都内屈指のうなぎの名店「尾花」に行ってきた
前置き
突然ですが、何を隠そう三島生まれの僕ですので、うなぎは日常食に近いものがありました。だから「特別な日に食べるもの」という関東のうなぎに対する畏れというか、敬いはあまり存在しません。ただ、うまいうなぎが食べたい。僕のうなぎ道はそこだけに注がれているのです。
ということで、関東にきたならば一度は行ってみたい店というのがいくつかあるわけです。その1つは「野田岩」であり、「かぶと」であり、そして今回訪問した「尾花」でもあるわけです。とりわけ尾花は「下町の名店」「美しいうなぎ」という評判を聞いていましたので、ぶっちぎりで「一番行ってみたい店」に君臨しておりましたから、今回訪問できたことは本当に嬉しい限りでした。
尾花@南千住
南千住の駅から歩くこと5分ほど。住宅街の隅に、その「尾花」はありました。今回は仲間が先に並んでくれていたのですが、なんとなんと、まだ開店前にも関わらず店の前には長蛇の列。いくら土用の丑が近いからと言ってもこれは…と思っていたら、それでもいつもより列が短い方だとか。お店には50名ほど入るようですが、この日も1度で入りきらなかったことから、行列は7~80名にも上ったのではないかと思われます。
一歩門をくぐると…なんだこれ!
稲荷!?
稲荷が敷地にあるよ…。
あふれる人…すみません、一足お先に店内行かせてもらいます!
仕事の姿がオープンキッチン!
店内入ってまずすげえ!と思ったのが、調理場がオープンなこと。ガラス仕切りで丸見え。よっぽど自信があるのと、むしろ「見て欲しい」という気持ちがあるんじゃないかな、と思われました。それにしてもすごい蒸し量だな…。
開店直後なので、てんやわんやしてました。
さあ、注文しますよ!この日は5人もいたので、路線はフルコース系できまりです。
うざく!
この時点でうますぎる。なんだこのしっとりやわらかうざく…。
鯉こく!
ぷりっぷりなのね。盛りつけも美しい。いちいち仕事が丁寧で妬ける。
うまき!
凄まじいうまさ。おそらく開店前に仕込んだものだと思うのですが、十分あたたかい上に、卵がとろっとろなの…塩加減も絶妙。うまい、うまいよう(涙
そして…ついに…
うな重(中)
来ちゃった-!!
先にきいたところだと、うな重の値段の違いはうなぎの大きさの違い、だそうでした。ただしここで注意したいのは、うなぎは大きさが違うと脂ののりも違うことが多々ある、ということ。そんなわけで、まずは中央のものを食べようと思い、中をたのみました。
うなぎは完璧な仕上がり。焼き色もすばらしく、焦げすぎやそれに伴う苦みはゼロ。たれも上品で、甘すぎず辛すぎず…なにより艶が素晴らしい!なんだこれ!仕事良すぎるでしょ!
肝心のうなぎは…しっかりとした味があるのに、ふわふわとろけるのですよ…はしで「サクッ」ではなく、「ふわっ」。ご飯といっしょに口の中に入れて「とろふわっ」。そして鼻から抜けていくうなぎの香り…ぐああ、これは、今まで食べてきたうなぎの中でも間違いなくトップクラス…三島~東京で散々うなぎを食べてきましたが、この尾花にはもっと早く来るべきだった…そう後悔した瞬間でもあります。
とにかく完成度が高すぎる!
高い、という声があるかもしれないけど
そんな尾花のうなぎは3000円から。相場からすればちょっと高いですよね。でもね、僕は江戸前のこんなに良い仕事で、これだけ満足できるうなぎが食べられるのなら、これくらいは払ってもいいなあと思いましたよ。お店も風情があるし、なにより禁煙、そして接客も丁寧。伝統店でこれはうれしいじゃないですか。これで肝焼きがあったら完璧だったけど、ぜいたくだよね。
ということで、本日および8月2日の土用の丑の日では、ぜひうなぎを食べましょう!!
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