「花のズボラ飯」が面白すぎたのだが人を選びそうなのでちゃんとそう宣言しておく
年末の恒例となりつつ「このマンガがすごい」にて、オンナ編1位を獲得した「花のズボラ飯 」。まだ読んでなかったので、これを機会に読んじゃうか-!としたところがまた面白くてですね…。勢いでレビューしときます。
ズボラな主婦がズボラに生活
すごくぶっちゃけてしまうと、このマンガはこれが全てです。主人公の主婦・花さんが、夫が単身赴任なのをいいことにズボラな生活をする。本は積みっぱなし、洗濯物は溜めっぱなし、ゴミも散らかしっぱなし。料理は自炊だけど手抜き系。それも一人暮らしの男子大学生がやりそうなレベル。
しかーし!これが、いいんですよ。原作はあの「孤独のグルメ」の方だということで、2重に納得。ああ、あるある、こんなズボラネタ…というのがページに所狭しと盛りつけられているのです。あ、これってズボラな人にしかわからないのかもw
たとえば「たまごかけごはんの混ぜ方に性格でるよね」とか、ほんとそうです。ズボラな僕は、たまごとごはんをちょろっと混ぜて、そこに醤油をかけてまだらになった感じで食べるのですが、これがまた見事にマンガの花さんの食べ方といっしょ。そうか、ズボラな食い方だったのか!と妙に納得しつつ、パスタの極意「完全にかき混ぜないで味のコントラストを作った方が良い」という教えの一環であると小さなプライドを気取ります。
マンガとしての描写も良くて、例えばサッポロ一番塩ラーメンを作る場面では、麺のゆで加減を確認するところにて、しっかりと麺があのサッポロ一番型に波打っていたりするわけです。うわあ正確、こうなるよねー!とか思いつつ、マンガの花さんが「お湯は茹で用とは別に沸かしてちゃんとそっちでスープを作るからえらい」みたいなことを言ってて、あーこれって僕大学生の時も思いましたわはーとか思っちゃうわけです。うはー。
そういえば料理しながら勝手な鼻歌を歌って踊るところ、しかも「今日は風邪だから小さめに」なんて言っているところでも本気で吹き出しそうになったり。おまえは俺か。そうか、そうだったのか。
あとさー目覚ましが「移民の歌」ってどういうことだよwww このマンガの読者層でそれ理解してくれる人どれくらいいるのよ!
ズボラでテンション高い人に刺さるのだろう
そう、そうなんです。このマンガは「ズボラでテンション高い人」が読むと恐らくそうでない人に比べて5倍くらい面白いと思うんです。実際Amazonのコメントを見ると、☆の付き方があまりにも極端。まあ人気作品はそうなりがちではありますが、それにしても極端。ああそうか、これはズボラじゃない人にはちょっと理解しにくい世界なのかも。一人暮らししたことない人にもわかりにくい世界なのかも…とか思いつつ、まあとりあえず両方ともガッチリ当てはまる僕にとってはど真ん中ストレートで大変面白く読ませていただきました。
まあ、グルメマンガだけど、レシピマンガでは無いと思います。生活はズボラでも、マンガならコマの細かいところまできっちり読むって人はさらに輪をかけて面白いかもしれませんね。
とにかくまあ、読んでみないとわからないかもしれないですね。なんとなく初期のだめに近い不条理な勢いも感じてみたり。マンガとしての濃さは相当なもんです。年末に読めて良かったなあ。
あ、タイトルにもあるとおり相当人を選びそうなので、そこだけはご勘弁を。
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