アンの舞台は実在した。美し過ぎるプリンスエドワード島の真実

イベントレポート,カナダAMN,PEI,アン,赤毛のアン,高橋さん

プリンスエドワード島イベント

先日、AMNとプリンスエドワード島観光局のイベントに参加しました。同島といえば、現在NHKの朝ドラで放送中の「花子とアン」でもお馴染み、赤毛のアンの舞台です。いったいどんな島なのでしょうか?

プリンスエドワード島観光局の高橋さんが「熱い」

プリンスエドワード島イベント

会場は既に来慣れた感のあるカナダ大使館。これで3度目です。

 

プリンスエドワード島イベント

このエスカレーターに乗るのも慣れました。

 

プリンスエドワード島イベント

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プリンスエドワード島はやはり「赤毛のアン」おしです。

 

プリンスエドワード島イベント

こちら、今回のイベントを情熱で牽引するプリンスエドワード島(以下Prince Edward Island = PEI)観光局の高橋さん。自身が熱烈なアンのファンで、その情熱のままにPEI島内で観光の仕事をするようになり、いつのまにか観光局まで登りつめたたたき上げ!?のファンです。もはや高橋さんがPEIのアンバサダーですね。とにかくこの方が熱い!

 

プリンスエドワード島イベント

赤毛のアンが世界で5,000万部も売れているとは。スーパーベストセラーなんだなあ。

 

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村岡花子さんこそ、花子とアンの「はな」です。5,000万部のうち1,900万部が日本での売り上げってすごい。赤毛のアンは日本で絶大な支持を受けているわけですね。

 

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村岡花子さんは原題(Anne of Green Gables)をどう変えたら日本でも馴染むか、にとても悩んだそうです。そこで採用された「赤毛のアン」は、自分の子供が教えてくれたアイデアだったとか。顧客の声に耳を傾けたが故の大成功だったわけですね。

余談ですが、いまドラマに出ている「蓮子さま」はかの真珠夫人のモデルです。すごいつながり。そのあたりはこちらの本をご参照のこと。

 

プリンスエドワード島イベント

さて、PEIには日本から直接行けません。トロントやニューヨークを経由するなどして上陸します。通は船、なんだそうですよ。

 

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大きさは愛媛県くらい。そこに14万5,000人しか住んでいないというこの人口密度!しかし、かなだでは人口密度第1位なんだそうです。カナダは広大すぎるよ…。

 

プリンスエドワード島イベント

これが通向けの上陸方法。車か船。なおコンフェデレーションブリッジは世界第2位の長さです。

 

アンの舞台は実在した。

プリンスエドワード島イベント

さてこちらのPEIは、本当に赤毛のアンの舞台です。なぜなら、作者が実際に住んでいた頃の体験を元に書かれているからなんです。へー。知らなかった。

 

プリンスエドワード島イベント

これらの舞台がファンにはお馴染みだとのこと。

そもそもPEIの北海岸、キャベンディッシュ村に、原題にもなったグリーンゲイブルズハウスがあるそう。ここはモンゴメリの親戚が住んでいた家で、自分も住んでいた家をモンゴメリが舞台にしたんだとか。つまり半実体験小説だったんですね。モンゴメリはこの家が好きだったのか、小説の舞台はここだ!と日記でポロッと公開してしまい、その後おうちに観光客が押し寄せたんだそうです(笑)そりゃそうだ。

で、ここからが面白いんですが、海外のおうちって住む人がコロコロ変わるんですよね。だから当時住んでいたのは、アンに関係の無い人達。だからアンのファンが来ても困るわけです。そこで一計を案じたカナダ政府が、この家をカナダの国立公園に。それが1937年。今では家が国定史跡として受け入れられ、公的機関によって維持・整備がされているんだそうです。

つまりですね、赤毛のアンにおけるPEIとは、恐らくは世界初の国際的な「聖地巡礼(舞台訪問)」と、そこから生まれた観光だったわけですね。美しい自然のある地域って、観光を自然に頼りがちですが、こうして実際の状況をうまく観光に取り入れていく姿勢は素晴らしいなあと感銘を受けました。僕の実家も観光地ですが、ここまでアグレッシブではないですね。

 

プリンスエドワード島イベント

ちなみに実名で出てくるのはこのシャーロットタウンだけ。

 

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実はカナダそのものがこのPEI出発。貴重な場所なんですねえ。

 

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面白いのが、島の特産である食と農業を生かした体験型の旅行。農作業をしつつPEIを堪能するツアーが人気なんだそうです。これ、日本の観光にもヒントになりますね。ちなみにZAGAT認定の世界8大グルメ観光地だそうです。

 

プリンスエドワード島イベント

食の祭典というイベントが人気だそうです。これはいいね。

 

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観光の中でも面白いなあと思ったのが、このコンフェデレーショントレイル。以前鉄道の線路だったところを整備して、歩道兼の自転車道にしていて、島内をぐるっとまわれるのだとか。自転車で疾走したら気持ちいいだろうなあ。

 

プリンスエドワード島イベント

だってこの自然!

