【ウイスキー】念願のサントリー山崎蒸留所に行ってきた!
ずっとずっと行きたかった、サントリー山崎蒸溜所に行くことが出来ました!ということでレポートしておきます。長いよw
ああ、いいね、いい。もう建物だけでもいい。
山崎蒸溜所とは?
最初に山崎蒸溜所のことを簡単におさらい。
山崎蒸溜所は、日本のウイスキーの父と呼ばれている鳥井信治郎さんが、日本ではじめて建設した蒸溜所です。豊富な地下水と湿潤な気候がウイスキー造りに最適で、スコットランドの専門家も太鼓判を押してくれた場所だったとか。ちなみに「山崎?」と僕も場所に対してのイメージが無かったのですが、京都駅からJRで15分ほどという想像以上にアクセスの良い場所でした。
そんなわけで、日本のウイスキー文化は山崎から始まったと言ったも過言では無いでしょう。今までイチローズモルト(秩父)、白州蒸溜所(山梨)、余市(北海道)と国内蒸溜所を巡ってきた僕ですが、山崎には特別な思いを抱きつつ訪問してきたわけです。
ちなみに見学は基本的に予約制。Webから「ウイスキー匠の技講座 ~樽熟成の神秘~」という新設されたテイスティングセミナーを申し込みました!
なお、インターネット予約はしていたのですが、なんと名簿に名前がないというビックリなことがありまして、ここは少し注意が必要かもしれません。といっても確認するにはどうしたらいいのかわかりませんが…。
山崎駅へ
実は前日に大阪入りしておりまして、大阪駅から山崎へ向かいました。行き方はとても簡単で、JRの快速にて20分弱揺られるだけ。いままでの他の蒸溜所に比べたら圧倒的なアクセスの良さです。
山崎駅自体はふつうの小さな駅です。関西の東海道線には「快速」と「新快速」がありました。快速は止まるため、大阪からも短時間で簡単にくることができるわけですね。
ふつうの街中に突如出現する山崎蒸溜所。これには驚いた。
線路を越えるとすぐ蒸溜所。不思議な立地。
来たんだな…ついに。
セミナー受付を山崎ウイスキー館でします。
大変趣がありますね。
建物の中央にはスチルポット。いい、この建物いいぞ…。
さて受付け。今回のセミナーは貴重なお酒が飲める代わりに2000円の有料。でも、ぜんぜん元とれますからご安心を。
時間まで館内をぶらぶら。スチルポットは中には入れるようになっております。つか、周りにあるのは全てウイスキーか!
というところで集合が。今回はとてもかわいい亀屋さんが案内してくれるようです。セミナーで彼女のファンになる人多いだろうな。
まずは仕込みブースに向かいますが、蒸溜所の敷地内にはそこらじゅうにスチルポットが置いてあって不思議な雰囲気です。
仕込みタンク。かなりでかいです。白州では中身がのぞけましたが、山崎ではできないみたいですね。仕込みのおかげで室内には麦汁の良い匂いが充満しております。
亀屋さんが逐一解説を入れてくれます。
ガラスの向こうには発酵樽も。こちらも白州とは違って覗けません。
さて、次はウイスキー造りの中でも血のたぎる「蒸留」です。
山崎の特長として、様々なスチルポットを使って多種多様な原酒を造っていることが挙げられます。
No.5
スチルポットごとのニューポット(蒸溜されたてのウイスキー)が並んでいます。これ、職人さんが味見するブースかな?
