復活の島「三宅島」を半日で楽しみ尽くす最適解がこれだ!【PR】 #miyakejima #tokyo #tokyoreporter #tamashima
東京都「多摩・島しょ魅力発信事業」のレポーターとして訪れている三宅島。2日目のレポートをお届けします。朝9時にレンタカーを借りて、16時に出発する帰りの飛行機「3便」まで…半日でいかに三宅島を楽しみ尽くすか!?ひとつの答えを出しましょう。これを読めば、三宅島を飛行機で離島する日にどう動いたらいいか、だいたいわかる…はず!
レンタカーを借りよう。全てはそれから
2日目の三宅島は、雨という予報とは裏腹に絶好の快晴!晴れ男最高だな!とおもうわけですが、これは取材が充実しそうな予感しかしません。
すでにこの日の行程はスナッパーの野田さんと相談して作り上げてあるため、あとはいかにその行程を実行するかの世界です。
さて、最初に手に入れるべきは「レンタカー」です。三宅島は自動車で1周約1時間の小さな島ではありますが、基本的に全島が等しく山であるため、アップダウンがそれなりに存在します。そのため、短時間で効率的な観光をするなら、自動車が不可欠となるわけです。
ということで、スナッパーからレンタカーショップへと歩きます。島内のレンタカーショップは2つあり、島の東西でどちらを利用するか決めるのがいいでしょう。具体的には、島の西が「七島商事 コスモレンタカー」さん、島の東が「三宅島交通」さんです。スナッパーは島の北東に位置するため、今回は三宅島交通さんを利用することとしました。前日までに電話しておけば、早朝からでもレンタカーが可能となりますので、ぜひお早めに連絡しておくのが良いでしょう。僕は9時スタートにしました。
スナッパーから三宅島交通までは徒歩15分ほど。森の中を抜けていきます。昨晩の雨によって水たまりがたくさんできていました。想像以上に降ったんですねえ。天の川が見られたのはラッキーだったんだなあ。
水たまりに映る空。まさに快晴。
途中、これも重要なポイントである正大ストアがあります。8時以降なら開いてますので、必要なものを買っていきましょう。
途中、木々のすき間から真っ青な海が見えました。こんな日のドルフィンスイムも、改めてやってみたいなあ。
森を抜け、都道を上ったり下ったりしていると、予定通りレンタカーおよびタクシーの「三宅島交通」が見えてきました。その正面にガソリンスタンドがありますが、こちらも三宅島交通さんが運営しているもの。そんなこともあってかレンタカーは満タンで返さなくてもいいので、とても気楽です。
レンタカーの契約ですが、15時に返す予定の半日契約にしました。レンタカーショップから空港まではどんなに遅くても車で20分。搭乗の最終受付が15時半ですから、多少の余裕があります。ちなみに保険とガソリン、空港までの送迎がついておおよそ7,000円くらいです。安いですねえ。
ところで、レンタカーショップの奥に見えるのはもしかして…
郵便局!
これは離島あるあるですが、当然ながら小規模な商店がおおいため、カードを使える場所がそこまで多くはありません。つまり現金が必要なのですね。想定外の出費でお財布が心許なくなった場合は、この郵便局のATMでお金を下ろすことをオススメします。
島の東側をぐるりと回って椎取神社へ
島の北端であるレンタカーショップから最初に目指したのは、噴火によって埋まってしまった神社として有名な「椎取神社」。所要時間はだいたい10分ほどです。
とにかく良い天気なので、ところどころで車を止めて撮影がしたくなります。
最高ですね。1日余裕のある日があれば、オープンカーでも借りてぼけーっと運転したい、そんな環境です。このなんというか、離島独特の風景ってありますよね。あまりにも天気がいいので、無駄に坂を登ってみたりもしました(正確には曲がるところを間違えた)。
ザ・夏の風景。道は間違えたけど、この景色が見られたから結果オーライです。
気を取り直して椎取神社に到着。地図では山肌にありそうな雰囲気でしたが、実際は都道沿いでしたので要注意。この椎取神社は、世界でも有数のジオスポットとなっています。
その理由のひとつが、埋まってしまった神社の鳥居。
2000年の噴火で発生した泥流により、鳥居の先端を残して埋まってしまったんですね。
もちろん神社の本殿も埋まってしまいました。これが自然のパワー!
