【2015新作】オメガがさらに自分たちを追い込む理由と素晴らしい職人の世界 #OMEGA #オメガ
先日、ブログスカウト/オメガさん主催のイベント「OMEGA 2015新作ウォッチ&ジュエリーコレクション展示会」に参加してきました。会場は銀座のスウォッチ本社ビル「ニコラス・G・ハイエック センター」です。もともと時計をあまり着けない僕ですが、そんな僕でもスウォッチとオメガのスピードマスターは十分に欲しいと思わされる時計です。
果たして、昨今の最新ハイテク時計事情はどうなっているのでしょうか。
なお、本イベントでは参加の謝礼(交通費扱い?)としてAmazonギフト券が往復交通費+お茶代くらい支給されていますが、記事の事前チェックなどはなく、自由な記述をさせていただいております。
オメガが自分たちを追い込む新しい規格「マスター クロノメーター」
今回のイベントで話を聞いてみて「いや、まじストイックだな」と感じたのは、オメガの自身を追い込む姿勢でした。
僕は今回のことで初めて知ったのですが「METAS」という機関があるのをご存じでしょうか。これは黄色いモビルスーツなんかじゃなくて、スイス連邦計量・認定局のこと。この機関とOMEGAは、共同で新しいクロノメーターの認定プロセスを開発したのです。
具体的には
・15,000ガウス以上の磁場に触れた際の各時計の一日平均の精度誤差
・日常的な着用条件(6姿勢、2種の温度)を繰り返す検査での各時計の一日平均の精度誤差
・モデルごとに定められたパワーリザーブ機能
・モデルごとに定められた防水性能
・15,000ガウス以上の磁場に触れた際の各ムーブメントの機能
・時計の傾きをかえた6つの姿勢における各精度誤差
・パワーリザーブ残量が100%~66%程度のときの各時計の精度誤差
・15,000ガウス以上の磁場に触れた際の各時計の機能
オメガ・ウォッチ: Co-Axial Master Chronometer
という、たいへんに厳しいテストを実施することで、厳格な規格を適用しようという、意識の高い取り決めです。これを通過したものだけが「マスター クロノメーター」の称号を得ることができます。
そもそも時計の故障原因の主なものは、磁気保有製品が激しく増えた事による「磁場/磁気による狂い」。それと真っ向勝負しようというのだから、頭が下がります。もちろんムーブメント単体をテストした後、組み付け後にもテストがあります。組み付けを行うと少なからず負荷や重量が変わるわけですが、そこでも狂っていればもちろんNGとなるわけで、鳥の羽ほどの重さでも影響が出るような、精密機器の世界の限界に挑戦していると言えそうです。
なぜオメガがそこまでこだわるのか?それはオリンピックの計測における公式サプライヤーの意地でもあり、またトップブランドとしての誇りでもあるのでしょう。
たとえばこちらのゴツい時計は、海軍仕様で水深1,200メートルに耐えうる仕様になっています。でも、実際に人間はその深さまで行けませんよね。これは、もはや通常のダイビングであれば壊れるわけがない、そこに説得力を持たせるための、オメガとしての意地とプライド、そして技術への飽くなき追求ですよ。
じゃなければ、先の水深1,200メートルに耐えうる時計の裏をガラスにしてメカを見せてやろうとか、思うはずがない(笑
ちなみにこれ、単なる圧着だとパッキンのゴムが強すぎてもどってきてしまうため、高温圧着を2度に渡って行うそうです。それでもさすがに工業製品、時として基準外のものが出てしまうと言うのだから恐ろしい。当然ですけど、1,200メートルをうたわなければ全く問題の無い代物です。あくまで1,200メートルの基準に自分たちを置くからこそNG品になるんですよね。
なお、テストに関しては「仮想1,200メートル=同じだけの圧をかけられる装置」を用意して、出荷する全ての時計をチェックしているのだそうです。末恐ろしい…。
カスタマーサービス(修理部門)には思いがけず職人の世界が
今回のイベントは単なる発表会だと思っていたのですが、実は思いがけず嬉しいサプライズがありました。それは、カスタマーサービス部門、つまり時計を修理する現場を見せてもらえたことです。これ、取材でもなかなか画像は出ないらしいですよ。
もうね、あきらかにプロフェッショナルの香り。
黄色いのは磁気抜き装置なんだそう。
机は自由に上下できるそうです。ミクロの世界を直すため、最新鋭の装置がそろっているようですね。
それにしてもこの空気の凛としたこと。まるでクリーンルーム…ですね。
そしてこの横顔がたまりません。プロの人が仕事をする姿って、本当に美しい。
こちらは磨き部門。どれも「手に職」系の達人揃いなんだそうです。
そもそもヨーロッパの考え方として、時計は資産。だから金や銀など、貴重な素材と宝石を使ったりするわけですね。カスタマーサービスはその資産を維持するために存在しますから、並大抵の気持ちではつとまらないのでしょう。
美しい夜景と美しい時計とこれからのオメガ
最後に、当日の写真をいくつか掲載してレポートの〆とさせていただきます。
はっきりいって、美しい。
こちら007モデル。ロゴがカッコイイの、わかりますか?
そういえば最後に「最近はなにか変わったこととかあるんですか?」という質問をしてみました。オメガって年々固いというか高級感を強く訴求するブランドになってきている気がしていたんですよね。印象ですけどね。
すると「むしろ昔より攻められるようになりましたね」という意外な答え。というのも、スウォッチグループは傘下にありとあらゆる時計に関する会社をかかえていて、部品点数なんかも膨大なものがあり、選択の幅が広いのだとか。となると、設計者としてはその膨大なグループ資産を使いたくなる、というか使えるものは使おうって話ですよ。そのため、以前よりも設計の自由度が増し、挑戦的な時計に挑むことができるようになったんだ、とのことでした。これはちょっと面白いですね。
ちなみにこちら、新作のグローブマスター。
こちらも新作、金のボディにダイヤをあしらった、コンステレーションプリュム。工業製品としてこの上なく美しい。
新作、白いスピードマスター。これ、オメガっぽくなくてむしろカッコイイ。これがいい。これが欲しい(笑
スピードマスター ダークサイド・ザ・ムーン。
駆け足・抜粋になりますが、これにてイベント終了。大変に濃密な時間を過ごすことができました。
のりおのまとめ
なにより、時計の写真撮影にチャレンジできたのがとても嬉しかったです。時計撮るの難しいよ。ガラス版、長針短針、文字盤とピントに深さがあるので、色々と考えさせられるし、なにより文字盤にピント合わせるの難しいっすね…。これは精進しなければ。
それにしても、オメガかっこいいなあ。資産として1つ持つってのはなんかかっこいいなあと思いました。いつの日か、ゴツい時計を着けるようになる日が、僕にも来るのでしょうか…。
ということで、今回はオメガさんありがとうございました!ちなみにお土産はカスタマーサービスの方が目にはめて使うキズミ(ルーペ)でした。ちょっと嬉しいぞ。
関連リンク
オメガの公式サイトはこちらから。なかなかに美しくギミックも心地よいサイトですね。
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