失敗カンファレンスを実況中そして終了後はまとめ #失敗カンファレンス

2012/03/13イベントレポートmixi,nowa,service,Vox,web,佐々木,山崎,渋谷

今日は失敗してもいい日!…?

 

ということで、mixiさんの会議室を会場に、ユーザーローカルの閑歳さんが主催している失敗カンファレンスに来ております。基本的にはTwitterで実況予定ですが、実験的にWebのほうにも落としていきたいと思っています。よろしくお願いします。

 

本日の主旨

本日の主旨は、Webサービスにおける失敗を共有してこれからの成功の糧にしよう、というものです(合ってるよね?)

パネラーは以下の通り。

 

  • 山崎徳之(ゼロスタート)→モデレータ
  • 関信浩(シックス・アパート)
  • 清田いちる(シックス・アパート)
  • 赤松洋介(サイドフィード)
  • 尾下順治(アクセルマーク)
  • 佐々木大輔(NHN Japan)

そして主催は閑歳孝子(ユーザーローカル)

 

開始までもうしばらくお待ちください。さっきまで絶賛準備中でした。

IMG_2731.JPG

現在は絶賛受付中!

ちなみにオフレコタイムがあるそうなので、そちらは…ごめんね。

 

では、こうご期待!

 

現在の会場の埋まりは8割くらい。受け付けが大変みたいなので、開始時間になっておりますがもう少々おまちを。

 

はじまりました

はじまりました。閑歳さん「ベンチャーはたくさん立ち上がったけど、失敗事例が共有されていないのが気になった。登壇者をつり上げてみた。今日出演するパネラーさんは、失敗をふまえて新しい挑戦をしている。いろいろと参考にしてほしい」

モデレーターの山崎さん「オフレコ表示が出ている時はTwitterなどに書かない。注意事項はそれくらい。まずはパネラーの皆さんの自己紹介から」

いちるさん「シックス・アパートで働いている。メディア事業部。ギズモードでもゲスト編集長。今日の発言は全て個人の発言です。ニフティ時代の失敗を中心に話す。まずデリポップ。メッセンジャー戦国時代、YahooやMS、AOLが争奪戦を繰り広げていた。今はもうないw」

いちるさん「トーくん。広告不況だったので、広告以外のモデル…と言われたが終了。次、マ・ラソン。社員が代わる代わるコラムを各サイトだった。背景としては新しいことをやりたい若手社員の情熱。上司からは世界を変えろと。終了した。コンセプトは引き継がれてDポになった」

いちるさん「成功も。ココログ、Zenback、そのたもろもろ。詳細は後ほど」

赤松さん「基本、オフレコでお願いしますw 」 (AERAのウェブ2.0特集を紹介中)

今日のエンジニア率は半分くらい。

山崎さん「そんなに話しちゃって後で話すこと残ってるのですかw」

尾下さん「元々KDDI。その後ベンチャーを3年半。500万突っ込んで600万になって返ってきた。税金はらって残りわずか。失敗にはならなかったかな。自分は大きな組織では活躍できない人材w」

尾下さん「会社ではトイレでよく寝てたw 捜索隊が組まれたw だからVCに入った。社長がやめたので乗っ取りやと言われているw いまはアクセルマーク。やはり社長がおやめになってまた乗っ取りにw次は親会社かw」

尾下さん「携帯のコンテンツがまったく儲からない社会になった。いまはアプリ開発をしている。10年で失敗を事前に回避するスキルがついたかな」

佐々木さん「NHN Japanの佐々木です。そろそろ nowa についてしゃべっていいのではないか…ということで、出てきましたw ちょうど3月にサービス終了したので、3周忌。ライブドアも経営統合されましたので、そろそろいいかなと。nowa知ってる方?(ほとんど)」

佐々木さん「技術のライブドアを叫ぶためのフラグシップだった。立ち上げた方がいなくなって引き継いだ。当時既にライブドアブログやってた。中から見ると欠点は目に付いた。すごいユーザ数なのにお金にならない。それを解決したらもうかる!と思ってはじめたのが nowa」

佐々木さん「nowa にはいまでいう「イイネ」みたいな機能があった。話すと長いので、ネイバーまとめにまとめておいたw

2012年に「nowa」を振り返る – NAVER まとめ

 

関さん「シックス・アパート。いま会社の前半を紹介中。2006年にVOXというサービスを開始。TechCrunchもべた褒め!200人程度の会社で4製品をかかえました。後から失敗の理由にもなるけど、製品がおおかったせいで複雑な構造の会社になってしまった」

関さん「当時は がんばれ! ということで進めてしまった。そのおかげでMTやTypePadとかのエンジニアが薄くなってしまった。その頃VOXのエンジニアは30人超(6年前のVOXのスライドが出てくる)」

関さん「今思えば4製品はバカだなあと。2007年のCESにて、Xacti と Voxのイベントをやった。今は両方ともないw 2年間で60万ユーザーしかグローバルで取れなかった。これを元にした別サービスは1200万人超で、そっちにリソースを割けば…。そしてとうとう2010年に終了」