また本殿周辺で気になるのが、枯れてしまった木々です。もちろんこちらも火山噴火の影響。
この周辺では、噴火にともなって発生した高濃度の火山性ガスと泥流により、森の木がほぼ枯れてしまったのだそう。
ただし、今はご覧の通り、木が生い茂り、森が復活しています。ここが15年前には丸裸になってしまった土地とは思えません。復興とは人間の生活を取り戻すことだと思うのですが、自然がこうして再び緑を見せてくれる光景もまた、僕には「噴火からの復興の姿」として印象的に思えました。
さて、じゃあ今の椎取神社はどうなっているのか?といえば、新しい鳥居と本殿が作られています。
新しい鳥居の奥には、新しい本殿があります。
と、思ったら、どうやら本当の本殿はこの奥、つまり森の中にあるそう。
森の中を歩くこと5分。こちらが先ほど案内されていた本殿です。なんとも神聖な空気。
本殿脇にはご神木もありますが、ちょっとわかりにくくなっています。詳しくは椎取神社についての詳しい記事でご案内しますね。
こんな感じの道を発見できれば、このご神木にたどり着けます。
駐車場スペースありなので、安心して車で来て下さい。
かつての火口…映画みたいな大地「ひょうたん山」に登る
椎取神社を後にして、次に向かうは「かつて噴火口だった」というひょうたん山です。
ちなみに島を走っていて「橋が多いなあ」と思ったのですが、実はこれ、川を越えるための橋ではありません。溶岩流/泥流を越えるための橋でした。特にこの橋はとても長く、2000年の噴火の凄みをあらためて感じます。
こんな建造物ひとつとっても、人間と火山との関係を感じることができる、それが三宅島です。
橋を越えてしばらく進み、都道から少し入ったところに駐車場がありました。その脇がすぐこんな風景に。なんだこれは…?
そう、これが「ひょうたん山」です。1940年の噴火によってできたこの山、実は元々海でした。意味がわからないかもしれませんが、この1940年の噴火では、島の至る所で小さな噴火口が発生し、それは時として海岸線の形を変えてしまったんだそうです。ようは「隆起して島(陸)ができた」ってことですね。これは僕らも伊豆群発地震で体験したことがあるので、なんとなくはわかります。
でもね、規模が違いすぎる。
ひょうたん山を引いてみるとこんな感じ。確かに火口です。
そして、目の前のこの光景がひょうたん山の梺。誤解を恐れずにいうなら、ここは「死の世界」。仮にそういうものがあるなら、こんな漆黒の風景なのではないか、と思わせる独特の雰囲気があります。
この空気感を作り出しているこの漆黒の大地は、噴火時に飛び出した「スコリア」と呼ばれるもので構成されています。
Wikipediaによれば
主に玄武岩質のマグマが噴火の際に地下深部から上昇し、減圧することによってマグマに溶解していた水などの揮発成分が発泡したため多孔質となったもの。
とのこと。マグマそのもの、といっても過言では無さそう。
そのスコリアが、視界の向こうまで広がっているのがこの「ひょうたん山」というジオスポットなのです。
あまりのスケールにショックを受けつつ、スコリアでできたひょうたん山を登ります。かなり急で滑りやすいため、慎重に登ること20分。
ついにひょうたん山頂上へ到着です。
ひょうたん山の頂上からは、スコリア大地と、そして雲に覆われた雄山がよく見えます。
ちなみに雄山の火口の大きさは、500mほどになっているんだとか。ものすごいですね…。
さて、火口に登ったのにはひとつ理由がありました。スナッパーの野田さんが「ここは見るべき!」と推してくれたのでした。
何かといえば、それは赤い大地の海岸線。
おおお、赤い!この海岸線(崖)を「レッドクリフ」と呼ぶそうで、世界でもなかなか存在しないのだそう。本当に悔しいのですが、この迫力、どれだけがんばって撮影しても、ほとんど伝わっていない気がします。
このひょうたん山一帯のスコリア大地、そしてこのレッドクリフ。もどかしすぎるのですが、あまりにも迫力と、その雰囲気が超越しているんですよ…。本当にここ、都内から50分の場所…ですよね??
