アフタヌーン「スパイの家」1巻発売。思い出すのはあの攻殻機動隊S.A.C.

2014/03/03コミック,書籍(含むコミック)1巻,posted,日本,月間アフタヌーン,雨松

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スパイの家 第1シーズン 「国賓と国益の護り方(前編)」 より

今年の新作の中で、オススメはなんだ?と問われたなら、月刊アフタヌーンで連載中「スパイの家」です。個人的には、マンガ大賞にぜひ推したい。

日本を守るため、スパイを生業とする一族がいた

本作は、そのタイトルどおり「スパイ」を生業とする一族に関する話です。ここでいうスパイとは、情報を集め、分析し、そこから解決策を生み出していく、いわゆる情報戦のエキスパート。日本で行われる大型犯罪を、情報収集を元にして事前に防ぐのが彼らの仕事です。

日本は狙われている! 一見、平穏に見えるこの日本も一皮むけば、世界各国の情報機関の攻勢にさらされている! だがそこには、人知れずこの国を護る者達がいた! 800年にも渡り、諜報活動を担ってきたその一族の名は——“阿賀”!!

「われわれ阿賀一族は 情報を取る技術だけで 800年生きてきたんです」

スパイの家 / 真刈信二 雨松 – アフタヌーン公式サイト – モアイ
http://afternoon.moae.jp/lineup/297

スパイものマンガでこんなに良かったのは「セクシーボイスアンドロボ」以来ですね。

 

「少佐」とその仲間のことを思い出す

そんな「スパイの家」を読んでいると、なんとなく思い出すものがありました。月並みですが、ハードボイルドアニメの金字塔「攻殻機動隊」です。それも日テレ版の第1シーズン。国家の危機に対し、プロフェッショナルな仲間とともに情報を集め、そこから小さな光を見つけ出し、事件を未然に防ぐ。となれば、公安九課こと攻殻機動隊を思い出さざるを得ません。どちらかといえば派手な立ち回りよりも情報戦がメインの回が重なりますね。

とは言っても、攻殻機動隊を意識した真似っこ作品化といえば、そんなことはありません。基本的に本作の主人公達は武力を持ちません。もちろん警察組織を動かすことはありますが、描かれる姿のほとんどは諜報活動です。

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原作者の真刈信二さんはかなりの力量があるようで、ストーリーもセリフもとても滑らかかつ力強く、読んでいて気持ちがいいです。1シーズン中で細かい伏線を回収していくところなども、ゾクゾクするものを感じますね。また作画の雨松さんもいい感じで、濃いおじさん方とかわいい娘さんのギャップがあって、僕は好きです(笑。このマンガには、この作画で正解だとおもう。

ということで

ストーリー重視のマンガなので、ネタばれしたくないこともあり、ほとんど話の内容には触れませんでしたが、これはぜひ読んでいただきたいマンガです。

幸いにアフタヌーンのサイトで第1シリーズの前半が掲載されています。ぜひこちらをチェックしてみてください…と言いたいところですが、できれば1巻を買って、1シーズンまとめて読んで欲しいですね。いまのところシーズン1が相当に素晴らしいです。このクオリティを保ってくれるかどうかが鍵ですね。

なお発売日は3月20日を予定。待ち遠しいです。ちなみに2巻は4月発売ということで、まとめてきました。それにしても、最近のアフタヌーンは絶好調だなあ。

 

スパイの家 / 真刈信二 雨松 – アフタヌーン公式サイト – モアイ
http://afternoon.moae.jp/lineup/297