関さん「その後、買収や売却が進み、気がつけば日本法人も売却された。教訓は「選択と集中」ができなかったこと。進化版を出しているはずなのに、古いものを残すということを延々とやっていた。最後は会社を売らざるを得なくなった(アメリカでの話です)」

 

さて

山崎さん「Webサービスの会ではあるけど、経営などに踏み込むこともあるので、楽しんでいただければ。ハッシュタグで質問を投げてくれれば、もしかしたら拾うかも」

山崎さん「イリジウムの失敗効いてみたい」

尾下さん「KDDIの当時、郵政省担当だった。分厚い書類をもっていくのが仕事。参ったのは、最低でも1カ月前に届け出をしないとクローズできなかった(当時)。イリジウムの時は、今から2週間で電池切れちゃうと言われた。終わることを強引に認めてもらった。

尾下さん「日本人はクロージングまで美しくやろうとする。海外の人は、見切ったらすぐ閉じる。イリジウムは気がつけばマーケットからずれていたのかなと。通信は政府と密接。イリジウムもって国境超えると捕まっちゃう國もあった。早すぎたかな」

山崎さん「nowaについてきこうかな。nowaとVox比較してみたい」

佐々木さん「いまでもnowaって検索すると、アイティメディアの記事が出る。「全部入り」と書いてあるが、おそらく皮肉だろう」

佐々木さん「ブログサービスは当時コントロールしにくくて、もうかりづらかった。mixiではものすごいユーザーがクローズドなところで日記を書き始め、とても焦った。ライブドアブログの反省をもとに企画した」

佐々木さん「立ち上げ当初の意図は、Voxととても似ていた」

関さん「TypePadをやっていた時、LiveJournalを買った。学生向けのもの。SNSっぽいブログ。プライバシー機能がとても強かった。理由は親に見られたくないから、らしい。これを有料ブログのTypePadに入れれば、(アメリカでいうと)お母さんでも使えるのでは>それがVox」

関さん「うまくいけば面白くできるんだろうかなと思っていた。4つもやるのなら、前のサービスはスピンアウトしたほうがいいのでは…みたいな話も経営会議ではあった。ひとつのサービスにフォーカスすることによって会社の空気が悪くなる、ということがあった」

佐々木さん「ライブドア事件の後。残った社員のモチベーションは、技術力の強い会社だったので、自分の作ったサービスでデビューしたいみたいな夢で働いている、ジャニーズJr.みたいな集団だった。」

佐々木さん「ライブドアのグループにはマーケターがいなかった。リビドーをぶち込んだ。中からすると色々な要因が失敗にはあるのだけど、マーケターがいなかったがゆえに、失敗は自分を否定されるようだった」

佐々木さん「大人がいなくなったのがライブドア事件。その後はお兄ちゃんが言っているくらい。ジャニーズで言えば、ソロで歌うのを止められないみたいな」

山崎さん「2005年までのライブドアはマーケターいた。堀江さん。その人がいなくなって、結果論としてマーケターのいない会社となった」

佐々木さん「(当時の自分にアドバイスしたいことは?)社員はライブドアという名前を愛憎を持って感じていた。新サービスの名前の選択肢がたくさん合ったが、名前にライブドアを入れず、ゼロからスタートしようとした。ライブドアという名前を使うべきだった」

尾下さん「2005年当時、PCクラスタのネットユーザーと、モバイルのユーザーとで断絶があった。nowaが当時、両方取り込もうというのは難しかったのでは」

関さん「Voxを日本に持ってくる時、日本側に開発環境がなくて本番環境でQAするみたいなことを繰り返した。アメリカでやっているものをそのまま翻訳して持ってきてもピンとこなかった。アメリカだけでやってたほうがよかったかな」

関さん「現場がこういう機能を作りたい、これなら面白いとおもっていても、創業者に対する同調圧力があって引っ込めてしまう。なにかやらなければとみんな思っていたんだけど、踏み込めなかった」

関さん「立ち上げの時は最初ダメでもなんとかなるか、があった。だんだん自粛していってしまった。ファウンダーがコントロールしてしまっていた。ファウンダー自体があまりソーシャルではなくて、ちょっとした仲良い人たちと上質な会話を楽しみたい、的だった」

関さん「連携するサービスを選ぶようになっていた。Flickrはいいけどあれはだめ、みたいな。リーチしたいと思っていたのに、プロダクトオーナーがひろい人とリーチしたいと思わなかった」

いちるさん「SAの中。Vox出した頃、Twitterも出てきた。API使ってこんなもの作れちゃう!の時代に、Voxは閉じてる感じ。時代の変わり目。だらっと公開される感じだった」

いちるさん「企業でより使われるCMSにするにはどうする、みたいなほうに向いていた。ビジネス向きだった」

佐々木さん「ネットやってるからにはものすごくソーシャルグラフの強いサービスをやりたいと思っていた。当時はmixiがものすごく強かった。nowa終了するときにコンプレックスをこじらせた。ライブドアは2度とソーシャルに手を出さないと思った」

