コロンビア大氷原にて1万年前の氷に触れて、立って、歩いて、飲む! #valberta
カナダはアルバータ州の旅。最初のクライマックスはこちら、コロンビア大氷原の雪上車による観光です。このツアー、なんと1万年前から成長し続けていた氷河の上に雪上車で上るだけでなく、そこに立って、歩いて、最後には…溶けた氷河を飲む!という、すごいツアーなんです。
なお、こちらのツアーはアルバータ州観光公社さんに提供いただきました。
氷河って、実際は何者ですか?
さて、こちらが今回お世話になるコロンビア大氷原。氷河によってできた平原です。
そもそも氷河って僕らには馴染みがないですよね。知っているとすれば、キグナス氷河くらいです。定番ですが。それもそのはず、2012年にその存在が証明されるまで、日本には氷河が無いということになっていました。
この氷河の生成には気の遠くなるような時間がかかります。なぜなら、氷河は雪が積もりに積もって固められたものだからです。1センチの氷河ができるのにも何十年?かかるということで、大変に気の遠くなる作業なのですね。
京都大学幸島研究室の氷河の説明がわかりやすかったので、引用しておきます。
氷河とは,雪からできた氷が流動しているものです.寒冷な極地や高山では,降った雪が夏の間にとけきらずに翌年に持ち越され,その上に翌年の雪が降りつもります.こうして雪が何十メートルも堆積すると,底の方では雪が圧縮されて氷になります.さらに,この氷が何十メートルも堆積すると,底の方では氷の結晶が大きな圧力によって変型しだすため、固体である氷が液体のようにゆっくりと低い方へと流れるようになるのです.これが氷河です.
標高が低いところまで流れ下った氷は,気温が高いため解けてなくなってしまいます.したがって、氷河は年間通して雪が降り積もり,氷が生産される上流部(涵養域)と,氷が解けてなくなってゆく下流部(消耗域)の二つの部分に分けることができます.
>Glacier ecosystem
http://www.wrc.kyoto-u.ac.jp/kohshima/Study/glacio_bio/GEcosystem.html
氷河に向かって雪上車でGO
さて、今回お世話になるのが、こちらコロンビア大氷原の一部、アサバスカ氷河です。よーくみると、中腹の辺りに黒い点があるの、わかりますか?
あれ、雪上車が止まるところなんです。あそこまで雪上車で上るんですね。
チケットは乗車時間指定のモノなので、すぐに乗っても良いし、少し時間をあけてもいいのですが、だいたい1時間くらいは待つみたいです。この日は前日予約していたので、その時間に合わせてきました。少し余裕があるので、出発前にまずはランチをいただきます。拠点となるアイスフィールドセンターには中国の方がやられているレストランが併設されていて、中華風のアジアンな料理が食べられます。イチオシは焼きそば。みそしるはボウルで飲みます。カレーは、見た目カレーだけど味がカレーではない(笑
燃料補給をしたら、ついに氷原へと向かいます。まずは雪上車の乗り換えポイントまでバスで5分ほどの移動です。
氷河と山脈から降りてくる冷たい風のせいで、樹木も一方向にしか延びることができません。これ、フラッグと呼んでいました。
乗り換え場で雪上車に乗り換えます。世界で20数台あるうち、1台は南極の観測隊に貸しているという、本格的な雪上車です。ラッキーなことに、中でもたった1台しかないメルセデス仕様の最新型でした。
昔はキャタピラタイプだったんですが、氷河が傷むため、ゴムタイヤの車に変わったそうです。
通常はこの赤いタイプ。緑色は特別仕様なんです。
車内はこんな感じ。この時、実は斜度約20度の坂を降りています。これって、上から見たらほぼ垂直です。ダート系の専用車両なら登れるとは思いますが、こんな大型のバスが上り下りをするのは…わりと衝撃的。乗客も興奮して立ち上がって撮影したりしています。
床に置いてある荷物がどんどん前のほうに滑っていく(笑
これ、滑ったらまっさかさまじゃないか!ってくらい、スリルがありますね。車中ではドライバー(この時は日本人の岡野さんでした)が快調な英語アナウンスで「氷河と雪上車マジスゲーだろ(超意訳)」と誇らしげに語ります。
何気なしに走っている道の脇ももちろん氷河。ポイントとしては、青く見えたら氷河ですね。圧雪され、成分が濃縮されているため青く見えるんです。土みたいに見えるのは、氷河が削った岩石の堆積物である「モレーン」です。
すれ違うのもわりとギリギリ。
ついに氷河に立つ!
