各国王室御用達!ボヘミアンガラスの最高峰「Moser」で働く職人達を間近で見た!

2017/06/09チェコ,工場見学Moser,カルロヴィ・ヴァリ(Karlovyvary),チェコ政府,マイスター,日本

チェコ政府観光局の取材にて、春のチェコに来ています。今回のテーマはプラハ以外の発見!です。現在滞在中のヨーロッパを代表する温泉地「カルロヴィ・ヴァリ」には、ボヘミアンガラスの最高峰と呼ばれるブランド「Moser(モーゼル)」の工場がありまして、そちらを見学してきました。

個人的にはこういった工房が好きなので、日本でも見学をしたり自分達でガラス工芸をしたりすることが多いのですが、ボヘミアンガラスの最高峰と呼ばれるモーゼルは、さすがのクオリティを感じさせてくれました。

 

ハンドメイドと彫刻がモーゼルの真骨頂

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

ボヘミアンガラスといっても、じゃあいったいどんなものが?というのは、なかなかイメージできないと思います。実際、僕も工場を訪れ、自分で調べたりするまではっきりとしたイメージはありませんでした。

唯一知っていたことと言えば、美麗かつ繊細な彫刻をガラスに対して施していることです。ボヘミアンガラスといえば、この芸術的な装飾抜きでは語れないのではないでしょうか。とくにここモーゼルは、この彫刻がものすごくハイクオリティなことで有名なんだそうです。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

この芸術性の高い特徴のおかげで、ボヘミアンガラスの中でも王室御用達としてトップの地位を築いているのが、このモーゼルなんです。

ちなみにMoser(モーゼル)とは、創設者ルードウィック・モーゼルの名前からきています。ガラス彫刻家である氏が1,857年にはじめたガラス工房こそ、このカルロヴィ・ヴァリが誇るブランド「Moser(モーゼル)」なのです。

この成り立ちだけで考えても、やはりモーゼルの真骨頂はそのデザイン・彫刻にあることがわかりますね。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

完全に職人の世界です。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

ちなみに、木の灰からとれる「カリ」を用いたカリガラスでもあります。鉛入りのクリスタルガラスが多い昨今でも、モーゼルではかたくなに無鉛ガラス(=ここではカリガラス)を作り続けています。

最近では異素材を混ぜることでこうした美しい発色のガラスも作っているようで、大変に高価でありながらも、いくつか所有したくなってしまう魔力を秘めています。この美しさ…!

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

当然ですが、全てハンドメイドで、1つとして100%同じという製品はないそうです(工業製品としてある程度の同一性はあるようですが)。今回は、そんなハンドメイドの現場を見学させていただきました。一般でも予約すればこの工場見学は可能だそうです。

 

ザ・職人の世界。たまらない世界。

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

モーゼルにおいても、ガラスを製作する現場は見慣れた風景でした。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

原料のガラスを高温の釜で溶かし、吹いたりコテをつかったりしながら決まった形状へと近づけていきます。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

灼熱の工房で、職人達が働きます。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

水分補給が欠かせない現場ですが、そのためのマグは職人達が自ら作り上げたガラスマグを使っていました。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

なかなかユニークに感じたのは、作業が分担制である上に、グラスの底面仕上げや足を作るのは必ずベテラン職人である「マイスター(注:ドイツのようなマイスター制度におけるマイスターではなく、社内制度としてのマイスターだそう。特級ガラス職人みたいなもんですね)」が担当するというところ。若い職人達は、ある程度のところまで製品を仕上げると、その仕上げをマイスターに託します。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

熟練のマイスターたちは、まるで粘土細工のように、簡単に形を作っていきます。マイスターたる所以、ですかね。平均すると15年くらいの経験が求められるそう。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

残念ながら見学は成形までで、彫刻や金装飾の現場は見ることができませんでしたが、職人達が働く姿を眺めるのは、この上なく素晴らしい体験でした。これは工場見学や工房好きにはたまらないですね。

 

工房併設のショップもあります

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

もちろん工房には直営ショップも併設されています。他で買うより多少は安い(アウトレット?)とは聞いていましたが、さすが世界のモーゼル、なかなかのお値段です…。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

そもそも、基本がセット売りなので、旅行者が気軽に購入するのは少し難しいかな。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

お値段ですが、この金装飾のグラスが6脚セットで8,820チェココルナ。だいたい4.5をかけると日本円ですので、4万円弱。なかなかのお値段です。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

最も売れ筋というこの色つきガラスが6脚セットで4,080チェココルナ。2万円くらいです。これは購入を検討しましたが、割れずに持って帰る自信がなく、断念。うーん、悔しい。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

このとおり、大変に美しいです。

 

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

なお、そんな中でオススメしたいのがこちら、160チェココルナと約800円ほどで購入できる爪研ぎです。半永久的に使えるうえに、デザインも良くて、なかなか。お土産にばっちりですね。

ということで、見ても楽しめる上に、買い物もできるので、とても良い観光地と言えそうです。

 

のりおのまとめ

Bohemian Glass Moser #Karlovyvary

博物館も併設されていますので、ボヘミアンガラスがよくわからなくても大丈夫です。驚いたことに日本語の解説ビデオなんかもありました。日本は主要マーケットにあたるようですね。

個人的には、チェコのこういった職人精神はとても好きです。良い場所を紹介してもらったな、と素直に思います。

カルロヴィ・ヴァリへ立ち寄る場合には、ぜひこちらモーゼルの工場/博物館へもどうぞ。

 

モーゼル

Czech Republic – モーゼル・ガラス工場

 

モーゼル日本公式サイト – ボヘミアガラスの最高峰 | Moser Glassworks

*なんと日本語の公式サイトもありました

 

 

スペシャルサンクス

今回のツアーを主催してくださったチェコ政府観光局、我々を受け入れてくれた各都市のガイドさん、ホテル、各施設の方々に感謝します。 Czech Republic – 旅費、宿泊費、食費、アクティビティ費をチェコ政府観光局に負担いただいております。公開される記事はブロガーの主観にまかされています。   また現地での回線を提供してくださったグローバルWi-Fiさん、スーツケースを提供してくださったレンタルサービスのアールワイレンタルさんにも感謝します。僕の旅では欠かせないコンビです。 海外WiFi レンタル | 海外WiFiならグローバルWiFi スーツケースレンタルは日本最大級の【アールワイレンタル】