佐々木さん「そこでNHNと統合してLINEがきた。本当はやりたかったソーシャルネットワークみたいなものがきた。引きこもりだったおにいちゃんにかわいい妹ができたw」

関さん「Voxは存在しなかったマーケットをとりにいった。お母さんができるようなブログサービス。Voxのビジネスモデルそのものは高いインプレッションによる広告。別のゴールを狙っていれば? そのマーケットは別ところがもっていったのだろう」

いちるさん「TwitterもFacebookも開発者のモチベーションでできたサービス。その後にマーケターが割り込んできて大きくなった。情熱でつくっちゃうのは王道パターンだろう」

尾下さん「DDIをやめてすぐ作ったネットジーンという会社。2000年。カメラ付き携帯がではじめだった。まだパシャパってのを使ってた。アップローダーと組み合わせればホームページができるのではと。このサービスはむちゃくちゃもうかった。」

尾下さん「しかし当時はリテラシーが低い時代。エロ、グロ、犯罪予告などが横行した。ずっと監視しなければいけなくなった。もうかるけど、社員6人全員一致でやめたw 疲れた。心が折れた。」

 

山崎さん「これはやったら失敗するよ!という、最も大事なことを教えて」

関さん「いやいややるのが一番良くない。完全に腑に落ちてないけどもうけそうだからやってみよう…はうまくいかない気がする。日本法人の社長は中間管理職。社員に対してはできるよ!と言いながら、というのは寝付きが悪い。継続しない」

佐々木さん「失敗の定義を考えた。サービスを終了させた目的は、選択と集中というか、コア事業に力をそそぐため。それがうまくいったのなら、成功と言えなくはない。nowaだけ閉じたのが失敗かもしれない。他のものも閉じて集中したらもっと成功したかも」

尾下さん「Webサービスに関すると、導線設計だろう。どっからユーザーが流れてくるかの設計が甘いサービスは、ダメ。昔英語を勉強するサービスを公式サイトに立ち上げたが、2週間で150人くらいしか集まらなかった。3カ月で閉じた。ユーザーさえくればやりようはあるのに」

いちるさん「マイルールがある。ダメと思ったらすぐやめる。自分はしつこい性格で、ずっとやってしまう。ダメだと思ったら、ここをこうしたこうしたらいいのに…くらいでやめる。株式で言う損切り大事w」

佐々木さん「やめたサービスがあって、他のサービスにリソースを突っ込んだら、そっちが伸びるのは当たり前。もっともっと他のサービスを閉じて集中したときどうだったか、しか比較する方法がない。自分を戒めるためには、もっと集中と選択をしたら、もっと伸ばせたのではないかという、もうひとりの自分と比較しないとだめなのではないか」

関さん「Voxも、成功の基準が違っていたら成功と言えたと思っている。そのビジネスモデルでなかったらもっと長くできたのではないか。ただ、経営の立場からすると、選択と集中をするということがお金を儲ける最短ルートのひとつなんだろうと」

関さん「ヨーロッパのVCカンファレンス。自分が生活かけて赤字も出していないというサービスでも、お金を出している側は止めさせたという話があった」

山崎さん「ステークホルダーを見失うと失敗する。例えば超もうかっている会社がやるのは間違っていないことも、会社全体がもうかってない会社だとダメだったりする」

 

山崎さん「失敗した時の心構えとかは?」

 

関さん「Voxをアナウンスしてから30日で閉じたが、その30日間での開発側のモチベーションを保つのは大変。エクスポーターなんかは人にふれないから、全てを知っているCTOが作ったり。そういうことが起きるということを認識して、撤退の宣言しなければならない」

佐々木さん「最後の1年間は別のことをやっていて、サービスのクローズを担当しなかった。看取ることが出来なかった。自分は楽をさせてもらった。しかし葬儀に参加できなかったことで、供養が出来ず引きずってしまった。あの作業をちゃんとやっていれば…」

佐々木さん「今日3周忌で出てきたのは、当時そういうことができなかったから。教訓あるとしたら、関わったひと全員にその作業をやらせたらいいのではないかと」

尾下さん「なんかしら残ったものを、財産として、生かして、次のビジネスやっていこうよと。ピボット。検索エンジンが失敗したが、ピボットして、少なくても収益があがるようにした」

いちるさん「やはりモチベーション。止める時には花火をあげるというか、きれいなお墓を建てるようにしている。関わった人たちが少しでもよかったなと思ってもらえるようにしている。ちょっとあげてから終わりたい、みたいな」

山崎さん「サンクコスト。後悔を考えても仕方が無い」

 

本編はここまで。基本的にはTwitterに載せるために140文字以内/行にしております。はっしょったり圧縮した発言もございます。ということで、内容がもし間違っていたりした場合には、ぜひTwitterなどでご指摘ください。

のりお◎(中山記男) (norio_airoplane) は Twitter を利用しています

大変ありがたく、楽しい企画をありがとうございました。

 

質問タイム

自粛しておきます。

 

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Posted by norio nakayama