溶岩が海中に突入したとき、いったいどんな光景が広がったのでしょうか。
ものすごいところに来てしまったと呟いてしまう。それがこの「ひょうたん山」でした。
もし三宅島の東側で1箇所しかまわれない!という状況であるなら、この場所を強く、強くオススメします。それくらいに衝撃的な場所ですね。
鳥の聖地「大路池(たいろいけ)」と島の神木「迷子椎(まいごじい)」
この段階でまだ10時半。飛行機の搭乗受付が15時半までですから、まだあと5時間弱も三宅島を楽しむことができます。
一路、島のシンボルと呼ばれている「迷子椎(まいごじい)」という大木と、バードサンクチュアリと呼ばれる聖なる湖「大路池(たいろいけ)」の散策に向かいました。
こちらが「大路池」です。
と、ここで残念ながら急なスコールが発生。本当はここでは徒歩でバードウォッチングをしようと思ったんですが、これはちょっと難しい。ということで、車で「迷子椎」まで行く予定に変更です。
大路池は最も奥の部分まで車で行くことができます。多少凸凹道ですので、注意深く進んでもらえれば。一番奥にある駐車場脇からはこんなに美しい桟橋の景色が。ここから遊歩道を歩くことも可能ですよ。
この大路池では、本来なら「アカコッコ」をはじめとした様々な鳥が見られるはずですが、スコールばかしは仕方がないですね。ちなみに最もバードウォッチングに適しているのは4月〜6月ということで、これは「また来なさい」ってことですね。
さて、その大路池の行きもしくは帰りに立ち寄ってほしいのが、こちらの大木です。1本道なので迷うことはないでしょう。
これが幾度もの噴火をのりこえ、火の神が宿るとされてきた島のご神木、「迷子椎」!
ど迫力です。樹齢数百年と言われていますが、その間にいったい何度噴火があったことでしょうか。こうして長寿の大木が存在することは、三宅島において奇跡に近いのです。
どれだけ森で迷子になっても、この椎の木を目指せば道がわかる…という名前の由来があるのだそうですよ。ご神木であり、森から住民を救う木でもある…。本当に三宅島にとって重要な存在なのですね。
古い株から新しい芽が出ていることも印象的でした。本当に、この島は何もかもが印象深い!
島人が集まる昼食どころ「ココナッツガーデン」
そろそろおなかが減ってきたかな?ということで、次に向かったのは島人が集まる地元で人気の中華料理店「ココナッツガーデン」。僕はオープンしてすぐに到着したのですが、次から次へと人が入ってきて、相席にならないと座りきれないくらいの大盛況。
ひょうたん山を登ったりしておなかが減っていたので、名物「南国チャーハン」とラーメンのセット(850円)を注文。ついでに餃子も付けちゃいました。ガッツリですね。
して、気になるのはやっぱり「南国チャーハン」ですよね。こちら、豆板醤と島唐辛子、島にんにくを聞かせたピリ辛味で、その名の通り南国の気候にマッチした食べ物です。ちょうどお店にうかがったときは雨も上がって蒸し蒸しした暑さを感じていたため、このチャーハンはピッタリでした。
ガツガツとかきこみ、一気に完食。おお、後半戦の気力が沸いてきた!
噴火のパワーを痛感する「火山体験遊歩道」こと「阿古小中学校跡」
昼食後、最初に訪れたのは、溶岩に飲み込まれた学校がそのまま残るという「火山体験遊歩道」こと「阿古小中学校跡」です。こちらは災害の跡をほぼそのまま残してあり、遊歩道の上を歩いて回ることで、その爪跡を確認できるという、これもまた世界的に珍しいスポットになっています。
なんせ、このとおり小中学校校舎がそのまま残ってますからね…。
ひょうたん山とはまた違った迫力を持っています。いまでこそ緑化しましたが、奥にある山あいのくぼんだところから溶岩が流れてきたという「流れ」がわかりますね。
校舎の向こうはすぐ海で、溶岩流が流れ込むと水蒸気爆発を起こして大変に危険なそうですが、校舎のおかげで溶岩流が止まったそうです。
これが溶岩流によって破壊された「阿古小中学校」。この建物は体育館っぽいですね。とにかくものすごい迫力。
鉄骨が熱と重さで紙のように…。
こちら溶岩樹型と呼ばれるもの。太い樹木の周りに溶岩が流れ込み、最終的に樹木が炭になって消えると、このように空洞のある溶岩の固まりが生まれるそう。ところどころに落ちていました。
こちらは校舎。窓ガラスは熱で全て粉々になったそうです。
黒板などが残っていて生々しいです。日常が噴火によって破壊された瞬間が、そのまま残されています。
真っ黒い溶岩の中に、白い板の歩道。そしていくばくかの緑。不思議なコントラストです。
ちなみに、2000年の大噴火では、人的被害ゼロなんですよね。三宅島の島民の強さを物語っています。
歩道の向こうに有名な三本岳。
ひょうたん山がただただ自然のパワーに圧倒される場所だとしたら、こちらからは自然の大きな力と共生する人間のしたたかさを感じた気がしました。
サバサンドを食べよう
さて、そろそろ時間もなくなってきた中、次に訪れたのは…阿古の漁港「ここぽーと」です。何をしにきたかといえば。
ここ最近さまざまなフェスやイベントに出没しては、インパクトある名前と見た目で場を席巻しているというナゾの食べ物「サバサンド」をゲットしにきたのです。
ありましたサバサンドカフェ!
