溶岩に埋まった集落。三宅島で「噴火から33年」を体験する究極のスポット「火山体験遊歩道」へ 【PR】 #tamashima #miyakejima
東京都「多摩島しょ魅力発信事業」で訪れた三宅島。そのクライマックスとなる、2日目の訪問先「火山体験遊歩道」を紹介します。遊歩道とはいえど、じつはここ、溶岩で埋まってしまった町と学校の上を歩くという、超絶体験ができる場所となっています。
「火山体験遊歩道」こと「阿古小中学校跡」と「阿古の町があった場所」
ココナッツガーデンでの昼食後に訪れたのは、溶岩に飲み込まれた学校がそのまま残るという「火山体験遊歩道」こと「阿古小中学校跡」です。こちらは災害の跡をほぼそのまま残してあり、遊歩道の上を歩いて回ることで、その爪跡を確認できるという、これもまた世界的に珍しいスポットになっています。噴火が起きたのが1983年。遊歩道が整備されたのが2007年ということで、実に24年もの時を経て「戻ってきた」場所となります。
まるでタイムスリップしたかのように、全てが当時そのまま止まっているこの地は、おそらく「衝撃」意外にも様々な感情を呼び起こしてくれることでしょう。
なんせ、このとおり小中学校校舎がそのまま残ってますからね…。もし自分の母校がこうなったら…。
もちろん冷えて固まった溶岩流もそのまま。ほんとうに、そのままなのです!そして、その上を歩きます。
たまに芽を出す植物があるなあ、くらいに見ていたんですが、もしかしてこれって松?そしてそれって、校庭に植えられていたもの??いや、わかりません、種子が飛んできただけかもしれません。でも、確かにここには学校がありました。
このとおり、ひょうたん山とはまた違った迫力を持っています。いまでこそ緑化しましたが、山のあのくぼんだところから溶岩が流れてきたという「流れ」がわかりますね。
…というか、ここ、学校だけじゃないですよね?阿古の町があった、その場所そのものですよね???気がついた時に戦慄しました。
では校舎に近づきます。溶岩の上にはこのように板が渡してあり、車いすでもたどれるようになっています。
校舎の向こうはすぐ海で、溶岩流が流れ込むと水蒸気爆発を起こして大変に危険なそうですが、校舎のおかげで溶岩流がとまったそうですよ。なんという奇跡。
これが溶岩流によって破壊された「阿古小中学校」。この建物は体育館っぽいですね。とにかくものすごい迫力。
鉄筋コンクリートが曲がってしまっています。
鉄骨もぐしゃぐしゃですね。溶岩が熱だけでなく、ものすごい圧力を持っていることがわかります。なんせ冷えて固まったらこの質量ですからねえ…。
鉄骨が熱と重さで紙のように…。まるで戦争でもあったかのように。全ての時間がとまっています。植物以外。
キーワードは「溶岩流のすさまじさ」です。
こちら溶岩樹型と呼ばれるもの。太い樹木の周りに溶岩が流れ込み、最終的に樹木が炭になって消えると、このように空洞のある溶岩の固まりが生まれるそう。ところどころに落ちていました。
こちらは校舎。窓ガラスは熱で全て粉々になったそうです。
これですからね。確かに校舎が溶岩をせき止めた、のかもしれません。
黒板などが残っていて生々しいです。日常が噴火によって破壊された瞬間が、そのまま残されています。
だんだんと馴れてきてしまうのですが、これ、溶岩が屋上にまで達している…んですよね。学校がなかったらどうなってしまったんでしょうか。
校舎がせき止めたとされる溶岩がものすごい厚みと幅で存在しているわけです。地表はいっさい見えません。
真っ黒い溶岩の中に、白い板の歩道。そしていくばくかの緑。不思議なコントラストです。
海は本当に目の前です。
事実は小説よりも奇なり
溶岩に生える植物は、ハチジョウイタドリというそう。溶岩を突き破るパワーがあるそうです。すげえ。
「避難完了の10分後に溶岩が到達」「3ヶ月後でも靴底のゴムが溶けた」というものすごいことが学べました。ちなみに、人的被害ゼロなんですよね。三宅島の島民の強さを物語っています。小説なんじゃないの?いやいや。事実です。
歩道の向こうに有名な三本岳。
ただただ、埋まってしまった阿古の街並みを見つめます。
のりおのまとめ
ひょうたん山がただただ自然のパワーに圧倒される場所だとしたら、こちらは自然の大きな力と共生する人間のしたたかさを感じた気がしました。
まず感じるのは、学校が埋まってしまったというこのある種絶望感。学校って、自分にとって大きな記憶をもつ場所ではないですか。それが一瞬にして埋まってしまうわけです。当時の小中学生は、どんな想いでこの事実を受け止めたのでしょうか。
次に感じるのが、植物の力強さです。この溶岩の厚みを超えて、根を生やし、生えてくるのです。どれだけの力を持っているのでしょうか。植物のパワー、驚くべき力。
最後に、人間のしたたかさです。これだけの災害にも関わらず、人的被害はゼロ。そしていま、こうして埋まってしまった学校をリアリティある観光資源とし、日常を送っています。もちろん失われてしまった思い出もたくさんあるのだとは思いますが、島民はみな今日を生きています。
これもひとつの災害復興ツーリズム、と呼べるのでしょうか。
とにかく、ここは来るべきです。火山の国に生まれた日本人なら、ここは絶対に来るべきです。
来るべきなのです。
なお、この2日目のダイジェストをこちらで公開中。各スポットの詳細は随時公開しています。
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この旅について
今回の三宅島の旅は、東京都「多摩・島しょ魅力発信事業」に旅費と記事制作費を負担していただき、作成しております。ただし本記事に関しましては、【PR】表記はありますが、エアロプレイン側完全編集の元に記事を作成しております。
取材に協力いただいた関係各所および個人のみなさんに感謝します。
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