そうこうしていると着きました、これが…アサバスカ氷河の末端!標高も2000m級だし、フラッグができるほどの風が吹いていて、けっこう…いや、かなり寒いです。
でもアメリカの人とかは半袖半ズボンなんだよな(笑
アサバスカ氷河そのものは全長6kmほどで、厚さは90〜300mほどもあるんだとか。
どーん!もう氷河が目の前です。
青く見えますよね?ミネラルが濃縮されているからです。この氷河はどんどん溶けて流れ、森の栄養になったり湖を作ったり、最後には川から海へ流れて生き物を育てたりします。
黒いのはゴミではなく、氷河由来の成分で無害?だとのこと。
ということで、実はこの解けた氷河、飲めるんです!だから実はこのコロンビア大氷原に来るときは、空のペットボトルが必須なんですね。
味はすっきりしたミネラルウォーターですかね。もちろんすごく冷たいです。これを飲むと寿命が延びると言われているそうですよ。
氷河に上って水をくむ人。実際は上らなくてもくめます。というか、目に見えないクレバス=谷(があるのでしかも普通に20mくらい落ちるらしい)、決められた範囲外で氷河に上るのは危険とのこと。
みな、記念撮影をしたりするなど、思い思いに氷河を楽しみます。
ということで僕も1枚。暖かい格好できたつもりですが、ぶっちゃけ、寒いです。なぜ短パンの人がいるんだろう(笑
あの頂上のほうにある氷河が、少しずつ流れてここまで落ちてくるんですね。
雄大です。雄大すぎて、ぽかーんとしてしまいます。
これでも数年前よりずいぶん後退したんだ、とのこと。氷河観光がいつまでできるかってのもわからないみたいですね。実際には氷河期以降どんどん減っているのが氷河です。もし氷河をこうして楽しみたいなら、今、今しかないんだろうなあ…。
こんなにも青く美しい氷河。
残念ながら氷河の上にいられるのは15〜20分ほど。また雪上車に乗って帰ります。名残惜しいなあ。さよならアサバスカ氷河!
実は氷河観光には続きがある…
ということでアイスフィールドセンターに戻ってきた僕たちですが、実はこのコロンビア大氷原での観光はそれだけじゃないんです!
次は…今年の春にオープンしたばかりの、グレイシャー・スカイウォークへと行きます!まさか同じ場所でやっているとは知らなかった!
平地から300mのガラスの通路、歩いてきましょうじゃありませんか!
(続きはこちら)
>地表まで280mの高さ。総ガラス張りのグレイシャー・スカイウォークでロッキー空中浮遊体験 #valberta | エアロプレイン
https://airoplane.net/2014/07/29/glacier-skywalk.html
関連リンク
>Glacier Adventure Tours on the Columbia Icefield | Brewster Travel Canada
チケット代:大人 80分で$49.95(カナダドル)
>コロンビア大氷原の雪上車観光 [カナダ] All About
>アサバスカ氷河 – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/アサバスカ氷河
>コロンビア大氷原 口コミ・写真・地図・情報 – トリップアドバイザー
ビジットアルバータ #valberta とは
エアカナダとアルバータ州のキャンペーンで航空券があたり、それによって念願のカナダに来ることができたコンテンツです。
観光の一部では、アルバータ州観光公社よりガイドツアーを提供してもらい、ブログ記事にしています。提供していただいたガイドツアーは記事中に銘記しておりますが、記事の内容はあくまで個人の感想となっています。