ARGフォーラムに参加&お手伝いしてきました

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最近ゲームとイベントの話題ばかりで恐縮なのですが…元Yahoo!Japanの岡本真さんが主催しているインターネットの学術利用をテーマにした専門サイト「ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)」の第1回フォーラム「この先にある本のかたち−我々が描く本の未来のビジョンとスキーム」に参加…だけの予定が、会場がNIIだったこともあってOBということでお手伝いまでしてきました。大変興味深いイベントだったので、ざーっとご紹介。

図書館と出版には大きな変革の時が訪れている

そのまんまです。今、紙媒体の存在意義ですとか、それに関わる人たちの仕事ですとか、とにかくその界隈には大きな大きな変革の波が訪れつつあります。実は本業のほうで図書館業務に深く携わるプロジェクトを担当していることもありまして、現場としても強烈に実感している次第です。

そんな中、岡本さんをはじめ、自然言語処理関係者にとって神にも等しい長尾真・国会図書館館長、金正勲先生、そしてお馴染みの津田さん、橋本さんが一堂に会してしゃべるというのですから、面白くないわけがありません。

全体的に会では熱気を帯びて、かつ現状に対して痛烈なひとことが多く聞かれるものでしたが、中でも岡本さんが語った言葉が忘れられません。

「50代以上のひとはいい。(業界の)今後は関係ない。でも30代の人はどうなのか?と思い、30代の人を集めた。そして産業構造に明るく、政策課題や情報技術がわかっている人を呼んだ。執筆経験があることも登壇者選択の条件だった」(岡本さん)

別に年配の方を卑下するわけではありませんが、正直なところ、新しい時代の波に乗れない人が仕切っている状況を甘んじて受けていたら、間違いなく沈むと思うわけです。長尾先生でさえ「若い人に期待したい」と言っているこの状況で、ぐだぐだとくだを巻いている人たちは一体なんなんだと、なんだか苛立ちにも近い感情を覚えましたね。もう時代は「やるか、沈むか」なんでしょう。正直、やったもん勝ちです。

紙の出版物が無くなるかといえば、絶対に無くならないと思うんですよね。でも、主流じゃなくなる日はきてしまいそう。じゃあそのときに、出版社は、編集者は、そして執筆者は、どういった関係を保っていったらいいのか。そんなことを考え込んでしまうイベントでもありました。

どういうイベントかというのは、手前味噌ですが2時間半にも及ぶ渾身のTwitter実況(いわゆるtsudaり)をご覧いただければと思います。

いやあ、イベントは知り合いも増えるし、自分も充実するし、ほんといいですね。参加した全ての人にとって無駄にはならないので、ぜひ積極的に参加すべきです。

というわけで、次回も続くそうですからお楽しみに。

サポーターのみなさま、岡本さん、登壇者のみなさま、本当にありがとうございました。

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