ワールドカップ開幕戦 ブラジル vs クロアチア戦 ふりかえり(ハフポストのデータを元に)
さっそく開幕しました、ワールドカップ!ちゃんと早起きしてブラジル戦みましたよ、ということで、せっかくですから振り返りを。局面では無く、全体を解説します。
今大会は、ハフィントンポストのデータがよくできているので、これを元にさらっと分析していきますね。リアルタイム生成なうえに、タイムゲージうごかすとグリグリ動くのがすごい。これ、サッカー良くわかるようになるよ。
まず前半45分
まずは以下のキャプチャを見てください。ブラジルは黄色いほうで、右に向かって攻めてます。クロアチアは赤で、左に向かって攻めてます。点が選手の主なプレー位置、点の間の線はパスで、太いほど成功しているってことだと考えられます。
>ワールドカップ 2014 – ブラジル 対 クロアチア | ハフポスト日本版
http://data.huffingtonpost.com/2014/world-cup-japan/matches/brazil-vs-croatia-731767
まず前半ですが、やはりルイス・グスタボの展開力が光りますね。左右に太い線が引かれています。ちなみにこの段階での彼は、パス成功率100%な上にインターセプト3本です。恐ろしい。
↑こちらが個人スタッツ。すげーな。散らしまくり。
一方でクロアチアの鍵はモドリッチなんですが、各選手にボールを供給してキレイなスターになっている反面、線が細いです。つまり、数としてはそこまでではなかったと。パス成功率も87%と、彼にしては厳しい数字です。
また、ブラジルはサイドバックがセンターラインを超えた位置でプレーし、ガンガン前線にボールを出しているのに対して、クロアチアのサイドバックがあまり前線にボールを供給できていないこともわかります。つまり、ブラジルのサイドバックに押し込まれていたんですね。FWもブラジルに比べてゴールから遠い位置でのプレーとなっていますし、やはりブラジルのボール回しに、ラインを上げられなかった、FWが基点を作れなかったと考えられます。
ただ、それでも先制点がクロアチアに入ってしまうからフットボールは面白い。その後のブラジルの攻めは圧巻でしたが。その時間帯もあって、このスタッツになっていると考えられます。
冷静にきた後半のブラジル
そして後半です。わかりやすいよう、プレイヤーポジションだけを並べて見ましょうか。上が前半、下が後半です。
いやー面白いですね。前半、押しまくって陣形の壊れていたブラジルは、はっきりと「2-4-4」ライクな前掛かりのポジションについてきました。冷静です。とはいってもCBは前半より自陣よりでプレーしています。つまり、前半に比べて各人の距離を適切に直してきたということです。一方のクロアチアは、サイドが厳しいということで、中盤で奪い、そこから速攻という形が見れます。トップのブロゾヴィッチがボールを受けに下がっているのが良くわかりますね。モドリッチからよくボールが供給されていました。しかし残念ながら、それ以上の展開が無かった。ポストプレーとしてはうまくいってなかったですね。
ブラジルは前線に4人を使っています。しかも、その4人がほぼ同じ高さでプレーし、かつ前線でよくボールが回っている。これはクロアチアがDFライン近くで翻弄されていたことを表しています。またオスカルとダニアウベスのパス数がすごいことになっていまして、これは右サイドがストロングポイントで、かつセカンドボールをオスカルが奪取し、それをアウベスがよくフォローしていたことも表しているのではないでしょうか。ちなみにですが、オスカルはこんなに前線にいるのに、パス成功率90%。異常です。
アウベスとオスカルの後半個人スタッツはこちら。
アウベスハンパねー!!
参考までに、両チームのキーマンだったグスタボとモドリッチの後半の個人スタッツも見てみましょう。
グスタボが「前」ではなく「横」への展開に気を割いていたのがすげーよくわかります。対してモドリッチは文字通り「獅子奮迅」のプレーで、ピッチ各所に顔を出してパスをさばきます。パス成功率89%は凄まじいのですが、前線へのパスが少し物足りないですかね。マンジュキッチがいれば前線の基点ができてもっと前目でプレーできたのかなとも思います。ただ試合終盤までペースが落ちなかったのはさすが。
そういえばチアゴ・シウバの前後半比較も興味深いです。
前半は顔を出していたというより、バタバタしていたというか、出過ぎだろ?って感じだったんですが、後半は指示があったのか、落ち着きました。フェリッポン、冷静な試合運びですね。
ブラジルのストロングポイントが目で見てわかる!
そして、90分合わせたものが↓です。
こうやって目で見ると、ブラジルのストロングポイントは高い位置をとるサイドバックと、前線での選手間の距離にあるのが良くわかりますね。いやーこういうデータが一般個人にも試合中から供給されるって大変にありがたい。
試合中のツイートはこちら
ブラジルの攻めがかなり良くなってきたんだけど、クロアチアのGKがすごい当たってて、これ集中力がどんどん研ぎ澄まされるパターンなので、完全に崩さないとダメかも。
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
ネイマールの糸を引くような素晴らしいミドルでブラジルが同点に。いいシュートだったなあ。GKは2人ブラインドだったので厳しかった。ネイマール気合い入ってる。すでに1枚もらってて気合い入りすぎ退場に注意w
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
J-WAVE ジョン・カビラのTOKYO UNITED が(TV出演中のためフジテレビから生中継で)はじまったwww 前代未聞ではw #jwave
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
さっきのPKは肩に手をかけているのが印象悪すぎるよな。あれをやった時点で「取られても仕方ないよな」は存在すると思う。開幕戦はNGなプレーの見本市だから、今大会、あのプレーはずっとダメなんだろう。
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
いまのラグビータックルは後でイエローかな
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
でなかったんだ…w
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
リプレー見る感じでは、さっきのキーパーチャージはファールになるかな。ゴールエリア内であんなにキーパーに体あずけたらいかん。ゴールアエリア内はキーパー保護されますんでね、やっぱりこれも印象悪い。
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
オスカルの全盛期ロナウドを彷彿とさせるトゥキックシュートでとどめ。このシュートは走っているステップでシュートが飛んでくるからタイミングとれないんだよね。フットサルです。
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
主審の西村さんお疲れ様です。難しい判定もいくつかありましたが、興奮しがちなこの雰囲気をうまくコントロールしたと思います。特に開幕戦ということで後々の試合の指針となる部分もあります。この試合のジャッジを各国が見て「W杯のジャッジ」を判断するという面もあったでしょう。誇らしい。
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
開幕戦を通して見れば、手を使ったプレーはほぼアウト。そういうことです。これは選手がきちんと意識してコントロールしないといけない。「(特に守備側で)怪しい手の使い方はしない、明らかに正当で激しいプレー」を望んでいるのでしょう、FIFAは。
— のりお(中山記男) (@norio_airoplane) 2014, 6月 12
W杯期間中は、サッカーネタが多くなります
ということで、ここまで書いてだいたい30分。W杯はリアルタイムで試合を見た場合は、なるべくこの振り返りをしていこうかなと。もちろん個人の見解ですので、異論反論、ばんばんください。みんなでサッカーについて語りましょう!
しばらくはサッカーネタがかなり増えるかとは思いますが、お付き合いください。それでは1カ月ほど、よろしくお願いします。