奥多摩「あかべこ」で味わう東京の地魚と地酒に福島のエッセンス #tokyo島旅山旅
東京都の観光PR事業「 #tokyo島旅山旅 」にて取材で訪れた奥多摩。この日泊まった奥多摩いちの人気宿「荒澤屋」では、併設の料理屋「あかべこ」で舌鼓を打ちます。
旅館の食堂と台所を改装して作った食事処
旅館である荒澤屋の1階の大部分をしめるこのお店、元々は旅館の台所と食堂だったところを、改装して独立したお店にしたんだそうです。それが平成25年3月のこと。だからまだ3年経ってないんですよね。
そんなこともあって店内は大変に美しい。いや、美しく保っているんですね。
お部屋にも思ったことですが、ここの建物、全体的にとてもキレイなんですよ。経営者の意識の高さを感じます。これは期待しちゃうなあ。
なぜ奥多摩なのに「あかべこ」?
そういえば、部屋の鍵にも「赤べこ」が付いていて不思議だったんですが、なぜこのネーミングに?
その答えは、若女将さんにありました。こちらの「あかべこ」の板前さんは、修行から戻ってきた荒澤屋さんの若旦那さん。そしてその奥さんである若女将が、福島出身なんだそうです(もしかしたら会津若松なのかな?)。この奥さんがどこのモデルさんですか?というくらいにキレイなんですが、お酒が大好き、しかも利き酒師の資格まで持っているというマルチなすごい方。お酒の説明もものすごく丁寧で、ちょっとこれはあなどれません。
そんなお店ですから、日本酒の品揃えがなかなかに豊富。なかでも地元青梅の酒造である「澤乃井」さんのお酒は珍しいものまで揃っています。
こちらが標準の澤乃井メニューですが、実はその日の在庫状況によっては全く別のものも選べます。嬉しいのが飲み比べセットで、同じ澤乃井から3つを選んで比べられるという素晴らしい仕組み。
そりゃー頼んじゃうよね。
しぼりたて一番汲みは、その名の通り最初に醸した新酒をしぼりたての無濾過生原酒。本醸造ということもあって、すっきりと軽い飲み口が特徴です。とはいえ、アルコール度数は約20度とこの3本で一番強いんですよね。酵母が生きているようで、わずかな発泡感がありました。これ、地元でしか買えないそうです。前半戦のあっさりとした料理にばっちりと合います。
辛口にごり酒は、一番汲みとまったく対照的。にごり酒特有のあの感じは生かしつつも、味はあくまでキリリとした辛口。発泡感はかなりあり、これは食前酒にばっちりですねえ。
一方でひやおろしは半年間熟成させたまろやかさが特徴。アルコール度数も16度前後に落ちてきていて、丸くなった「ああ、米だね」という味わいが特徴です。これはご飯の代わりですね。
そんな三者三様の日本酒を飲みつつ、若旦那の作る料理をつつきます。
こちら季節の前菜セット。さすが奥多摩だけあって水がいいのか、どの料理もスッと体に入るんですよね。この感覚、熊本や地元の三島なんかでも感じるので、多分間違いではないと思うのです。仕事も大変丁寧で、聞けば料亭などで修行を積んできたんだそうです。
刺身と地元の名物である手作りこんにゃく。このこんにゃくが美味しいんですよ。なにこれ。ぷるっぷるつやつやのこんにゃくが、噛むたびに旨味を出すんですよね。これも水がいいから、だよなあ。まさか都内で水がいいから、の料理を食べられるなんて驚きです。東京都下ってことを忘れそう。
炊き合わせの煮物も大変においしゅうございます。酒がすすむすすむ。
次に出てきましたのはこちらも自家製の豆乳胡麻豆腐。うまい。これはたくさん食べたいタイプのお豆腐。
そうこうしていると…きたー!奥多摩ヤマメの炭焼きです。塩加減がちょうど良くて、ホロホロとしたあのヤマメ特有の食感と味わいを楽しむことができます。ヤマメ、ほんと美味しいよなあ。というか都内でヤマメ、とれるんだなあ…。
天ぷら。東京なのに黒くない、衣も少なめの天ぷら。割烹風なのかな?あっさりしていて日本酒とばっちりです。
あとはわがままを言って途中からご飯をいただきました。やっぱりご飯だよ。白米大事。お米は福島から直送してもらっているとのことでした。そこで福島からめてきたか…!
そして最後に出てきたのが!
わさびジェラート!
実は伊豆出身ですからね、わさびアイス(もしくはジェラート)なんて腐るほど食べてるわけですよ。へーと思ってたんですよね。
ところが!なんなのこのうまさ。絶妙なツーン感と、やさしい甘み。あれ、伊豆で食べてたの、もしかしてバランス悪かったのかな?とショックを受けるくらい、こちらのほうが美味しい。聞けば、特注で作ってもらっているものらしく、そこらへんでは食べられないそう。うわー、これは…次に来る口実になるなあ。お店の店頭で売ったら間違い無く人気商品になるね。今から思い出してもうまかった。また食べたいなあ。
のりおのまとめ
人の良さそうな板前の若旦那に、利き酒師でありつつ3児の母である美しい若女将。宿泊客だけでなく地元の人も食事にきている人気店で、奥多摩にものすごい名店を見つけてしまった気分でした。
ちなみに荒澤屋の大旦那さんに聞いたはなしだと、この若旦那、交通整理のバイト中に九死に一生を得るような事故にあったことがあり、それ以来ある峠のカーブが「荒澤屋カーブ」と呼ばれるようになった、という逸話があるそうです。
ぜひ「あかべこ」に行かれましたら、若旦那さんにその話を聞いてみてください(笑
ごちそうさまでした。
民話の宿 旅館 荒澤屋
炉ばた あかべこ
奥多摩町
取材協力
本記事は東京都の「多摩島しょ観光PR事業」にて、交通費、宿泊費、アクティビティ費、日当(記事作成代に適用)を提供していただいて作成しています。記事内容の原稿チェックなどは受けていないため、内容については全て本ブログの責任のもと記載しております。施設の状況についての写真・記載はあくまで取材時の状況ですので、今現在の状況については、施設に直接確認していただくよう、よろしくお願いします。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません