深夜食堂7巻と秘密9巻を同時に買ったらあまりに両極端だった
ええと突然ですが、このところたまーにガジェット通信に記事が載っていたりします。というのも記事を寄稿している「ニフティ 夕刊ガジェット通信」に載ったものがたまーにガジェット通信まで流れるから。
で、今ちょうどこんな記事が載っているのですが
本当にごめんなさい、本文中で作者さまのお名前の漢字が間違っています…ということに気がついたのですが既に手を離れていてどうにもならないので、ここで謝罪しておきつつ、せっかくなのでその「深夜食堂 7巻」と、さらに同時に買った「秘密 9巻」についてちょっと書いておこうかなと。
*修正していただきました。ありがとうございました。
深夜食堂 7巻
先のリンク先で、僕はこう書いています。
サブタイトルには必ずおかずの名前が入っていて、そのおかずは話にとっても重要なポジションで登場してくるのが定例だ。例えば最新7巻では、「甘い玉子焼き」「もち」「ハムカツ」「カツ煮」「朝カレー」といった具合である。これら見慣れたおかずが、「憧れの人が焼いてくれた甘い思い出の玉子焼き」「もち好きの本性は焼きもちやきだった」「ハムカツで思い出す兄弟の絆」のような話に化けるわけだ。
派手な料理もキャラクターも出てこず、鮮烈な味付けもないけれど、クセになって何度も読んでしまう。「深夜食堂」はいつまでも渋い味が楽しめる、名実ともに「するめ」のような深いマンガなのかもしれない。
もしかしたら落語が好きな人は、深夜食堂がすごく合うかも。1話1話が小咄みたいなんですよねー。あ、この食べ物がそうくるか!とか、そんなオチかよ!とか。すごくお涙ちょうだいの話であっても、次の話はカラッと別の話題に切り替わるところも潔くていいね。あとなんだ、多くの登場人物の共通点が「同じ店で飯を食っている」くらいなので、空気感がいいんですよね。どんな身分・職業でも同じ釜の飯を食った仲閒、みたいなね。こんな食堂があったら通いたいよ僕は。
で、そんなほっと一息系マンガの深夜食堂と同時に購入したのが「秘密」です。
秘密 9巻
簡単にいうと、このマンガは猟奇的な犯罪を解決する警視庁特別捜査班のマンガです。しかしその解決の仕方がとてもファンキーで、死者の脳から記憶を再生できる装置を使って犯人をあばいていくのです。え、そんなの犯人すぐわかっちゃうじゃんと思うじゃないですか。でも秘密はよく考えられていて
「人の見方や考え方によって、記憶は美化もされるし上書きもされる」
という要素を持たせているのですね。だから自分が好きな人は記憶の中ではより美しく、憎い相手はそれこそ誰だかわからないくらいの描写がなされていることも。記憶があいまいなところはそれなりな映像(=記憶)にもなってしまうのです。これ、深いよね。
もちろんそんな感情入りまくりの映像だから、見る方も命がけ。一歩間違えたら精神に異常を来してしまうことも…おっと、これ以上は語りすぎになってまう。
そんな傑作もはや9巻。だいたい1年に1巻だからもう9年くらいなのかなってWiki見たらもう12年目だったよ…。ずっとこのクオリティなのはすごいよなあ。
で、問題の9巻です。ネタバレできないので詳しいことは言えませんが、壮絶です。読んでいて苦しくて辛くて読むのを止めたいけど面白いから止められない。そんな9巻なのです。でも、本当にいままでの中でもっとも厳しい。そして、これは言ってしまいますが、はじめての「次巻に続く」であるわけです。
おいおい、これの続きをいまから半年〜1年も待てっていうのかい!?もうわけわかんなくなってしまった多重人格探偵サイコとは違うんだよ!…なんていったらサイコのファン(自分含めてね)に怒られそうだけど、でもこれはちょっと耐えられないよ。9巻の発売を延期して10巻と同時発売とかにできなかったのかな…。
対極にある両マンガ
で、気がついちゃったわけです。なんて両極端なマンガを同時に購入して続けて読んでしまったのだろうと。かたや息の抜ける、本当に気楽に読める後味の良いマンガ。かたや、マンガ史上でも最悪のレベルに入るんじゃ無いかと思うくらい後味の悪さを感じるマンガ。マンガ表現ってこんなに幅があるんだね、ってのを再確認するような出来事ですね、これは。
ということで、どちらのマンガも傑作でありますので、強くオススメする次第であります。
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正式には、
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