【F906i】ケータイ会議2はどうだったのか
約1ヶ月という長い期間をあてて行われた携帯会議2。F906iの話題ばかりが目立ってしまい、いったいこのサイトはどうなってしまったんだ(笑 …なんて声も聞こえてきたりこなかったりと、まあ良くも悪くも様々な反応をいただくことができました。
そこで、各所の反応や自分の感想を簡単にまとめてみたいと思います。
どんなコンセプトで臨んでいたか
まずは自分のスタンスから。基本的にいままでSO902i という古い携帯を使っていたもので、F906iに出会った当初は、まるで浦島太郎状態でした。そこで「えーそんなの当たり前の機能じゃね?」ということは気にせず、素直に自分が感心した点をチェックするように心がけました。
また、ありがたいことに当サイトには読者様がいますので、F906iだけの更新にはならないように気をつけました。気が付かれている方がいたかどうかはわかりませんが、期間中のF906i以外の記事は、なるべくヒットしそうな記事を書いていました。これは、F906i目当てでない方にも楽しんでいただけるよう気を使っていたつもりです。ただし「アキバのアレ」や「mixi犯罪」「はてブ論」など、ネガティブエントリが多かったことは反省点ですね。あと、狙いすぎですね(笑
効果としてはどうだったか?
GoogleAnalyticsベースで、期間中1ヶ月と、期間前1ヶ月を比較しました。各実数は省かせていただきます。
- セッション ↑30.4%
- PV ↑46.1%
- Ave.PV ↑12.0%
- 直帰率 ↑-7.7%(直帰率は減るほうが高評価)
- 滞在時間 ↑59.2%
- 新規 ↓-1.58
という感じでした。ただまあ…この数値はウケが良かった関係ない記事の分もはいってしまっているので、あまり信頼できるというか、参考になる数値ではないと思っています。とくにうちのサイトはPVの上下が激しいので!つうか固定読者様をもっともっと増やせよって話ですよね。がんがります。
雑感ベースでいくと、セッションは20%増、平均PVは50%増といった感じですかね。複数記事を積極的に見てくれるので、平均PVのあがり方はかなり良かったです。
この取り組みは、何が嬉しいか?
富士通さんにとって、何が嬉しいかといえば、一生懸命いろいろな使い方をレポートしてくれるユーザを目の当たりにできることではないかと思います。もちろんF906iについての話題が、一部ではありますが爆発的に増加したこともメリットではあると思います。
レビュアーにとって嬉しいのは、携帯がもらえたことも確かですが、ブロガー同士のつながりがもてたこと、普段はなかなかリーチできないような、新しい層に記事を読んでもらえたことが挙げられますでしょうか。PVがあがったことも当然メリットではあります。
F906iの情報を集めているユーザ(読者)にとって何が嬉しいか。これは、F906iに関する実体験に基づいた情報がわんさか出てくることでしょう。質問もできたりして、購入前にかなり不安をつぶすことができたかと思います。
この取り組みでもっと良くできる点はなにか?
富士通さんにとって、おそらくジレンマであろうことは、少なくともこの取り組みは「F906i」に対してのみのものだった、ということでしょう。つまり「906i」に対するものではないということです。これは、F906iの情報を探した購買者にとってはとても意味のある取り組みとなった反面、複数の906i端末を比較したいと思っていた購買者にはあまり有効ではなかったと考えられる、ということです。もちろん各端末を個別に調査した購買者もいたとは思いますが、複数のものを比べ、そこでコメントも得たいならば、価格コムのほうが適任となります。
これに関しては、F906iまとめサイトが、906iまとめサイトとなることで解消できるのではないかと思います。もちろん他社の情報をも載せてしまうのはチャレンジングなことですが、そもそもの目標を「いままでFが届かなかった人たちにも訴求する」というものにすることができれば、試してみる価値はありそうです。
個人的な雑感
携帯電話を買うときの行動(とくに情報収集)を考えてみると、究極は
- ある機種をすでに決めており、背中を押してほしい
- 複数の機種を比べて、最も適しているものを選びたい
の2つに分類できるのではないでしょうか。これは、僕がナビゲーションの販売員をしていたときとかなり近しい感じを受けています。前者は、すでに買うものは決めていて、ただガッカリしたくないので、事前に機能を確認し、自分が失望しないという確証さえ得られれば購入をするのだと思います。
後者は、これはもうどんな情報を集めることができたかによります。情報収集能力が高い人、低い人、それぞれが自分の集めた情報の範囲内でジャッジを下し、購入する機種を決めます。このとき、販売員や今回のまとめブログのようなものが情報収集の手助けをすることになります。
ただし、一部の機種の情報のみが過剰に供給されてしまうというのは、そこまで得策であるとは思っていません。ある程度は情報量がそろってこそ、「比較」という作業が可能になるためです。
ちなみに僕がナビを売っていたとき、重要なのは機種のスペックを伝えることではありませんでした。そのナビを買った人がどうなったか、買ったらあなたの生活がどう変わるか、その2点が非常に重要で、購買者にとっては響いていました。僕はわりと成績の良い販売員だったのですが、この2点を説明するだけで、お客様は希望を持ち、ワクワクし、そして納得して購入を決めてくれたものでした。
