絶句する光景。噴火で生まれた「ひょうたん山」で火山の力を目の当たりにする【PR】 #miyakejima #tamashima

2016/10/17東京都の離島miyakejima,ひょうたん山,スコリア,三宅島

溶岩 三宅島 取材 #tamashima #miyakejima #tokyo #tokyoreporter

三宅島が火山の島であることは、行く前からわかっていたことです。また、いままで阿蘇山など、活火山の火口にも何度か行ったことはあります。でも、この光景は…。圧倒的なものを見て「絶句する」という体験をしました。

率直に言えば、この「ひょうたん山」には、今まで見て来たものの中でもある種のぬきんでたものを感じました。

 

 

かつての火口…映画みたいな大地「ひょうたん山」に登る

三宅島 取材 #tamashima #miyakejima #tokyo #tokyoreporter

三宅島の2日目。最初の訪問先「椎取神社」を後にして、次に向かうは「かつて噴火口だった」というひょうたん山です。

ちなみに島を走っていて「橋が多いなあ」と思ったのですが、実はこれ、川を越えるための橋ではありません。1962年に起きた噴火の溶岩流/泥流の跡を越えるための橋でした。特にこの橋はとても長く、噴火の凄みをあらためて感じます。

こんな建造物ひとつとっても、人間と火山との関係を感じることができる。それが三宅島です。火山と共に生きる島です。

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さて、橋を越えてしばらく進み、都道から少し入ったところにあるのがこちら標高64mの「ひょうたん山」。1940年の噴火によってできたこの山のある場所、実は元々海でした。

意味がわからないかもしれませんが、この1940年の噴火では、島の至る所で小さな噴火口が発生し、それは時として海岸線の形を変えてしまったんだそうです。ようは「島(陸)ができた」ってことですね。これは僕らも伊豆群発地震で体験したことがあるんので、なんとなくはわかります。

 

…でもね、規模が違いすぎる。

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誤解を恐れずにいうなら、ここは死の世界。魔界というものがあるなら、こんな風景なのではないか、と思わせる独特の雰囲気があります。その空気感を作り出しているこの漆黒の大地こそ、噴火時に飛び出した「スコリア」と呼ばれるもの。

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Wikipediaによれば

主に玄武岩質のマグマが噴火の際に地下深部から上昇し、減圧することによってマグマに溶解していた水などの揮発成分が発泡したため多孔質となったもの。

スコリア – Wikipedia

とのこと。マグマそのもの、といっても過言では無さそう。

そのスコリアが、視界の向こうまで広がっているのがこの「ひょうたん山」なのです。ちなみに「ひょうたん」というからにはコブが2つ、つまり山が2つあったわけですが、侵食によっていまは1つの山しか残っていないのだそう。三宅島の形状/景色は、日々変わっていくわけですね。

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そのスケールにはただただ圧倒されます。これで「小火口」というのですからね…。火口の直径は50mくらいかなあ。

 

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スコリア大地は栄養がないため、植物が大変に育ちにくいのだそう。

 

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それでも根を張る植物がいるのだから、驚きます。

 

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ひょうたん山の向こうはすぐ海岸線。ここが元々海だったという証拠です。

 

溶岩の山・スコリアの山であるひょうたん山から見えるもの

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あまりに衝撃的な光景と、そのスケールにショックを受けつつ、スコリアでできたひょうたん山を登ります。64mとミニマムな山とはいえ、かなり急で滑りやすいため、慎重に登ること20分。

 

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ついにひょうたん山頂上へ到着です。当然ながら山頂の向こうもすぐに海。天気は快晴。

 

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ふと背後をみると、あれ、あそこにも火口?みたいなところがあります。

 

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望遠レンズをのぞいてみました。なんだこれ!?

 

実はこれ、1940年の噴火前の「海岸線跡」なのだそう。え、ちょっとまって、いままで車で走っていたところ、ほとんど噴火の影響でできた大地ってことですか…??

 

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もういちど引いてみます。電柱が立っているところ、わかりますか?あれが都道です。その向こうにある盛り上がったところが、旧海岸線。それよりこっち側は、まだ100年もたたないくらい、最近の噴火によってできた大地…。

ここにはもともと赤場暁(あかばっきょう)という港?があったそうですが、溶岩によって完全に姿を変えてしまったんですね。

 

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ひょうたん山の頂上からは、スコリア大地と、そして雲に覆われた雄山がよく見えます。

 

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ちなみに現在の雄山の火口の大きさは、500mほどになっているんだとか。ものすごいですね…。

 

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さて、火口に登ったのにはひとつ理由がありました。それは、溶岩が海に流れ込むことで生まれる、赤い海岸線がここまでこなければ見られないからです。

 

 

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望遠でズームしてみると、まさに海岸線を作っているのは溶岩そのもの。そしてこの赤さ…!

 

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この地域の断崖絶壁は真っ赤なのです。この色は鉄分によるものだそう。かなり貴重な光景で、世界でもなかなか見られないそうですよ。僕も伊豆に生まれ育ったのでなかなかにジオスポットを見て来ているとは思うんですが、三宅島のそれはもう超越していて…。

しつこいようですが、本当にイメージする「魔界」です。でも現実の世界なんですよね。僕らの想像力なんて、自然からしたらまだまだってことなんですよねえ。

 

 

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それにしても。三宅島では、おそらく噴火によって起きる全てのことがギュッと体験できているような気がします。地形の変化、自然と溶岩との戦い、人間と溶岩との戦い、なによりリアルタイムに進む「噴火した後のこと」が、ひとつひとつ心に響いてくるのです。

本当に来て良かったな、このひょうたん山に登った時点で、そんなことをしみじみと考えてしまいました。

 

のりおのまとめ

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このひょうたん山は、おそらくどんどん浸食されていくと思うんですよね。すでにこぶの1つはなくなってしまったくらいです。

だから、やっぱり今くるべきなんです。無慈悲な自然の力を全身で感じるために。マンガでも映画でもない、噴火後の世界がここにはあります。

いやあ、大げさかもしれませんが、三宅島に来てちょっと人生観変わったかもなあ。

ちょっと時間を使いすぎてしまったので、次へ急ぎます。

 

なお、この2日目のダイジェストをこちらで公開中。各スポットの詳細は随時公開しています。

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この旅について

今回の三宅島の旅は、東京都「多摩・島しょ魅力発信事業」に旅費と記事制作費を負担していただき、作成しております。ただし本記事に関しましては、【PR】表記はありますが、エアロプレイン側完全編集の元に記事を作成しております。

取材に協力いただいた関係各所および個人のみなさんに感謝します。

 

著者プロフィール

Norio NAKAYAMA ブロガー、ライター、フォトグラファー、アドバイザー。 2000年よりテキストサイト、ニュースサイト時代を駆け抜けそのままブログへ。国内外への旅行やガジェット、日々の出来事などを紹介中。 旅と大宮のブログ「エアロプレイン」運営。Yahoo!ニュースさいたま市担当。三島市出身。アイラ島、青ヶ島上陸済。JFA公認C級サッカー/フットサルコーチ。チェコ親善アンバサダー。ScanSnapプレミアムアンバサダー。エスパサポ。中小や飲食マーケアドバイザーとDX支援、広報PR。お仕事相談はお問い合わせより。