不織布は守るもの?削るもの?言語化により「何が特徴か」目線で考える3Mという企業 #3mjp
3M(スリーエム)さんのイベントに何度か参加させてもらっているのは、今までにもレポートしてるとおりです。
年内にも何度かイベントがありまして、そこでのテーマは不織布とフッ素でした。イベント開催からは少し間があいてしまいましたが、次のイベントの募集が始まっているということで、改めてスリーエムという企業の考え方に感心した話を、不織布のイベントを元にして書いておきたいと思います。
不織布で何をイメージする?
そもそも不織布とは。簡単にいえば、編んだり織ったりしていない布のことです。毛を圧縮したものも不織布になるみたいですね。
そんな不織布と聞いたときに、どんなものをイメージするでしょうか。僕の場合はもうバッチリ決まっていて、CDや機器類を保護するための袋、まさにその一択です。それくらいに、不織布といえば「保護するもの」というイメージが僕にはすり込まれていました。
スリーエムでもはじまりは「ミストロン」というギフト包装用リボンでした。
ところが、そこはスリーエムなわけです。
スリーエムの不織布に対する考え方は「ゆるいサンドペーパー」がスタート。おお、そもそもスタートが全く違うというか、対照的なわけです。いまは保護の代名詞だった不織布が、スリーエムにとっては削るものの素材の一種なわけですね。これは面白い。
ただしこの会社の恐ろしいところは、その不織布についての「機能」を徹底的に言語化・ジャンル化するところです。
それによって不織布は
切断面がほつれない
熱で接着できる
すき間が多い
→濾過、吸水、通気、防音、保温、弾力
となるわけです。そう、これによってこの不織布という素材は、様々な方位へと働く材料となり、そしてスリーエムの他の様々なカテゴリと結びつくようになったわけですね。
これだけスリーエムのイベントに参加しているとわかるんですが、とにかくこの会社の開発部門は言語化がうまいです。言語化がうまいとどうなるか、それは別の部門やクライアントに対してわかりやすく説明ができるということですよね。これってとっても大事なことで、売り上げにも直結するのは当然として、社内で思ってもみない再利用をされる可能性がバツグンに高まるってことですよ。
たとえば先ほどの言語化においては、「保温」できる素材を探していた社内の人から見たら、一発で目にとまるわけですよね。もちろん実際に社内でどうシェアされているのかはわかりませんが、対外的にこういった言葉で示せるわけですから、よりわかりやすく、使いやすく、そして気がつきやすく共有されているのではないかと思います。
話がそれました。ということで、そうなんです、スリーエムにとって不織布は「削るモノ」なんですよ。
そこで出てくるのがこちらです。よく見ますよね?コンビニとかで。
めちゃくちゃ難しい掃除マシーン(フロアポリッシャー)
そんなわけで、体験としてコンビニなどの掃除でお馴染みのフロアポリッシャーを体験させていただきました。
とにかくこいつが難しい!左回転なので常にGがかかっている状態になるため、接地面の厚さと手の力をうまく釣り合わせて直進させる必要があります。力加減を間違えると、いわゆる「暴走」して予想外の方向へ突っ込んでいくわけです。すごい、掃除の人たちは達人だったんだな…。
その場にとどまるのはホバリングみたいなものですね…。
というのは余談ですが、不織布を使って掃除しているとは本当に意外でした。他にも不織布はスポンジ(我が家御用達のスコッチブライトも不織布だったのか!)や、吸水力を生かしてオイルフェンスなどに生かされているのだそう。たった1つの不織布という技術がキレイに水平展開されている様はさすがにスリーエムだなあと思うのでした。
次回のイベントが9月9日にあります
さて、そんなスリーエムの年内最後のイベントが9月9日(水)に開催されるそうです。僕も参加予定です。もしご都合つけば、みなさんもいかがですか?
応募はこちらから。