与野の至宝 中華の名店「啓徳(けいとく)」で深い味の余韻を楽しむ

2014/02/17おいしいものだけ紹介します(食全般),さいたま市(大宮/浦和など)の記事ワンタン麺,与野,中国,中華料理,無化調

口水鶏 よだれ鶏 啓徳 keitoku

中華料理をたらふく食った後って「まーしばらく中華はいいかな」って思うことが多いと思うんですよ。でも、ここの中華は違う。満腹まで食べた帰り道「あ、また食べたいかも」と思ってしまう、そんな中華料理を提供してくれるのが与野の至宝「啓徳」です。

与野から徒歩5分で最高の中華が味わえる

啓徳 与野

啓徳の場所は、与野駅の西口から北側に徒歩5分ほど。そんなに大きなお店では無いので、見逃さないようにご注意を。

 

店内は全部で16席ほど。2人席が6つと4人席が1つです。あまり広くないので、混みそうな時間帯は電話してから行くのがいいですね。シェフは1名、スタッフは2名ほど。調理はとても丁寧に行われているので、時間には余裕をもって来たほうがいいでしょう。ちなみに完全禁煙なのが嬉しいお店でもあります。

そんな啓徳の特徴と言えば「油っぽくない」「無化調」の2つでしょう。

 

油っぽく無い中華もあるんだな

中華料理と言えば、がっつり・こってりな印象が強いですよね。ところがこちら啓徳の中華料理は、油っぽくないのです。あっさりと書くと語弊がありますが、なぜかあっさりに感じてしまうのです。でも深いコクがある。これはどうなってるんだ?

 

口水鶏 よだれ鶏 啓徳 keitoku
今回の訪問で前菜として頼んだのは、通称「よだれ鶏」こと口水鶏(コウシュイジー)。料理としての名前は聞いたことがあったのですが、注文したのははじめてです。

これが…うまい。なんだこれは!レベルで凄まじく、うまいうまいうまああいい!!

雰囲気としては、四川風棒々鶏に近いのですが、タレの中には揚げたトウガラシ(ピリ辛くらい)、ネギ、ナッツがふんだんに含まれていて、甘さ、辛さ、香ばしさ、そして鶏のしっとりとした旨味が洪水のように襲いかかってきます。もう一度言いますよ。なんなんだ こ れ は!

しかもさすが啓徳。食べている時はこってりを感じるのですが、味がスッと上品に引くというか、下手に残らないんですよね。これは無化調にこだわる本店ならではの特徴だと思います。そうだ、啓徳は上品なんだな。

それにしても!口水鶏ってこんなにうまかったんだなあ。でも啓徳以外で食べた時、がっかりしたら嫌だな。それくらいうまい。こんなにタレがうまいと感じたのは栄児家庭料理(ロンアール)以来かも。最初からやられた。

 

麻婆豆腐 啓徳 Keitoku
次には早々と麻婆豆腐。こちらのマーボーは四川風の本格派ながら、辛みはおさえめ。しかし!コクが、コクがすごい。ニンニク・生姜・挽肉を丁寧に丁寧に炒めたであろう深い深いコクが、辛くないのに僕らを深い味の海へと誘います。ほんと、なんでこんな旨味があるんだろう。開店して以後、すぐに話題の店になったのもうなづけます。歯ごたえのため、長ネギが大きめに刻まれているのも特徴的ですね。もちろんライスを頼みましたよ。必須、でしょ。麻婆豆腐とライスって中華を代表する黄金タッグですよねえ。

なお、もちろんこちらのマーボーも「油っぽさ」とは無縁。もちろん大量に油は入っているはずなのに、なぜか、さっぱり。不思議だ。啓徳七不思議のひとつだ(他6つは不明)。

 

カニとフカヒレのスープ 啓徳 Keitoku
お次は一休みとしてカニとフカヒレのスープ。この日は大雪の翌日でとても寒かったため、暖かいスープが染みます。とてもよく出汁が出ていて、調理の丁寧さを感じますね。

 

中華そばは唯一無二のうまさ

さて、この段階で後半のメニューを決めたのですが、肉料理より麺を食べたい!ということで、メインをエビワンタン麺とエビカニチャーハンに変更。

ワンタン麺 啓徳
して、こちらがワンタン麺。ワンタン以外には青梗菜とネギというシンプルな具です。麺は細麺。シンプルだな〜と思ったのですが、ひとくちスープをすすってみて、僕も妻も顔色が変わります。

なんだこれは…。

恐らく金華ハムや干しエビを使った出汁だと思うのですが、いままでに味わったことの無いほど複雑な味が醸し出されています。これで無化調なんですよね。化学調味料の有無はそんなに気にしない方だったのですが、無化調でもここまで味が出せるなら、少しだけ高くても(1,000円超えますが)こちらを選んでしまうかもしれない。というか、純粋にうまい。ラーメン専門店では味わえない、中華そばの旨味がここにありました。

ちなみに僕らより後から入ってきたおねーさんが、このワンタン麺だけ頼んで颯爽と食べて帰って行った姿も印象的でした。これは病みつきになるわ…。

 

エビカニチャーハン 啓徳
ワンタン麺で盛り上がりつつ、メイン2品目は僕の希望でエビカニチャーハン。この上なくパラッパラ、するする食べられてしまう不思議なチャーハンです。どうやって味付けしたらこんな味になるんでしょうか。先にも書いたとおり、スッと味が引くんですよ。余韻が美しいというか。そうか、啓徳って「余韻を楽しむ中華」なんだなあ。

最後に杏仁豆腐をオーダーして終了です。

 

杏仁豆腐 啓徳
はい、本物の杏仁豆腐ですね。シロップの中に謎の甘みが仕込まれておりまして、時折味にアクセントを付けます。いったい何が入っていたんだ…。というか、気がついたら食べ終わっていた…。

いやー食べた食べた。

あとは写真にはありませんが、ポットでジャスミンティーを頼んでいます。もちろんお湯追加でおかわり可能です。

 

ということで

ほんと、腹一杯たべても胸焼けとかもたれとかとは無縁なんですよね。「中華料理はギトギトしていてちょっと…」という方にこそ食べて欲しい、繊細な中華料理です。ぜひこの独特な味の余韻を楽しんで欲しいですね。

ちなみにお値段は一般的な(非・家庭料理の)中華料理店なみ。今回のオーダーで7,000円弱です。この日はジャスミンティーしか飲んでいませんから、お酒を飲んだらもう少し行きます。お酒もこだわりの長期熟成紹興酒とか、白ワインとか置いてあって気になるんですよね。次は電車で来ないとな。

なお、啓徳行く時はぜひ誘って下さい。さっき帰ってきたばかりなのに、もう行きたくなってきたので(笑

 

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著者プロフィール

Norio NAKAYAMA ブロガー、ライター、フォトグラファー、アドバイザー。 2000年よりテキストサイト、ニュースサイト時代を駆け抜けそのままブログへ。国内外への旅行やガジェット、日々の出来事などを紹介中。 旅と大宮のブログ「エアロプレイン」運営。Yahoo!ニュースさいたま市担当。三島市出身。アイラ島、青ヶ島上陸済。JFA公認C級サッカー/フットサルコーチ。チェコ親善アンバサダー。ScanSnapプレミアムアンバサダー。エスパサポ。中小や飲食マーケアドバイザーとDX支援、広報PR。お仕事相談はお問い合わせより。