 

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一面の菜の花畑。これは泣くな。

 

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実は外来種のため、アンには一度も出てこないルピナスが広がって幻想的な風景を作るのだとか。

 

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そう、実はPEIは「世界で最も美しい島」と呼ばれているんですね。

赤毛のアンで紹介される、欧米の未知の文化と、文章からも伝わってくる鮮烈な景色。日本人が同作に惹かれてしまうのには、そういった根源があるのかもしれません。

 

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スタンダードなお土産。タータンチェックがあるのは英国的で面白い。注目は右側の「カツラ付き麦わら帽子」。通称「アンづら」だそうです。名前が(笑

プリンスエドワード島イベント

もちろん装備してみました。

 

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アンになれたなか…。

 

プリンスエドワード島イベント

あとはこちらの方にまかせましょう。

 

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ほか、アン展の案内(西武ドームのバラとガーデニングショーには参加予定)や

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PEIに行けるキャンペーンが紹介されました。

 

さすが食の8大観光地だけあって、PEI、食べ物うまいな

さて懇親会で印象に残ったのは、食べ物のおいしさです。一気に写真でいきましょう。

プリンスエドワード島イベント

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ニューヨークのオイスターバーではPEIカキが高級カキとして出ているし、北米のムール貝の80%をPEIが出荷。ロブスターサンドイッチは伝統料理で、日常的にロブスターを食べる文化があるのだとか。しかも、大変に美味しい!

肉も魚もとてもうまい!それがPEIでした。

明るいうちは景色を、暗くなったら食を。PEIは2つの楽しみ方ができる、素晴らしい観光地だということがわかりましたよ。行ってみたいな。

 

高橋さんとアンづらを求めて

プリンスエドワード島イベント

今回のイベントで最大のインパクトは、担当者の高橋さんの熱さでした。すごいことになるので割愛しましたが、ほぼ全てのスライドに「PEI愛」がこもりすぎていて、サイドストーリーが山ほど。例えばスライドに登場しなかった「冬の話」や「お酒の話」がはじまってしまったら、もう止まらない(笑

冬は島が自分たちに返ってくる時期で、PEIが素顔をみせる時なんだそうです。雪が降るんですが、雪質はパウダースノーでさらさら。雪かきも必要無いくらいなんだとか。すぐに除雪車もくるため、道路は大丈夫。寒さを厭わないなら冬もオススメと高橋さんはオススメしてくれました。そもそもおうちはセントラルヒーティングが基本なので、むしろ日本より暖かいかもしれないそうです。

クリスマスはPEIと各家庭の伝統を感じられる時期で、ライトアップもきれいだし、ぜひ1度来て欲しい!とのことです。行きたいですよ!

お酒については近年ワイナリーが出現したこともあって盛り上がっているのだそう。ワイルドブルーベリーウォッカ世界的な賞ももらっているとか。また小さな蒸溜所で作るシャインというお酒があって、それは闇酒=家庭で作る酒の一種から、ちゃんとしたお酒に認定されたのだとか。それってすごいことですよね。45〜50度くらいのお酒で、なかなかに酔っ払うそうです(笑
  
またPEIのフルーツワインは本気でおいしいそうで、赤毛のアンにも出てくる伝統的なフルーツワインはおうちで作られるんだとか。
日本にはなかなか流通していないとのことで、これをまとめて飲めるイベントがあったら面白いかもしれませんね。

お土産はやっぱ「アンづら」だよなあ。こんなスーパーお土産、なかなか生まれませんよ(笑

ということで、高橋さんの熱さにすっかり感化され、PEIに行ってみたくて仕方がなくなりました。妻も超のつくアン好きだし、なにかうまいきっかけを見つけて、プリンスエドワード島に上陸してみたいものです。そして、ぜひ高橋さんに案内してもらいたい…どうにかならないものか。

関連リンク

島に関する余談などは、素晴らしいコンテンツがまとまっているので、ぜひ下記リンクをご参考に。

赤毛のアンと世界一美しい島 〜ここにしかないプリンス・エドワード島に出会う〜 | Keep Exploring