いい。巨大な金属が火にたかれているこの場所はいい。
ちなみに、めっちゃ熱いです。
サントリーのあのロゴも健在です。
いろいろな形があるのがおわかりいただけると思いますが、これ、形ごとに生み出される味が違うのです。山崎はたくさんの原酒を造って、そこから複雑な味わいを作っているわけですね。ちなみに写真の右側が初溜釜、左側が再溜釜。2回蒸溜するのです。
さて、次は貯蔵庫に移動します。貯蔵庫見せてくれるのは嬉しいなあ。途中の通路も味があっていいですね。
キタ!貯蔵庫きた!貯蔵庫は見せてくれない蒸溜所もありますよ。だって重要なところですからね。温度変化させたくないから、ってのも理由だとは思いますが。もちろん山崎の中でも一部しか公開されていないとは思います。
それにしても圧巻ですな。
天使の分け前の説明を受けています。ウイスキーは樽の中で生きているわけですが、その時にいわゆる「呼吸」と呼ばれる現象が発生します。夏には膨張して蒸発し、冬には収縮して周囲の空気を取り込みます。これによってウイスキーには蒸溜所ごとの風味が生まれていくわけですが、同時に年間1~2%程度が失われていきます。これを天使の分け前と呼んでいるのですね。おいしくしてもらう代わりに、天使におすそ分けしている…という粋な表現なのです。天使の取り分とも言われるとか。ちなみに海外では “Angel’s share"です。
貯蔵庫では樽の違いも見せてもらえます。材質ごとに大きさが違うのですよ。樽でメジャーなのはバーボン樽(バレル)やシェリー樽(シェリーバット)ですね。
ちなみにこの「みずなら」は日本ならではの材質で、これが「ジャパニーズウイスキー」の特徴のひとつにもなっています。
よーく見ると、フタがぼこぼこしているのがわかりますか?これ、ウイスキーの膨張や収縮で形が変形しているのです。
そしてこれ!日本最古の樽です。残念ながら中身はダミーが入っています。空じゃ無いの?と思われそうですが、中身をいれてテンションをかけないと、樽って分解しちゃうんですよ。
ここにずっといたい。
貯蔵庫を抜けると新緑がまぶしい外が待っていました。
山崎はすごい山の中なイメージだったんですが、駅から近いとか、住宅街の脇とか、良い意味で裏切られましたね。もちろん裏手は山ですが。
あ、鳥居さん!(と、サントリーの社長だった佐治 敬三さん)
ウイスキー館に戻って樽を見せてもらいました。リチャー済みなので黒いです。
テイスティングセミナー!
さて、工場見学のあとは楽しみなテイスティングセミナー!
ずらっと並びます。
フタが金属!コストかけてますなあ。
左から、ニューポット、山崎原酒のホワイトオーク熟成、シェリー熟成、ミズナラ熟成、山崎12年、響17年、そして香りのサンプルたち。
セミナーはチーフブレンダーの輿水精一さんが映像で登場。色々と教えてくれます。
このセミナーの良いところは、イメージと言葉、香りを結びつける作業ができるところですね。ある程度基本の表現さえ知っていれば、後はどうにでもなると思うのです。例えばバニラ香とか、ドライフルーツの甘みとか、それを漠然と知っているだけなのと、「ああ、これだよね」と知っているのとではかなり違いがうまれるというか。
その点でこのセミナーは最高です。基本的な表現をいくつか教えてもらった上で、それのどれに当てはまるか、自分で考え、他の人の意見とあわせてみる。自分なりのテイスティングノートが生まれていき、しかし基本だけはおさえられている。いいなあ。このセミナーいいよ。ほんと素晴らしい。
ちなみに先に登場した山崎の原酒たちは非売品です。
みんなで山崎を使った「すごいハイボール」を作って試飲!にっこり!
つか山崎で作った「すごいハイボール」うまいな。めちゃうまい。これ家でもやるかね。
マリアージュもはずしません。今回は「とらやのもなか」でした。合うなあ。
ということで、みんなで5ショット+2ハイボールを飲んでセミナー終了。2000円の元は簡単にとれた気がします。あ、おみやげにテイスティンググラスもいただいちゃいました。
さて、その後はウイスキー館1階にある、テイスティングバーに向かいます。当然お目当ては、ここでしか飲めないモルト!
その前にちょっと撮影をば。すっごく雰囲気のよいところです。これ、全部テイスティングに使うであろう原酒ですよ。
こんなにたくさん。
全てにナンバリングがされています。年代の違いで色が違うというのもすぐにわかりますね。これは良いコンテンツ。ちなみにビンは全て棚に接着されています。
いつかコレを開封する日もくるのかな。
ウイスキー館で注目すべきはこれ。中に入れるスチルポットです。
おおー。重厚感。
No.3。
じゃあ中へ。
うわーすごい。美しいというか、なんか異次元な感じ。
他、ビンが並んでいたり、
いろいろ並んでいたり。
さて、撮るもの撮ったので試飲に向かいます。
↑↓蒸溜所限定ウイスキーです。
やっぱり原酒が気になりますよね。あとは市販されていない山崎1986。
みんなセミナーで結構飲んだはずなのに、さらに何杯も飲んでますw
山崎1986。うーん、うまいぞこれ。市販してほしいね。
ということで、17時の閉店を迎えまして帰ることに。うーん、もっといたかったな。
また来ます!
山崎蒸溜所もいいね
いやー、これで国内の主要蒸溜所も4カ所目でしたが、それぞれの蒸溜所にそれぞれの個性があって、本当に面白いですね。山崎は良い意味で庶民的というか、なんだか近い感じがしました。工場見学としても、どんどん洗練されてきている気がします。こーいうところ、サントリーは力入れていてすごいよね。
山崎はアクセスもいいし、近くまできたらまた気軽に寄ってみたいなーと思いました。さて、次はどこに行こうかな。スコットランドですかねw
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