世界中の王室が選ぶ究極のテーラー「HenryPoole(ヘンリープール)」で魂が震えた #cx2britain

2015/03/18イギリス/英国,工場見学ご招待,キャセイパシフィック航空,サヴィル・ロウ,ヘンリープール,生活,英国

HenryPool

キャセイパシフィック航空で行く マンチェスター&ロンドンの旅!も終盤!王室御用達の店が続きます!今回は伝説的テーラーを直撃取材した「ヘンリープール」です!心震えた。

背広の語源は知られていない

日本でいうスーツの総称、いわゆる「背広」の語源が、英国にあるというのはあまり知られていません。確かによくよく考えると、背中が広いってあんまり意味がわからないですもんね…。

答えを言ってしまうと、その語源は「SAVILEROW」という通りの名にあります。

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場所はこちら。

バーリントンアーケードのすぐ裏手ですね。

ここセビル・ロウ(またはサヴィル・ロウ)には、王室御用達ブランドが数多く軒を連ねているのです。今回はその中でも伝説的なテーラー「HenryPool」の工房を見学してきました。職人好き必見、大変にテンションの上がる現場見学です!!!

 

ヘンリープールとは?

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このヘンリープール、その歴史を語り始めると大変に長くなってしまうので簡単に。

1806年にジェームス・プールによって創業されたヘンリープールは、現在のサヴィル・ロウで営業しているテーラーとしては最も古い店になります。実は現在の場所は移転後の場所で、創業当時は同じサヴィル・ロウの少し違う場所にあったそうです。そもそもこのサヴィル・ロウ自体を育てたのが、テーラーの名前にもなった「ヘンリー・プール」その人だったそうで、やはりこのテーラーと「ヘンリープール」という名前は、英国の中でも特別な存在なのだと思います。

ちなみにテーラーはその後いとこのカンディ家に引き継がれ、現在は5代目のアンガス・カンディとその息子サイモン・カンディの運営となっています。

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今回はサイモンさん自らアテンドしてくれましたが、まあ、おしゃれ。本当におしゃれ。特にきらびやかな装飾を身につけているわけではないですが、その佇まいと着こなしがホンモノのおしゃれオーラをこれでもかと…!とにかくかっこいいんですよ。こんな人にアテンドしてもらえて本当にラッキー。

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ちなみにヘンリープールで扱う生地は、最高級のものを中心に2000ほど!世界中に顧客がおり、彼らのために世界中を巡る「トランクショー」と呼ばれるオーダー会を開催することも。もちろん日本でも実施されておりまして、毎年春と秋にホテルオークラで開催されています

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今年は4月25日と26日です!

 

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日本との深い関係性については昭和天皇や現天皇が愛用とするほか、かの白洲次郎がこよなく愛したという言葉だけで十分なのではないでしょうか。

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このテーラーの凄まじいところは、英国だけでなく、世界中の王室から御用達として認定を受けていることなのです。それはなぜか。職人の全ての力を注ぎ込んで生まれるスーツが、完璧だからですよ。

 

完璧なスーツができるまで

このヘンリープールの作業は完全なる分業制。その仕事のひとつひとつを見ていきましょう。

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まず驚くことに、どの方々も見学に対して大変にウェルカム。そしてその表情は真剣さと喜びに満ちていて、職場は大変に暖かい空気。そうだ、知ってるぞ、これは職人達がお互いの技術をぶつけ合ってより高みを目指している、そんな「工房」で感じる空気だ…。そう、ヘンリープールは「テーラー」でもあり「工房」でもあるのです。

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生地を切断するのは彼の仕事。

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日本人です。将来は英国にテーラーを出すのが夢なんだとか。

 

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仮縫いをするのはこの方の仕事。実はこのヘンリープール、基本的な制作方法が採寸→デザイン→仮縫い→姿合わせ→ほどいて仮縫い→姿合わせ→ほどいて縫製…という、とんでもない手間をかけたスーツ作りを行っています。たった一着の服を、数ヶ月以上かけて作る。そして、どれもがとにかく完璧。それがヘンリープールのポリシーなのです。

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何度も、何度も、何度も、完璧になるまで縫製する!

 

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自由な社風。最もパフォーマンスが出せるなら、机の上に座ろうが問題なし。

もうね、この時点でシャッターを切る手が止まりません。そして、どうしてもその手元と道具に目が行ってしまうのです。職人の手と道具は本当に美しい。

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もちろん足下も最高。たたずまいがね。たまらんね。

 

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誇らしいことに、多くのミシンは「Brother」でした。もちろん日本製。

 

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この旧式のアイロン。さすがに熱した石を入れてはいませんが、かなり古いのは間違いありませn。その特徴は、とにかく重いこと。持たせてもらったのですが、片手で持つのがかなり怪しい重量です。しかし職人は、これを軽々と扱っていきます。慣性の法則とかどこに行ったんだろう?という速度で動き、本当にビックリします。失敗した、動画を撮るべきだった。

 

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こうして出来ていくスーツ。かのチャーチルが愛した服地を再現したりもしているそうです。

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オススメのツイード。「一着どう?」って、そりゃ予算が許せば…!

 

普段スーツ着ない僕がめちゃめちゃ欲しくなってるってどういうこと?それはストーリーや職人の顔に惚れたから。

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かっこよすぎるよ!!!

 

ちなみに10年以上は着られる上に、将来的な体型の変更まで織り込まれていて、その際には採寸の上で調整を行ってくれるのだとか。もはや服なんだけど宝物。財産。装飾。ここまで完璧なものを身につけたら、心が洗われそうです。大事なスピーチの時に着る人が多いというのも納得ですな…。

 

王室オーダー品の製法を見学!

この日は大変ラッキーなことに王室オーダー品の製法を行っていました。ポイントは「オーダー」というところで、ちゃんと代金を支払って王室が購入しているのです。それこそが「王室御用達」のそれたるところなんですよね。

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昔から、この手の究極を目指す職人が本当に好きで、本当に好きで、まさかロンドンでこんなに心震える体験ができるとは思いませんでした。ありがとうヘンリープール!

 

のりおのまとめ

感無量!

それ以上の言葉は必要なし。

 

関連リンク

ヘンリープールの公式サイト(日本語)

HENRY POOLE
http://www.henrypoole-jp.com/

 

また、見学させてください。

 

この旅行について

この旅行は、英国政府観光庁と、キャセイパシフィック航空さんのブログレポーター企画に参加しており、個人的な買い物以外の全てを提供いただいております。
羽田〜香港〜英国を旅する7日間を随時レポートしていきます。

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