そしてきました、こちらがサバサンド!(500円)。
本当にサバが1本入ってます。甘辛い味付けと、さっぱり味なドレッシングが王道のB級グルメ感を演出しております。たしかにこれはうまい。実は島民に大人気というのもうなずけますね。聞けば、もともと余っていたサバをなんとかして生かせないか?ということで生み出されたのだとか。
すごいボリュームですので、昼食後に食べるのはけっこう大変でした(笑
規制線ギリギリまで行こう
サバサンドをゲットし、曲がりくねった山道を登って向かったのは、こちら「旧村営牧場」です。実は雄山の中腹って、大規模な村営牧場だったんですね。ところが2000年の大噴火で、全てが機能を停止してしまいました。
なんとここから向こうはいま規制があって入れない、というギリギリのラインです。
多くの人が訪れたという牧場の面影は、まったくと言っていいほどありません。
さて、この牧場前にある規制線ギリギリの道路を少し走ると、「七島展望台」という、島でも一二を争う展望台に到着します。
展望台の向こうに見えるは…御蔵島!ドルフィンスイムをやった場所ですね。思ったよりも距離があるのだなあ。
雨がふったこともあって、空気が澄んでおり、かなり遠くまで見ることができました。
とてもいい天気なのですが、雄山には曇がかかっていて、山頂を望むことができませんでした。残念。
アカコッコ館でバードウォッチングを楽しむ!
最後に訪れたのが、三宅島バードウォッチングの中心地「アカコッコ館」です。入館料200円。
さて、ここまで何度か「アカコッコ」という言葉を普通に使っていますが、実はこれ、三宅島に生息する世界的にも珍しい鳥の名前。写真左奧にあるのは、そのアカコッコの着ぐるみだそうです(笑
このアカコッコ館では、簡易バードウォッチング施設を提供しています。人工的に水飲み場を作ることで、地上すれすれの高さからバードウォッチングすることが可能です。ああ、600mmレンズもってきて良かったと思った瞬間ですね。
そうして待つこと5分。おっ!?これがアカコッコ?
と思ったんですが、顔が赤いのはオーストンヤマガラだそう。アカコッコはおなかが赤い以外は黒なんだそうです。
それでも、こんな高さでバードウォッチングと、撮影をしたのは初めてです。だってこれ、本来なら腹ばいにならないと撮れない高さですからね。
どうやら巣の材料になる建材を持って帰るようですね。
ということで、ギリギリ、本当のギリギリまでアカコッコ館でバードウォッチングを楽しんで、この日の三宅島コースは終了!あとは一路レンタカーショップへ戻り、空港へと送ってもらうことになりました。
9時にスタートして15時過ぎに終わる、まさに三宅島を半日で堪能する最高のコースでした。スナッパーの野田さん、コースづくりに協力していただいてありがとうございました!
のりおのまとめ(まとめ)
最後にまとめです。
スナッパーを拠点にして、まずはレンタカーを借り、椎取神社、ひょうたん山、迷子椎、昼食からの火山体験遊歩道、そして七島展望台、最後にアカコッコ館でバードウォッチングを実施しました。こうやって文字に起こすと、ものすごく濃密な1日ですね。三宅島の地上でするべきことは、ほぼクリアできた気がしますよ。
それにしても。何度も、本当に何度もいいますが、これ、都内から50分ですよ。いままでにいくつか離島は行ってきましたが、そのどことも違う体験が三宅島にはありました。なんだろう、ふつうは限りなく豊かな自然など、「生」だけで構成された離島が多いのですが、この三宅島には「生」だけでなく「死」もありました。こんな体験、日本のどこでもできないのでは…。それでいて、海でのアクティビティもできますからね。ものすごいな、三宅島。
余談ですが、三宅島では、各スポットに設置している公衆トイレをウォシュレット化していました。とにかくトイレがきれいな印象です。レンタカーでの島めぐりも、これなら安心ですよね。
僕らが普段イメージする離島の良いところは全て備えつつ、貴重なジオスポットでもある、本当に奇跡的な島、それが三宅島でした。子どもが大きくなったら、ここには必ず来ます。ものすごいインパクトでした。本当にありがとう、三宅島。
なお、この記事でざっくりと紹介した各スポットについては、改めて個別の紹介記事を書いていく予定ですので、お楽しみに。
三宅島に関する他のレポートはこちら!
三宅島関連リンク
COCONUT GARDEN (ココナッツガーデン) – 三宅島/中華料理 [食べログ]
アカコッコからの手紙 三宅島自然ふれあいセンターアカコッコ館
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません