グリーン車への期待ってなんだろうか。そしてそれは単なる理想なんじゃないだろうか

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九州新幹線

湘南新宿ラインでは、グリーン車に乗ることがわりと多いのりおです。基本的に田舎育ちなこともあって、混み合っている車両ですとか、座れない電車が嫌いです。

さて、このグリーン車に関する話がいろいろなところで話題になっておりますが、そもそもグリーン車に乗ることへの期待ってなんなのでしょう。

グリーン車だからといって、静かだってのは先入観に過ぎない

今回の議論では、「グリーン車は高い料金を払っているのだから快適であるべきだ」的な意見が多く見られます。これは「期待」です。

しかし、それはあくまで先入観だと思うんですよね。考えてみれば当然で、グリーン車に乗る人=静かな人、ではないわけです。グリーン車に乗る人は、グリーン券を持っている人です。それが老若男女、マナーの良い人悪い人、誰でアレ、です。

となると、もしかして世間ではグリーン車に対する期待が高すぎるのでは無いか、というのがこの記事です。

グリーン車への期待にはどんなものがあるか

実は湘南新宿ラインのグリーン車しか乗ったことのない僕ですが、乗ったことのある人に聞くなどして、グリーン車の一般的な期待をまとめてみました。なおグリーン券には「自由席グリーン券」と「指定席グリーン券」がありまして、特急などは後者限定となりますが、このまとめには前者のことも含んでおりますのでご了承ください。

グリーン車の期待(理想)
・混み合っていても座れるだろう(自由席グリーン券に限る)
・座席以上の人数が乗ってくることはないだろう(指摘席グリーン券に限る)
・車内が大人ばかりで環境的に有利だろう(静かさなど)
・イスや席間が広くて長時間乗っても疲れにくいだろう
・アテンダントのサービスがより良いだろう
・車両が高性能であるため走行音が少ないだろう
・間接照明があり読み物がしやすいだろう

実はこれくらいなんですよね。で、この中から「理想」を削除するとこうなります。

グリーン車の期待(現実)
・座席以上の人数が乗ってくることはないだろう(指摘席グリーン券に限る)
・イスが大型かつ席間が広くて長時間乗っても疲れにくいだろう
・アテンダントのサービスがより良いだろう
・車両が高性能であるため走行音が少ないだろう
・間接照明があり読み物がしやすいだろう

この5つは実際そういったサービス・仕様になっているため、実現性が高いです。

一方、以下の2つはあくまで理想です。
・混み合っていても座れるだろう(自由席グリーン券に限る)
・車内が大人ばかりで環境的に有利だろう(静かさなど)

削除された2つのうち、前者は完全な思い違いで、湘南新宿ラインなど、新宿駅を境として通路に人が溢れたりすることはわりと良くあることです。また後者においても完全な理想でしかなく、例え大人ばかりで静かな空間があったとしても、隣の人間が酒盛りをはじめようものなら、「騒音」以上のネガティブ要素である「悪臭」が襲いかかってくることとなります。指定席であるがゆえに逃れることもできず、それならばグリーン車など乗らなければ良かった…と思うこと間違いなしでしょう。騒音はヘッドホンで消せますが、悪臭は100%カットできませんからね…。この辺りは指定席となんら変わりません。

つまりグリーン車に乗るということは

結局グリーン車とは、単に座席や席間が広く、走行音が小さく、アテンダントのサービスも良い感じの座り心地が良い座席でしかありません。隣にどんな人がくるか選べない時点で、快適性は保証されていないのです。そう考えると、グリーン車に子供が乗っているかどうかって、グリーン車の快適性にあんまり関係無いような気がしてきます。

となると、グリーン車って何を期待して乗ればいいのでしょうか。実は空間的に快適かどうかってのは運でしかなくて、結論としては長時間乗っても腰が痛くならない、くらいで考えておいた方が、現実的…ですよね?ちなみに、僕はグリーン車好きですよ。たとえ騒がしくても、酒臭くても。

ということで

日本のグリーン車って、海外と違ってチケットさえ買うことができれば誰でも乗ることができるんですよね。そして、そこである程度周りの人に迷惑となる振る舞いをしていようと、つまみ出されることは希なんですよね。だからグリーン車に期待しちゃダメです。でも、グリーン車には夢がある。その夢を確かめたかったり、快適なグリーン車に当たるかどうかのギャンブルができるなら、グリーン車のチケットを買ってもいいのではないでしょうか。

なお海外セレブや要人は車両丸ごと買い占めたりしますよね。確実性をもとめるなら、この方法がおすすめです。