなさんのハッとした顔が印象的でした。
KYON.J さんの場合
実は個人的にも楽しみだったのがこのKYON.Jさんの登壇「トラベルフォトグラファー KYON.Jが『』奇跡な一瞬」を語る。」です。というのも、彼女はカメラを初めてまだ数年であり、またサラリーマンをしながら撮影旅行をしているという特徴をもっていたからです。特にサラリーマンをしながら撮影旅行、というのは僕も重なる部分があり、いったいどうやって作品作りをしているのだろうか?というのが気になっていました。
結論からいえば事前の準備、調査、そしてさらに準備、そして「エイヤー!」という運を天に任せた割り切りが大事という内容には、勇気をもらうと共に、ストイックな姿勢の重要さを垣間見た気がしました。特に「現場でどんな写真を撮りたいのか(撮れると思うのか)イメージしてみる作業」の大切さを、いままで以上に感じました。あとは巻き込み力、ですかねえ。
そんなKYON.Jさんですので、いざ出版の話が来たときはじめてカラーマネネジメントディスプレイの必要性を意識した、って話は現実味がありましたね。いまどきの写真家目線の話はうなずけるところばかりでした。
三井公一さんの場合
さてお次は昨年に引き続いての三井公一さん。iPhotoグラファーとしても有名ですよね。そんな三井さんは「いい写真はいいディスプレイから」というテーマにてセミナーを実施。最終日だったこともあってか、冒頭に今回のCP+の軽い総括があって、参加者にとって興味深かったのでは無いでしょうか。
その中でも傾向として、ミラーレスが進んだことと、超高画素化が進んだことによる、解像度の高まりがあり、それを受け止めるためにもディスプレイが重要であるという話はとても納得感がありました。
「良いディスプレイ」の話としては、なんと仕事で使っているディスプレイと、BenQのカラーマネジメントディスプレイ「PV270」とでムラの差をチェックし比較するという刺激的な内容が!実際には、仕事用ディスプレイは実に10%ものムラが発生していて、写真のレタッチに悪影響を与えていたということが判明したんだとか。これはビックリ。PV270はムラがなかったそうで、ムラ補正回路の優秀さが証明されていました。
山写さんの場合
最後に、僕も個人的にTwitterのファンである山写さんが登壇。基本的に人前に出ることがレアな方だと思いますので、なんとも貴重な機会であると思いました。テーマは「山岳写真の基礎技術と自然の色彩をコントロールするカラーマネネジメント」と題されまして、開始20分前から長蛇の列。実にBenQブースでの動員数を記録更新するほどの人数が集まっていました。
内容も、「山岳写真をやるにはまず【登山】を学び、その危険性などを理解してからでなければダメ」という話で、昨今のカジュアル山岳写真に警鐘を鳴らしていました。でもそうですよね、いま山岳写真ができているのは、先人達が安全さを優先し環境を作ってくれたからですよね。通常の登山よりも、圧倒的に過酷な登山となる山岳写真に臨むには、それ相応の準備が必要というのは至極当然の話なんだろうなと思いました。そして、これからも山岳写真というジャンルを残すためには、こういった活動が不可欠なんだろうとも感じました。
終盤には山岳写真の得意とする風景の色を生かすための道具として、カラーマネジメントディスプレイが紹介されました。山の色合いって、やっぱり地上とは少し異なりますよね。様々な困難を乗り越えたからこそ得られるご褒美なのかな、というのが僕の印象です。
ちなみに山写さんはご自身のブログにて総括が掲載されていましたので、ご参考まで。
CP+2019のBenQブースで山岳写真とカラーマネジメントの話をしてきました | 登山と写真で仕事をしている人。
最終日のBenQブース総括
今回のBenQブースは出入り口のある角ということで、BenQを目指して訪問してくださった方から、通り際にBenQの存在に気がついて立ち寄ってくれる方まで、多数のお客さんがブースへと立ち寄っている光景が印象的でした。BenQスタッフもお客さんとのやりとりに気合いが入っていましたね。
4日間を通してブースを華やかにしてくれたコンパニオンの方々にも感謝です。
僕は3日目のお昼までと、4日目の丸1日しか見ることができませんでしたが、昨年に比べて訪問者の数も増えており、来年はBenQさんにもっと大きなブースを要望しないといけないのでは、と思ったほどでした。
これからのBenQ(製品)に期待すること
最後に、最終日にセミナー登壇されたみなさんに、BenQの製品もしくは会社に今後期待することや、製品についての簡単なコメントなどをいただきました。
shuntaroさんと林さんは、現場で簡単な色合わせをするために、あえて正しくない(自分たち専用の)カラープロファイルを設定しておきたい、とのことでした。確かに現場にて、ボタン操作だけでカラープロファイルをきりかえて色合わせができたら、ものすごく捗りそうです。
黒田さんは印刷しての等倍印刷と同じようなことをしたいという理由で、ボタン操作にて4Kと2Kなどの解像度や、拡大縮小が制御できるとありがたい、というコメントでした。この機能がもし実装されたら、プロユースでなかったとしても便利そう。個人的にも欲しい機能です。
Kyon.Jさんは、省スペースのため、もうディスプレイにPCを埋め込んだ、一体型のカラーマネネジメントディスプレイを出して欲しいとのことでした。旅する写真家ならではの目線かもしれません。仮にこれができたら、ディスプレイを持って旅に出る文化が発生するかもしれませんね。
三井さんと山写さんは図らずも同じ回答で、高解像度化のカメラにも対応すべく、4Kでムラ補正回路を備えるハイエンドディスプレイが欲しいとのことでした。実はこれ、僕も欲しいなあと思ってBenQさんのスタッフにおうかがいしたことがあります。ちょっと大型化する可能性はありますが、これが登場したらもう「最強」かもしれませんね。
ちなみに山写さんからはもう一つだけ要望があがってきていて、ディスプレイや周辺機器に付属するマニュアル類の日本語化に課題がある、とのこと。広くユーザーに使ってもらえる製品を目指すには、避けては通れないポイントですね。カラーマネネジメントディスプレイの話から、山の四季彩についても(BenQから)広くアピールして欲しい!ともコメントがあったのは、山写さんらしいなと感じられました。
のりおのまとめ
昨年に引き続きの取材となりましたが、よりプロユースを意識したブース内容になっているのが印象的でした。もちろん一般向けなBenQアンバサダーの活動も続いていて、引き続き募集をかけていくとのことです。
写真・映像分野におけるBenQそのものの認知度も上がってきているようで、その背景には写真について「その先」へ行くことを考える人にとって、とても導入しやすい製品がBenQである、ということがあるのかもしれません。
いまの世の中は、スマートフォンによっていつでもどこでも撮影ができ、写真を共有できるような状況になりました。でも、そこを超えたいと思ったとき。パソコンを超えて写真の表現をしたくなったとき。そこでは必ず色の問題が出てきます。そこをスマートに解決するひとつの方法が、BenQのカラーマネジメントディスプレイを導入することです。誰かに自分の想いや色を伝えようと思ったなら、ここは避けて通れないのです。
来年はどんなブースとセミナーが見られるのか、そしてこれからどんな新製品が登場するのか。それを楽しみにしつつ、CP+2020を待ちたいと思いました。
BenQ
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