みんな、買う前は不安なんです。不安とは、自分が失望したくない、後悔したくないという不安です。その不安を取り除くのに必要なのは、数値も大事ですが、やはり購入後の確固たるイメージなんですね。自分が後悔しないイメージを持てた瞬間、お客様の意識は変わる…ということが僕の販売の持論でした。もちろん人によって売り方は千差万別でしょうけど、僕が実践し、実績を残したのはこの考えであり、方法です。
そう考えると、各レビュアーの体験を伝えることができた今回の取り組みは、その時点でも十分に有益なものだったのかもしれませんね。
レビュアーの名前は大事か
もちろんレビュアーが有名人に越したことはないでしょう。例えばキムタクがレビューしただけで買う人はいるでしょうし、しょこたんがプッシュしたなら、もっともっと売れるのかもしれません。
ただし、体験を伝えるというレビューの特色上、そして集客がレビュアー以外にて行われている性質上、大事なのはレビュアーがいかに自分の体験を文章化できるかどうか…ということであり、その名前はそこまで重要視されるような気はしません。名前が重要になるのはごく一部の読者であって、それは必ずしも携帯電話の購買者、つまりお客さんであるとは限らないからです。
ですから、僕はレビュアーが全員有名人でも良いし、無名な人でも良いと思っています。所詮ネットの世界での有名無名など、携帯電話の購買者からしたら小さな問題です。大事なのは、伝えられるかどうか、ではないでしょうか(もちろん有名なほうが伝える力が強い可能性が高い、という考え方もあります)。また、もし他の方の伝える力を増長させることができるなら、積極的に有名な、あるいは影響力の強い人を登用しても問題ないと思います。
そういえばF905iのレビューに参加したかどうかというくくりもあるようですが、同じ理由からあまり関係ないと思っています。F905iの購入を検討した人=F906iの購入を検討した人、ならば話は別ですが、両者がかならずしも一致しない以上、大事なのはそこじゃないと思います。
ちなみに、気をつけるべきは妬みの類です。妬みが生まれるのは、何か特別な体験をしているとき。携帯がもらえたこともある意味特殊な体験ですが、それよりも発売前に使えたり、非売品の機種を使えたりするほうが危険でしょうね。今回はそんなことなかったわけですが、レビュー企画にてそこら辺は気をつけたいところです。
効果測定について
ブログパーツのインプレッションが198万だったという数があります。これはすごい数字でもあるし、反面すごくないかもしれません。というのは、僕は個人的に、ごくごく個人的に、じゃあこの198万インプレッションのうち、いったいどれだけがF906iの購入に寄与したのか、というのが大事だと思っているからです(もちろんイベントの目的とは違いますよ!)。
寄与の形には様々なものがあって、今回のレビューを読んで買ったならそれは大きな寄与だし、レビューを読んだ人が他人にすすめたとしてもそれは大きな寄与、ドコモショップの人がFだけについて異様に詳しくなったとしても、それは寄与です。世の中的にF906iの露出が増え、ポジティブな空気になったとしても寄与と呼べるでしょう。
でも、最終的には数値で効果を測りたい。効果測定してみて、どれくらいの影響力であったのかを測りたい。きっと、全てのブロガーイベントってここに尽きるんでしょうね。数値がわからないと、継続の判断もしにくいところですし。なんらかの形で効果を測ることができたら、それは成功しても失敗してもとてもとても有益なイベントとして、進化することができるんじゃないかと思います。
もちろん「所詮ネット上で一部の人にリーチしただけに過ぎない」という声が事実なのかどうかを確かめたい、という個人的な興味も含まれますが…。
このあたりはネットによるクチコミという側面でまとめてみても良さそうですね。
さて、まとめだ
簡単にとか書いてすみません。ほんとごめんなさい。まとめは簡単にします。
まとめとしましては、楽しかったって事ですね。やってる人が楽しいって重要で、たのしければ次もやりたくなるし、関わった人がみんな幸せになれると思うんです。世の中には楽しくも無いイベントはそれこそゴマンとあるわけで、その中において「とても楽しかった」といえるイベントに出会えたことは非常に喜ばしいことだと思うんです。
というわけで、主催の富士通関係者さま、企画をしてくださった田口さん、そして参加者、関係者みなさんに感謝の意を表して、僕の中の携帯会議2をひと段落させたいと思います。ほんと、ありがとうございました!
あとこれは蛇足なんですけど、いま熱が38度もあるんでなんか変なところがあっても優しくおねがいします (×д×)
以下、関連エントリ
- ケータイ会議2の成果まとめ idea * idea
- ケータイ会議2データまとめ – カイ士伝
- ケータイ会議2に見るブログマーケティング – F.Ko-Jiの「一秒後は未来」
- re:ケータイ会議2に見るブログマーケティング – 煩悩是道場
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- [F906i] ケータイ会議2の成果 – 脳内会議
- そして一人、ケータイ会議2.1へ・・・F706i – 脳内会議
- [M] mbdb | ケータイ会議2におけるブログの数字─メディア系ブロガー132人分に相当
- ケータイ会議2のアンケートは、べつやくメソッドとGoogleドキュメントのコラボ。 | くまめがね
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